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2025年09月11日 11:58 更新

あなたの親は? 65歳以上の年金受給者の半数が「年金以外の給付金」の存在を知らない

登録者数125万人超のYouTubeチャンネル「脱・税理士スガワラくん」を運営する税理士の菅原由一氏はこのほど、65歳以上の年金受給者500名を対象に「年金以外で受け取れる給付金」についてのアンケート調査を実施しました。

「年金以外で受け取れる給付金」

高齢者の暮らしを支援する公的制度、周知不足の実態が明らかに

9月15日は「敬老の日」。公的年金は、社会全体で高齢者の生活を支える制度です。しかし、年金以外にも申請によって受け取れる給付金や支援制度は数多く存在します。

今回の調査でも、高齢者の暮らしを支援する公的制度が多数存在する一方で、それらの情報が十分に届いていない実態が明らかになりました。

給付金の認知度はわずか2割、「知らない」が半数を占める

給付金の認知度はわずか2割、「知らない」が半数を占める

まず、「『年金以外にも受けられる給付金』があることを知っているか?」と尋ねたところ、「知っている」と回答した人は19.8%にとどまりました。

「聞いたことがある」とした人の30.2%を含めても半数で、残りの半数は「知らない」と回答しており、多くの年金受給者が給付金の存在自体を認識していないことが判明しました。

認知度トップは「公共交通機関の補助」、約3割は「どれも知らない」

認知度トップは「公共交通機関の補助」、約3割は「どれも知らない」

次に、「具体的な制度の認知度」を尋ねると、「公共交通機関の補助(シルバーパスなど)」(45.4%)と「年金生活者支援給付金」(40.8%)が比較的高い認知度を示しました。

しかし、「補足給付(介護施設の食費・居住費補助)」(8.6%)と「高年齢雇用継続給付金」(22.2%)は認知度が低く、制度間の情報格差が明らかになりました。

また、「どれも知らない」と回答した人も32.8%にのぼり、情報を必要としている層に制度が届いていない現状がうかがえます。

実際に給付を受けているのはわずか1割超

実際に給付を受けているのはわずか1割超

では、「実際にこれらの給付金を受け取っている人はどれくらいいるのか?」尋ねたところ、14.8%にとどまり、75.8%が「受け取っていない」と答えました。

申請手続き中は0.4%に過ぎず、制度があるにもかかわらず利用されていない実態が明らかになりました。

受け取っていない理由は「対象がどうかわからない」が最多

受け取っていない理由は「対象がどうかわからない」が最多

「受け取っていない」と回答した379名に、「受給していない理由」を尋ねました。最も多かったのは「自分が対象になるか不明」(54.4%)、次いで「制度を知らなかった」(44.6%)でした。

「必要性を感じなかった」や「手続きが複雑でわからない」と答えた人も一定数おり、情報不足と手続きのわかりにくさが主なハードルになっていることがうかがえます。

情報提供の希望は「自治体からの郵送案内」が8割超で最多

情報提供の希望は「自治体からの郵送案内」が8割超で最多

さらに、「給付金制度について、どのような情報提供があれば便利だと思うか?」と尋ねたところ、「自治体からの郵送案内」(84.0%)が圧倒的に多く、「テレビやラジオ」(45.0%)、「インターネット(Webメディア)」(32.0%)と続きました。

SNSやYouTubeなどの利用は1桁台にとどまり、高齢者世代には紙やテレビといった従来型の媒体による情報提供が有効であることが裏付けられました。

調査概要

調査期間:2025年9月5日
調査手法:インターネット調査(脱・税理士スガワラくん 調べ)
調査対象:全国の65歳以上の年金受給者
有効回答者数:500名
調査機関:Freeasy


スガワラくん
https://sugawarakun.com/

(マイナビ子育て編集部)

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