本好きへの道はトライ&エラー!「つまみ食い読書」でたくさんの本に触れる|読書好きの子どもを育てる!”ささる”本の選び方 #4
子どもが喜んで読む本はどうやって選べばいいの?という疑問に答える書籍『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』から、読書のハードルを下げる「つまみ食い読書」について取り上げます。最後まで読まなきゃという思い込みを捨てて、子どもがもっと気楽に本を楽しめるようサポートできると良いですね。
「つまみ食い読書」で5分ずつ読む
たとえば自分に合う服を買いたいと思ったとき、気になったいくつかの服をお店で試着してみる人は少なくないはず。
そうして感触を確かめるプロセスを経ることで、より満足度の高い選択ができるようになるからです。
子どもの本選びにおいても、同じことがいえます。
まずはいろいろな本を少しずつ試してみましょう。
思いのままに、本の「つまみ食い」をしてみるのです。
具体的な方法としては、子どもとともに図書館の本棚を巡り、できるだけジャンルがバラけるように本を5〜6冊ほど選んでみてください。
もしも子どもが自ら「おもしろそう」「読んでみたい」と選んだ本があれば、それがどんな内容のものであっても口出しせずに候補に入れておきます。
そうして本を選んだら、机の上に広げて、冒頭の部分だけを読んでみます。
5分ほど読んだら次の本へ。また5分読んだら次の本へ。そうして複数の本を、つまみ食いをするように読んでみるのです。
そうするうちに、
「乗りものがたくさん登場する本よりも、動物が主人公の本のほうが好きかも」
「文字が多い本よりも絵本のほうが自分に合っているかも」
というようなその子ども特有の傾向が、少しずつ見えてきます。
あとは「続きを読んでみたい」と思った本だけを読めばOKです。
つまみ食い読書をしていくと、今の子どもに合う本が少しずつ浮き彫りになっていきます。
大切なのは、とにかくたくさんの本に触れてみること。
いろいろな本に触れるなかで「好き」と「これではない」を実感しながら、絞り込んでいきましょう。
そうしてトライ&エラーを繰り返しながら探していけば、いつか必ず心に響く本と出会えるのです。
【Case Study】「つまみ食い読書」用の本の選び方がわかりません
二択で選びやすくしよう
「つまみ食い読書」用の本を選びたいと思っても、見当がつかない。
そんな場合は、なんとなく2冊の本を選んで表紙を見せ、「どっちなら読んでみてもいいと思う?」と聞いてみるのもひとつの手です。
二択にすることによって、子どもは答えを出しやすくなります。
その答えには好みの傾向があらわれます。二択を繰り返すうち次第に、好みは明確になっていくはずです。
このとき注意したいのは「どちらか1冊は読む」という前提の質問でプレッシャーをかけないこと。
「どっちを読みたい?」といった聞き方をすると、子どもは「どちらかを読まなければならない」という圧を感じてしまいます。
ささいなことだと思われるかもしれませんが、このニュアンスは子どもの心に思いのほか大きく影響します。
「どっちなら読んでみてもいいと思う?」「どっちの本のほうがおもしろそう?」というように、読むことを子どもに強制しない聞き方を心がけましょう。
読むかどうかを決めるのは、あくまでも子ども自身なのです。
(※この記事の本文は、書籍『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』からの抜粋です。)
※中学受験ナビの連載『読書好きの子どもを育てる!”ささる”本の選び方』の記事を、マイナビ子育て編集部が再編集のうえで掲載しています。元の記事はコチラ。