ロールドオーツとは? オートミール種類別の味や食感、おすすめ商品
ロールドオーツとは、オートミールの一種。オーツ麦の粒がカットされずに残っていて、プツプツした食感と麦の香ばしさを味わうことができます。オートミールは米の代わりになる低糖質な主食として注目を集めていますが、ロールドオーツはお米の代わりに食べるのにぴったりのオートミール。特徴やおいしい食べ方、おすすめ商品を紹介します。
ロールドオーツとは? オートミールの種類
オートミールとは、オーツ麦(燕麦)を食べやすく加工した食品のこと。加工の仕方によりいくつかの種類に分類されます。ロールドオーツとは、その種類のひとつです。
オートミールは種類によってそれぞれ食感や調理時間が異なるため、種類ごとの特徴を活かすことで食べ方のバリエーションが増え、さまざまな味や食感を楽しむことができます。
ロールドオーツ
オーツ麦の一番外側の皮(もみ殻)を取り除いたものをオートグローツといいます。お米でいうところの玄米にあたるものです。加工をしていないので、栄養価は高いのですが調理にはとても時間がかかってしまいます。
ロールドオーツは、オートグローツを蒸して平らにプレスしたあと乾燥させたものです。一度加熱することで調理時間は短くなります。噛みしめるとお米のような甘さとパンのような香ばしさもあります。
スティールカットオーツ
もみ殻を取り除いただけのオートグローツを細かく砕いたものはスティールカットオーツといいます。
オートグローツを砕いただけなので栄養価はほとんど変わりません。細かくなった分、多少は調理がしやすくなりますが、一定時間かけて煮込むなど、しっかり調理して食べる必要があります。ただ、加熱するとプチプチとした食感が出て、豊かな香ばしさを味わえます。
クイックオーツ
クイックオーツはロールドオーツを細かく砕いたものです。
ロールドオーツよりも調理時間は短くなり、とろみや粘りが増してきます。そのため、お粥やリゾットにも向いていますが、クッキーや蒸しパン、お好み焼きのように小麦粉の代用としたり、ハンバーグのつなぎに使ったりと幅広いアレンジが可能になります。
インスタントオーツ
インスタントオーツはロールドオーツを加熱調理して乾燥させています。あらかじめ味つけされていて牛乳やヨーグルトをかけるだけで食べられるものもあります。
調理に手間をかけずに手軽に食べたい場合に向いています。
オートミールの種類と入手方法
一般的なスーパーで手に入れやすいのはロールドオーツ、クイックオーツ、インスタントオーツの3種類です。
スティールカットオーツはネット通販で購入することができます。ネット通販では扱っているオートミール商品のメーカーや種類はとても豊富です。
ロールドオーツの特徴は? オートミールの種類別の選び方
オートミールを食べてみたいけど、自分にはどの種類がいいのかわからない、という方に選び方のポイントをいくつかご紹介します。
ロールドオーツは味や食感がいい!
パンやご飯に近い味でクセがないのが、ロールドオーツです。白米に混ぜて炊けば簡単に食べられ、もちもちした食感とプチプチした食感の両方を楽しむことができます。
ロールドオーツの味と食感を楽しむ食べ方
米1.5合を研ぎ、ロールドオーツ0.5合を加えます。水分量は米2合を炊くときと同じです。30分ほど吸水させたら、炊飯器の白米メニューで炊きます。白米だけのときよりも、全体的にもちっとした食感になります。
スティールカットオーツも味や食感はいい、ただし……
スティールカットオーツはロールドオーツよりもさらに香ばしく、プチプチとした食感も増します。栄養価がもっとも高いのもスティールカットオーツです。ただし、時間と手間をある程度かけて調理する必要があります。
お米と一緒に炊く場合、まずは一晩水につけておきます。米1.5合を研ぎ、スティールカットオーツ0.5合を加えます。水分量は米2合を炊くときと同じです。
インスタントオーツは調理時間、手間がかからない!
忙しい朝の強い味方はインスタントオーツです。味がついていてお湯やヨーグルトを入れるだけのものもあります。味がついていない場合は、お茶漬けの素やスープの素を入れるとよいでしょう。
ヨーグルトにフルーツやナッツを加えると栄養バランスや彩りもよくなります。自分好みの味つけやトッピングを楽しんでみましょう。
ただし、ロールドオーツやクイックオーツも、電子レンジがあれば、それほど時間と手間がかかるわけではありません。数分で食べることができるので、忙しかったらインスタントオーツ一択!と考える必要はなさそうです。
クイックオーツは料理のバリエーションがある!
料理のバリエーションがもっとも豊富なのがクイックオーツです。
粒が小さく、小麦粉の代用になるため、焼き菓子にしたりやハンバーグのつなぎ、ホワイトソースのとろみづけにしたりするなど用途が広がります。焼き菓子を作るときはフードプロセッサーで粉砕することで小麦粉のように使うことができます。ただし、小麦粉よりも生地が膨らみづらく、ボソボソした食感になるので気をつけてください。
オートミールでヘルシーなおやつを作りたいけどおいしさもはずせない!という方は、100%クイックオーツにするのではなく、小麦粉またはホットケーキミックスと半々にするとよいでしょう。その割合を変えることで自分好みのおやつを作ることができます。
ロールドオーツのコストパフォーマンスは?
オートミールを長く食べ続けるにはコストパフォーマンスも重要になってきます。オートミールをお得に手に入れるためにはどうすればよいでしょう?
オートミールは米より高い?
現在お米1kgの値段が約500円前後ですが、オートミールは1000~1500円のものが多くなっています。お米よりも少し高めに感じますね。
ただし、オートミールは1食で食べる量の重さが、お米の3分の1程度。これを考えると、オートミールは米よりむしろ割安だといえます。
海外産の大容量がコスパ◎
オートミールの原料となるオーツ麦の産地はアメリカ、カナダ、オーストラリアのものが多く、国産のものは少ない傾向にあります。価格も国産のものは高くなります。
とはいえ、オートミールは長く食べ続けるのにそれほど負担がない価格帯といえます。お得に購入するには、ネット通販でまとめ買いしたり、大容量のものを選んだりするとよいでしょう。
ロールドオーツのおいしい食べ方
ロールドオーツはお米に近い味や食感があるので、お米の代わりに使うメニューと相性がいいでしょう。おにぎりやお茶漬け、チャーハン、リゾットなどです。
おにぎりの場合、白米よりもボソボソした食感が、多少気になるかもしれません。その場合は、具を混ぜたり、焼きおにぎりにしたりすることで気にならなくなります。
米化オートミールはロールドオーツで
シンプルに、オートミールをお米のようにやわらかくして(これを「米化(こめか)」といいます)、そのまま、おかずと一緒に、卵かけごはんに、おにぎりにする、などして食べるなら、粒の食感があるロールドオーツがぴったりです。
【作り方】
耐熱容器にロールドオーツ30gと水50mlを入れ、電子レンジ500Wなら1分半、600Wなら1分加熱してから、ほぐす。
【ポイント】
・加熱する前に、30秒~1分程度おいてロールドオーツと水をよくなじませると、よりやわらかく仕上がります。
・おにぎりにする場合、米化オートミールはごはんよりまとまりにくいので、ラップでくるんで強めに握るといいですよ。
オートミール米化の方法やオートミールごはんの食べ方は、次の記事でもくわしく紹介しています。
ロールドオーツでさらさら梅茶漬け
米化オートミールは白ごはんほど粘りがないので、お茶漬けにはぴったり。
【材料】
オートミール(ロールドオーツ) 30g
水 50ml
梅干し 1個
お茶(煎茶、ほうじ茶など好みで) 200ml
・トッピング
刻み海苔、三つ葉、小ねぎ小口切り、ごま、わさび などお好みで適量
【作り方】
1 梅は種を取り、包丁でたたいておく。
2 耐熱の茶碗にオートミール、水を入れて電子レンジ(600W)で1分30秒加熱して、軽く混ぜておく。
3 2に梅をのせてお茶を注ぎ、トッピングをあしらう。
【アレンジ】
鮭や塩昆布、明太子など好みの具を合わせてもおいしいです。
海老のビスクのロールドオーツリゾット
インスタントのスープの素を使えば、簡単にリゾットができてしまいます。ロールドオーツのつぶつぶした食感を楽しめます。スープジャーに入れれば、職場や学校のランチにあつあつのリゾットを食べられますよ。
【材料】
オートミール(ロールドオーツ) 30g
海老のビスクのスープの素
熱湯 200ml
パセリ(みじん切り) 適量
【作り方】
器に海老のビスクのスープの素とオートミール、お湯を200ml入れ、よく混ぜる。ラップ等で蓋をして1~2分おく。
【ポイント】
・あらかじめ器に熱湯を入れ、3分ほどおいて予熱しておくと、よりアツアツに。
・お湯の量は好みで調節してください。
ロールドオーツの卵チャーハン
電子レンジだけで簡単に作れる、ロールドオーツの卵チャーハンです。
【材料】
オートミール(ロールドオーツ) 40g
水 50g
卵 1個
鶏ガラスープの素 小さじ1/2
ごま油 小さじ1
塩、こしょう 少々
小ネギ(小口切り) 少々
【作り方】
1 器にオートミール、水、鶏ガラスープの素を入れる。
2 箸などで軽く混ぜる。
3 電子レンジ(600w)で1分半加熱する。
4 溶いた卵を入れてよく混ぜる。
5 電子レンジで1分半加熱し、ヘラなどで切るように混ぜる。
6 風味づけにごま油をまわしかけ、塩、こしょうで味をととのえ、ネギをのせて完成。
【ポイント】
ヘラで混ぜるときは、押しつぶさないよう、切るように混ぜてください。
ロールドオーツのおすすめ商品とその特徴
同じロールドオーツといっても、加工具合や粒の大きさなどは、商品によって多少異なり、それによって味や食感も変わってきます。比較的手に入りやすく、おすすめのロールドオーツ商品を特徴とともに紹介します。
味源オートミール500g
香ばしさ、もちもちとプチプチのバランスがよい商品です。コストパフォーマンスも高いので長く続けたい方にぴったりです。ネット通販で購入できます。
ナチュラルキッチン オーガニック・オートミール300g
とろみや粘り気が苦手な方におすすめです。他のロールドオーツにはない、パンのような香ばしさがあります。お茶漬けやリゾットでは粘りが出にくくサラッとしていますが歯ごたえはしっかりしています。
ご飯に混ぜて炊くのもおすすめですが、ヨーグルトをかけて一晩寝かせるオーバーナイトオーツにしてもおいしく食べられました。粘り気が少ないため、おにぎりにはあまり向いていません。ネット通販で購入できます。
アララオーガニックジャンボオーツ800g
クセがなくおいしく食べられます。オーガニック派の方におすすめです。コストパフォーマンスも高く大容量なので、長く続けたい人に向いています。一部のスーパーでの取り扱いがありますが、ネット通販で買う方が手に入れやすいです。
まとめ
ロールドオーツは栄養価、腹持ち、食感、調理時間など、すべての面でバランスがよく、オートミール特有の穀物臭さもそれほど感じられません。食感はとろみのあるものとないものに分かれますが、共通しているのはプチプチとした食感です。この歯ごたえが腹持ちをよくし、ダイエットにも向いているといえるでしょう。とろみが苦手な方は調理する前にお湯で2回ほどすすぐとサラッとした仕上がりになります。
ロールドオーツはお茶漬けやおにぎり、リゾット、チャーハンなど、本来お米を使うメニューに向いています。初心者の方はまずはお米に混ぜて炊いたり、お茶漬けやおにぎりにしてみたりするとよいでしょう。
(文・写真・レシピ お料理チームクレア 太田雅恵、伊藤浩子/構成 マイナビ子育て編集部)