【医師監修】赤ちゃんの寝かしつけ方のコツを月齢別に解説
なかなか寝ない、寝てもすぐ起きる、夜中に何度も起きる、夜間授乳したらまた寝ない……。赤ちゃんの寝かしつけには悩みがつきもの。ここでは、子供の睡眠にくわしい森田麻里子先生のアドバイスとともに、親が寝不足になって育児が辛くならないように、その負担を軽くするためにできることをまとめました。
寝かしつけがうまくいかなかったり、夜泣きがあったりすると、ママ・パパも疲れてしまって大変ですよね。仕方ないと思われがちな赤ちゃんの寝かしつけトラブルは、実は工夫の積み重ねで改善できることも。家族みんなでぐっすり眠れるよう、赤ちゃんの生活や寝かしつけを見直してみましょう。
0~2歳共通!赤ちゃんの寝かしつけのポイント
必要な睡眠時間やまとまって寝る時間など、赤ちゃんの眠り方は月齢とともに変わっていきます。そのため対応も月齢によって異なりますが、まずはすべての月齢に共通するポイントをおさえておきましょう。
生活リズムと環境を整える
スムーズな入眠に一番大切なのは「生活リズム」。そもそも眠たくないタイミングで寝かしつけようとしても、その状態から寝かしつけるのは大変です。まずは、月齢にあった生活リズムで過ごし、適切な時間に赤ちゃんが眠くなるサイクルをつくることを目指してください。月齢ごとの生活リズムについて詳しくは、下の「<月齢別>赤ちゃんの寝かしつけ方法とコツ」で解説します。
寝室の環境を整えることも重要です。暑い、ムシムシする、寒い、うるさいなど不快なことがあれば当然赤ちゃんも寝つきにくくなります。寝室の温度、湿度が心地よくないときはエアコンを使って調整しましょう。冬は室温18~20℃、湿度50~60%程度が目安です。夏はエアコンを25~27℃に設定したうえで服装や寝具で調節を[*1]。
2歳になるまではベビーベッドがおすすめ
また、2歳になるまではベビーベッドで寝かせるのがおすすめです。夜泣きをしない赤ちゃんはベビーベッドに寝ている子が多く、夜泣きをする赤ちゃんでベビーベッドに寝ている子は少なかったという研究結果があります[*2]。
ベビーベッドは、日本の規格では生後24ヶ月以内の使用が定められています。 大人用ベッドでは、寝がえりなどによる落下や壁との間に挟まれることによる窒息といった事故が報告されています。安全面からも、少なくとも2歳になるまでは、ベビーベッドに寝かせたほうが安心です。
なお、ベビーベッドでは、柵とマットに挟まれることによる窒息事故が起こっています。こうした事故を防ぐため、2019年にベビーベッドの安全基準が見直されましたが、新基準に適合しない古いタイプのベビーベッドが出回っていることもあります。
新基準に適合している製品でも、とくにつかまり立ちができるようになると、柵を乗り越えて落下するなどの事故もあります。ベビーベッドはPSCマーク、SGマークが表示されているものを選んだうえで、窒息や落下の危険がないか使用前に説明書で使い方をよく確認するようにしてくださいね。
ベビーベッドにしても布団にしても、窒息するものを周囲に置かないなど、赤ちゃんに危険のない環境に整えることも忘れないようにしてください。
夜のルーティーンでリラックス
寝る前の赤ちゃんをリラックスさせるために、「夜のルーティーン(入眠儀式)」を決めて、毎日同じ順番で繰り返す習慣もつけましょう。特別なことではなく、入浴をしてスキンケアをして、その後マッサージ、読み聞かせ、子守歌など、お世話と組み合わせて無理なく毎日できることを続けます。
毎日一貫して夜のルーティーンを繰返すことで、赤ちゃんに寝る時間が近づいていることを伝えることができます。夜のルーティーンが習慣づくと、寝つきやすくなるだけでなく、夜泣きや寝ぐずり対策にも効果的です。月齢に合ったルーティーンの具体的な内容については、下の「<月齢別>赤ちゃんの寝かしつけ方法とコツ」で紹介します。
「添い乳」での寝かしつけはおすすめできない
授乳をすると赤ちゃんが泣き止みそのまま寝てくれることがあるので、横たわった状態で授乳する「添い乳」で寝かしつけや夜泣きに対応するママもいるでしょう。ですが夜中に赤ちゃんが目を覚ますたびに母乳やミルクを飲ませながら寝かしつけている家庭ほど、夜泣きが多いことがわかっています[*1]。
そもそも、「お腹がすいていない状態での、寝かしつけるためだけの母乳・ミルク」はおすすめできません。これに慣れてしまうと、赤ちゃんは授乳なしでは寝付けなくなってしまうこともあるからです。赤ちゃんの眠りはまだ浅いので、ふとした拍子によく目覚めますが、 授乳で寝かしつけられている子ではそんな時も自力で寝付けないので、泣いて親を呼ぶようになる場合があります。
夜間に授乳するときも、横たわった状態ではなく、できるだけ座ってしましょう。授乳が終わってから必要なお世話をして、あらためて寝かしつけるようにします。また、もし、すでに添い乳での寝かしつけが習慣になっているのなら、生後6ヶ月ごろ以降は「ネントレ」を試してみるとよいかもしれません。
「ネントレ」にはさまざまな方法がありますが、共通しているのは「子供自身が自分で眠りに入る力をつける」を目指して行うということ。その効果も赤ちゃんの個性や方法により異なりますが、その子に合った方法で授乳に頼らない寝かしつけへと徐々に変えていきましょう。ネントレについては、下記の記事を参照してください。
もちろん、新生児から低月齢の間は一度にたくさん飲めないので、夜間授乳は必要です。最初のうちは、眠くて泣いているのか空腹で泣いているのか見分けるのが難しいこともあるでしょう。下記の記事では、月齢ごとの授乳間隔の目安を紹介しているので、参考にしてみてください。
そのほかの注意点
上記のほかに次のことにも気をつけてください。
・夜中の授乳やおむつ替えは落ち着いて静かにやりましょう。赤ちゃんを覚醒させたり興奮させたりしないように。照明もつけないようにして、間接照明やフットライト程度に留めましょう。
・昼間に赤ちゃんとたっぷりと遊んだり、話しかけたりしましょう。
・夜になったら、赤ちゃんが眠そうなのに起きているタイミングで、ベッドや布団に寝かせます。これは、そのまま自分で寝つくことを覚える練習になります。
・赤ちゃんが夜に起きて泣いてもすぐに対応せず、とりあえず数分待ちましょう。その間に泣き止む可能性があります。
<月齢別>赤ちゃんの寝かしつけ方法とコツ
寝かしつけの方法とコツを月齢別に紹介します。
<新生児~生後2ヶ月ごろ>
新生児から生後2ヶ月くらいまでの赤ちゃんの1日の睡眠時間は約16~20時間。昼夜の区別はなく、1~2時間の覚醒と1~4時間の睡眠を繰り返します。日中の睡眠時間と夜間の睡眠時間はほぼ同じくらいです[*3]。
新生児~生後2ヶ月ごろにおすすめの生活リズム
生後2ヶ月ごろまでは、日中も授乳後にげっぷを出しておむつを替えてから、寝かしつけをしてみましょう。ただし、このころのお昼寝はリビングでするのがおすすめです。リビングに布団を敷いたり、ベビーベッドを持ってきたりして、お昼寝する場所を用意しましょう。
最近ではキャスター付きや折り畳み式、ベビーサークル兼用のベビーベッドもあるので、使い勝手の良い製品を見つけてみてください。 強い光さえ当たらなければ、お昼寝中は部屋を暗くしなくても大丈夫。
19時以降にはリビングの照明を薄暗くして、赤ちゃんがいったん目を覚まし、その次に寝付くタイミングで真っ暗にした寝室へ移動しましょう。そして、「赤ちゃん が起きているうちに」布団やベビーベッドに降ろし、子守歌を歌ってから静かに離れてみてください。この頃から起きたまま横にすることで、「1人で寝つくスキル」が身につきます。
翌朝は6~7時ごろに、赤ちゃんが寝ている部屋のカーテンを開けましょう。このとき赤ちゃんは起こさなくてよく、そのまま自然と目覚めるのを待ってください。起きてから授乳・着替えなど朝のお世話をしたら、生後1ヶ月以降の赤ちゃんならお散歩へ。午前中に日光を浴びることは、体内時計を整えて早寝早起きのリズムをつける効果があります。ただ低月齢のうちは無理せず、窓際で過ごすかベランダで外気浴をする程度でもOK。 日中に明るい環境で過ごすことがポイントです。
なお、新生児~生後2ヶ月のうちは、昼夜関係なく起きたり眠ったりを繰り返すので、就寝時間が不規則になりがちです。この時期の夜のルーティーンは、シンプルなもので大丈夫。以下を参考にしてみてください。
新生児~生後2ヶ月ごろにおすすめの夜のルーティーン
この時期のお風呂は昼間の機嫌の良いときでOK。寝る前は次のルーティーンがおすすめです[*1]。
1.寝る1時間前に部屋を薄暗くする
2.授乳して眠そうになったら、暗い寝室へ連れていく
3.起きているうちにベビーベッドや布団に寝かせる
4.毎回同じ子守歌を歌う
背中スイッチ対策は?
赤ちゃんが寝たと思ったのに、ベッドや布団に寝かせようとした途端に起きて泣いてしまう「背中スイッチ」。低月齢の赤ちゃんによくあることです。
ただ、ここまでで何度か説明しているように、寝かしつけでは「赤ちゃんが眠そうだけどまだ起きている」タイミングで布団やベビーベッドに寝かせるのがおすすめです。こうすることで、赤ちゃんは自分の力で寝付くことを覚えるからです。この方法なら背中スイッチで悩まされることもないはずです。
すでに抱っこでの寝かしつけが習慣になっている場合は、眠ったことを確認してからさらに20分ほど抱っこを続けてから布団に降ろすようにすると、背中スイッチを防げるかもしれません。
また、布団に降ろすときはゆっくりと体を離して「布団に降ろす」「抱っこしていた人と赤ちゃんのお腹が離れる」「赤ちゃんの姿勢が変わる」という刺激を同時に与えないようにすると良いでしょう。
なお、背中スイッチだけでなく、夜中に何度も起きるなどの睡眠トラブルもあるときは対応が違ってきます。その場合は抱っこでの寝かしつけを早めに卒業するために、「ネントレ」を試したほう良いかもしれません。
おくるみやホワイトノイズが役立つことも
おくるみで赤ちゃんの睡眠の質が良くなるという報告もあります。ただし、おくるみが使えるのは新生児~生後2ヶ月くらいまで。寝返りができるようになったら使えません。
おくるみについて詳しくは下記を参考にしてください。
おくるみ卒業後は、季節に応じた素材のスリーパーで温度調節するといいでしょう。
また、ホワイトノイズはテレビの砂嵐や換気扇、空気清浄機などの「ザー」「ゴー」という音のこと。インターネットで検索するとさまざまな音源が見つかります。ママのお腹の中で聴いていた音に似ていて、生後3ヶ月くらいまでの赤ちゃんを安心させる効果があるといわれています。
<生後3ヶ月~5ヶ月ごろ>
生後3ヶ月ごろの赤ちゃんの睡眠時間は14~15時間。昼は2〜3時間まとまって起きていられるようになり、夜は3〜4時間連続して眠るようになります[*1, 3]。生後3ヶ月ごろになるとほとんどの子が日中に起きて活動するようになり、夜は途中で起きたとしてもまたすぐ眠りにつくようになります。
生後3~5ヶ月ごろにおすすめの生活リズム
このころからは朝6~7時ごろになったら、頭や手足をさするなどして優しく起こします。授乳・着替えなど朝のお世話をしたらお散歩へ。日中はリビングにいたり、散歩に行ったりして明るいところで過ごします。
ただし、昼寝はこのころからはカーテンを閉めて暗くした寝室で。暗い寝室に行くことで「これから寝る」という合図になります。生後3~5ヶ月の昼寝の回数は1日に2~4回がおすすめ。外出時の昼寝は抱っこ紐やベビーカーの中でOKです。
生後3ヶ月ごろになると、就寝時間がだいたい定まってきます。このころからは、夜のルーティーンに「お風呂」も加えましょう。寝る1時間前・19時ごろに入浴し、お風呂から上がると体温が下がり眠たくなってきます 。
20時ごろになったら、赤ちゃんが起きているうちに布団やベビーベッドに寝かせます。 他にも、この時期におすすめしたい夜のルーティーンは、次の「生後3~5ヶ月ごろにおすすめの夜のルーティーン」を参照してください。
生後3~5ヶ月ごろにおすすめの夜のルーティーン
2ヶ月までのルーティーンに、入浴とおやすみのごあいさつを加えてみてください[*1]。
1.寝る1時間前に部屋を薄暗くする
2.入浴
3.母乳・ミルク
4.おやすみのごあいさつ
(赤ちゃんを抱っこして、部屋にあるぬいぐるみやおもちゃ、キッチン、お風呂などに「おやすみなさい」と言いながら、暗くした寝室に向かう)
5.起きているうちにベビーベッドや布団に寝かせる
6.子守歌を歌う
<生後6ヶ月前後~1歳ごろ>
生後6ヶ月ごろの1日の睡眠時間は13~14 時間。6~8 時間連続して眠るようになり、昼夜の区別がはっきりしてきます。生後6ヶ月ごろ以降になると、夜通し寝てくれる赤ちゃんもでてきます。 生後9ヶ月ごろには睡眠時間の7~8割を夜間に眠るようになってきます[*3]。
生後6ヶ月前後~1歳ごろにおすすめの生活リズム
夜の寝かしつけ方は生後3ヶ月以降とあまり変わりません。昼寝は、生後6~8ヶ月は1日に2~3回、生後9~11ヶ月は1日に2回がおすすめです[*1]。
生後6ヶ月前後~1歳ごろにおすすめの夜のルーティーン
これまでのルーティーンに、歯が生えたら歯磨き、絵本に興味を持ったら読み聞かせを加えます[*1]。
1.寝る1時間前に部屋を薄暗くする
2.入浴
3.母乳・ミルク
4.歯が生え始めたら歯磨き
5.絵本に興味が出てきたら絵本の読み聞かせ
6.おやすみのごあいさつ(生後3ヶ月からを参照)をしたら、暗くした寝室へ移動
7.起きているうちにベビーベッドや布団に寝かせる
8.子守歌を歌う
ネントレを試してみる
生活リズムや環境を整える、夜のルーティーンの習慣化に気を付けているにもかかわらず、生後6ヶ月前後になっても寝かしつけがうまく行かないときは、「ネントレ」を試してみても良いでしょう。
「ネントレ」には、小児科医や睡眠の専門家が提唱するさまざまな方法がありますが、生後4~6ヶ月ごろの開始を勧めていることが多いようです。
赤ちゃんは何時に寝かしつければいいの?
赤ちゃんは、何時に寝かしつけるのがいいのかも確認しておきましょう。
遅くても午後9時までがおすすめ
National Sleep Foundation(米国立睡眠財団)が2015年に発表した「各年齢層における推奨睡眠時間・許容睡眠時間」によると、生後0~3ヶ月の推奨睡眠時間は「14 ~17時間」。4~11ヶ月は「12~15 時間」、1~2歳「11~14時間」です[*4]。
仕事の都合などで就寝が遅くなったりと難しいこともありますが、小さい子のうちはとくに、推奨されている睡眠時間にはできるだけ近づける努力をしたほうが良いでしょう。
月齢により赤ちゃんに必要な睡眠時間は変わってきますが、上記の推奨睡眠時間を踏まえると、朝7時に起きるなら遅くとも21時までに寝かせるのがおすすめ。21時に寝て7時に起きると夜間に10時間寝ていることになるので、あとは昼寝で補足をしてください。
実際はみんな何時に寝ているの?
3歳未満の子を持つ親にアンケートをとった博報堂の「子どもの睡眠・寝かしつけ」調査では、子供が寝る時間は21時台が42.1%で最も多いものの、22時以降も3割を超えていました[*5]。
またほかの調査では、生後0~48ヶ月の乳幼児の46.8%が22時以降に寝ているという結果のものも。諸外国では0~36ヶ月の乳幼児が22時以降に寝る割合は16~27%と言われており、世界の中でも日本は遅くまで起きている子が多いようです[*6]。
寝かしつけにかかる時間はどのくらい?
夜の寝かしつけには、どのくらいかかるのが一般的なのでしょうか。
子供によるが1時間以上も珍しくない
先ほども紹介した博報堂の「子どもの睡眠・寝かしつけ」調査では、寝かしつけに30分以上かかるのが6割、60分以上が15.6%となっていました[*5]。
イギリスでバスルームの小売業者Better Bathroomsが実施した2,000人の親に対する調査では、親が3歳未満の子供を眠らせるのには平均で90分かかっていたそうです(この調査では、入浴の時間も含めています)。
このうち平均22分は、読み聞かせの時間でした。また、寝かしつけで最も時間がかかると回答があったのは、読み聞かせと入浴。お風呂は入れるのも、あがらせることにも時間がかかっていました。ちなみに、子供を寝かしつけるのに時間を費やしたために、55%の親が自分の夕食を食べ損ねたと回答したそうです[*7]。寝かしつけが大変なのはどこの国も同じなのですね。
急に寝なくなった時はどうすれば良い?
それまで順調に寝かしつけができていても、急に赤ちゃんが寝なくなることもあります。
親ができること
急に寝なくなったときは、次のことを再度確認し、実行してみてください。
・夜のルーティーンは継続する
・眠たそうだが完全に眠っていない間に寝かしつけを始める
・ぐずる、目をこするなど眠気の兆候を見逃さずに夜のルーティーンを始める
・日中は日光を浴びて活動する
・睡眠環境が快適か再度確認する
・就寝直前に授乳する(※)
・抱きしめたり、揺らしたりしてリラックスさせる
・夜中に目を覚ましたら、数分待って赤ちゃんが自分で落ち着いて眠りにつくことができるか確認し、できなかったら応じるようにする
・授乳やおむつ替えの必要があるときは、部屋を暗く静かに保ちながら行う
・体重が増えない、排尿または排便の変化(特に減少)、呼吸が苦しそうな様子に気がついたら小児科で相談を
※就寝直前というのは夜のルーティーンの中で授乳するということで、飲んだ後にすぐ布団に寝かせるわけではありません。授乳後には、絵本など他のルーティーンを行ってから寝かせるのがおすすめです。「添い乳」の項などでも紹介したように、授乳して寝落ちすると夜泣きが増えることがあるのでそれを避けるためです。ただし、夜泣きなどで困っていない場合は、授乳して寝落ちしても問題はありません。
歯ぐずりで眠れないようであれば、冷やしたおしぼりなど冷たいものを噛ませる、歯茎をマッサージする、歯固めを噛ませるなどの方法を試しても。詳しくは次の記事を参考にしてください。
寝かしつけはいつまで必要なの?
大変な赤ちゃんの寝かしつけ、いつまで続くのか気になりますね。
子供によるが1歳ごろに変化があることも
博報堂が行った「子供の睡眠・寝かしつけ」に関する調査(複数回答)では、寝かしつけの方法は1歳未満は「抱っこする」「トントンする」「母乳またはミルクを与える」といった項目が上位でしたが、1 歳以上になると「隣で寝たふりをする」「一緒に眠る」「一緒に横になって見守る」が上位になっていました[*5]。1歳を過ぎると、寝かしつけ方法にも変化があるようです。
いつまで寝かしつけが必要かについて、詳しくは次の記事を参考にしてください。
まとめ
赤ちゃんにスムーズに寝てもらい、寝かしつけを少しでも楽にするためには、朝起きる時間や日中の過ごし方から変えていくのが大切。また、寝る1時間くらい前から毎日決まったルーティーンを繰り返すと、赤ちゃんはリラックスして眠りやすくなります。1日の過ごし方や睡眠時間は月齢によって変わってくるので、赤ちゃんの月齢に合ったやり方で挑戦してみてください。
寝ぐずりがひどい、夜泣きが多いなど悩みが大きいときは根本的にやり方を変えた方がいいことも。添い寝や添い乳、抱っこでの寝かしつけは、困りごとがなければ続けても問題ありませんが、睡眠のトラブルが多いときはやめた方が改善するといわれています。眠りに関することは個人差も大きいもの。赤ちゃんの様子を見ながら、その子にあった方法を見つけていきましょう。
(文:佐藤華奈子/監修:森田麻里子先生)
※画像はイメージです
[*1]森田麻里子・星野恭子:医者が教える赤ちゃん快眠メソッド,ダイヤモンド社,2020
[*2]Fukumizu M. et al.: Sleep-Related Nighttime Crying (Yonaki) in Japan: A Community-Based Study, PEDIATRICS 115(1 Suppl):217-24
[*3]未就学児の睡眠指針
[*4]Hirshkowitz M. et al.: National Sleep Foundation's sleep time duration recommendations: methodology and results summary, Sleep Health . 2015 Mar;1(1):40-43.
[*5]博報堂 広報室「子どもの睡眠・寝かしつけ」調査
[*6]エコチル調査愛知ユニットセンター 環境と子どもの健康最前線 #16_睡眠習慣と健康
[*7]MKCITIZEN 平均的な幼児の就寝時間のルーチンは1時間半かかります