#古坂大魔王のモヤズバッ! Vol.6 僕だと子どもが寝てくれない……。古坂さん流の“寝かしつけがうまくいくポイント”を教えて!
お笑い芸人や音楽プロデュース、テレビ番組のMCなど、多忙な毎日を送りながら、2児のパパとして育児に奮闘する様子をSNSで積極的に発信している古坂大魔王さん。同じように育児や夫婦関係のことで悩んでいるパパ・ママのお悩みに、ズバッと切り込みます。
今回のお悩み
新坂小魔王さん(33歳/情報・IT/事務系専門職)
父親である自分がいくら寝かしつけをしても、子どもが全然寝てくれません。古坂さんは寝かしつけは得意でしたか? またうまくいくポイントはありますか?
古坂さんの回答
寝かしつけは超重要任務のひとつ
寝かしつけが得意かと聞かれると、今は割と得意です。でも、以前は新坂小魔王さんと同じように、子どもが全然寝てくれませんでした。
というのも、僕は上の子が生まれたころは仕事が忙しすぎて、あまり寝かしつけできなかったんです。ちょうどプロデュースしているピコ太郎の『PPAP』がブレイクしたときだったので。たまにやっても、なかなかコツがつかめなくて上手くいかなかったんです。
そのときの反省もあって、下の子が生まれてから、家にいるときはずっと寝かしつけや夜泣き対応を担当してます。子どもは体調を整えたり成長するためにもしっかり眠ったほうがいいし、親だって睡眠時間をきちんととったほうが健康にもいいし夫婦関係もよくなるので、子どもの寝かしつけは超重要任務だと思います。
どうしたら子どもがすんなり寝てくれるかですが、基本的にはスケジューリングが大事です。何時に昼寝をして、どのくらい遊んで、何時に夕飯を食べて……という計画ですね。生活にリズムがあったほうがいいと思います。
子どもが大きくなってくると、“何時に・どうする”という予定をしっかり伝えておくことも、寝かしつけ成功への道です。これは先の見通しがついていると、子どもも寝やすくなるからです。4歳の長女は、もう時間がわかっているので、「〇時には夕食だよ」「△時には寝ようね」と事前に話して約束しておくのが効果的ですね。
その時々、子どもによって微調整が必要
もっと小さい子の場合は、あらゆる微調整が大事になってきます。気温、湿度、暗さ、ベッドの位置、音あり・なしなど、その時々にどうすれば早く寝るか観察しながら変えていくんです。
たとえば、下の子は少し前まで、お腹にお気に入りのぬいぐるみを乗せた状態でハンモックに寝かせて強めに揺らすと、すぐに寝ていました。ところが、最近この方法が急にダメになって。以前、この連載でお伝えしたように子どもを抱っこしてバランスボールに乗って上下に揺らすのもいいのですが、すぐに寝るときと全然ダメなときがあるんです。今は好きなアニメを天井に投影することで寝かしつけています、
そのほかにも寝かしつけの方法には、胸元や背中をトントン叩く、呼吸を揃える、親のお腹にのせる、絵本を読む、車のベビーシートやチャイルドシートに乗せてドライブする、お風呂上がりに冷えた部屋に連れてすぐ寝かせる、マッサージするなど、いろいろな方法がありますが、どの子にも効果的な方法や、ずっと効果的な方法はないので、打率の高いものを試していくしかありません。
これって僕らの仕事にも似ていて、以前にウケたネタが、次もウケるとは限らない。その時々にも、相手にもよるわけです。
だからいい修行の場だなと思っています。パートナーと「今はこれをするとすぐ寝るよ」「これは全然ダメになった」などと話して共有すると、コミュニケーションにもなるし、成功率も上がるのでおすすめです。
とはいっても、うちの妻はワンオペのとき「はい、寝るよ」って両腕に子どもたちをギュッと抱きしめて強引に寝かしつけることができるので、育児レベルが高すぎて、あまり僕の参考にならないのですが(笑)。
あきらめて先に寝ちゃう日があっていい
子どもが眠くてぐずるのに寝てくれないと、親だって人間だからイライラすることもありますよね。そんなに眠いなら寝たらいいのに、って。でも、子どもはまだ寝るのがヘタクソらしいんです。そのうちに上手くなると思って、長い目で見たほうがいい。
そのためには、子どもがあまりにも寝なかったら、あきらめる勇気も必要だと思います。「早く寝なさい!」と怒ってしまいそうなら、子どもの声が聞こえる程度の音量でヘッドホンをして音楽を聴いてもいい。または大人が先に寝ちゃってもいい。親の寝る姿を見て、学んでくれるかもしれません。
ちなみに下の子は、赤ちゃんのころから僕が寝かしつけた結果、今でも寝かしつけは「パパがいい」と言うし、夜中に起きてしまったときも「パパ~」って抱きついてきます。それはできる限り、たくさん寝かしつけてきたから。とてもうれしい気持ちになります。
一方の上の子の場合、遊びや食事のときは「パパ~」とやってくるんですが、寝かしつけは絶対ママがいい派。上の子はママ、下の子はパパ、という分担があるせいかもしれないけど、ママが寝かしつけた回数が圧倒的に多いからかもしれません。たまに奥さんが出かけて僕しか家にいないときは、「パパと寝るのは今日だけだよ」「トントンしないで」なんて言うほどです(笑)。
だから、やっぱり小さいときからたくさん寝かしつけるのがいいと思いますよ! 子どもが「パパがいい」と言ってくれると信頼されてうれしくなるし、ぜひ長い目で見て打率の高いものから挑戦してみてください。
今回の結論!
古坂大魔王さんプロフィール
1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992年にお笑い芸人「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は、芸人、DJ、音楽プロデューサーのほか、文部科学省・CCC大使、総務省・異能vation推進大使を務めるなど、マルチな才能を活かして活躍中。2児の父。NHK Eテレ『すくすく子育て』、日本テレビ『スッキリ!』をはじめ、多数のバラエティ・情報番組に出演中。プロデュースするピコ太郎の公式YouTubeチャンネル内に幼児向けコンテンツ「ピコスタキッズ」を開設した。
ピコ太郎のYouTubeチャンネル『-PIKOTARO OFFICIAL CHANNEL-"PIKO ST KIDS"』
Twitter @kosaka_daimaou
(取材・文:大西まお、撮影:天田輔[インタビュー]、佐藤登志雄[タイトル・結論]、編集:マイナビ子育て編集部)