おでかけ・行事 おでかけ・行事
2019年02月28日 12:10 更新

ひな祭りは何をするの? 女の子の成長を願う由来やひな人形の種類

3月3日はひな祭り。女の子の節句であるひな祭りを、皆さんはどのようにお祝いされていますか? 意外とよく知らない、ひな祭りのお祝いの仕方や由来、またいろいろな種類があるひな人形について今回はご紹介します。

ひな祭りとは?

Lazy dummy

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

我が家には4人の子どもがいますが、女の子は1人だけ。娘が生まれた頃は、引っ越しや長男の入園などバタバタと慌ただしく、3月3日の初節句には何をしたのか記憶がありません。写真を調べてみると、長男が幼稚園で作ったおひな様と記念撮影しただけのようです。

1年が過ぎ、2回目の節句の時には2人目育児にも慣れて、女の子がいるのだからおひな様くらい飾ってあげたいという気持ちがわいてきました。ところが、やっと買いに行ったのは3月3日当日。店頭にはすでになく、中に片付けられたものを見せていただき、ようやくひな人形を我が家に飾ることができました。当時、3人目妊娠初期で、悪阻でフラフラ。ひな祭りでもやってあげられることがこれで精いっぱいだったのです。

いろいろな節目やお祝い事を欠かさないご家庭から見ると、なんともお粗末な我が家ですが、娘が3歳のひな祭りにキャラご飯デビューしまして、キャラ弁やキャラご飯を通して、節目節目の季節のお祝いやイベントに敏感になり、積極的に楽しむようになりました。今では、我が家オリジナルの伝統が生まれて定着しつつあります。

そんな私の様に、ひな祭りに特に何もやらなかった(できなかった)方や、どんな事をするかよく知らない、といった方もいると思います。実際にひな祭りで「なぜこんなことをするの?」「これを飾るのはどうして?」と不思議に思うこともたくさんあるのではないでしょうか。今回は、ひな祭りの由来やどんなことをするのかを中心にご紹介していきます。

Lazy dummy

中国の陰陽五行説に由来して定着した日本の暦における、伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日を節句と言います。人日(じんじつ)・1月7日、上巳(じょうし)・3月3日、端午(たんご)・5月5日、七夕(しちせき)・7月7日、重陽(ちょうよう)・9月9日の五節句は、日本でも明治の初めに廃止されるまで行われてきました。その後も年中行事として人々の中で伝えられ、祝われています。

もともと陰陽では奇数月は縁起の悪いものと考えられていて、五節句では季節の食べ物や縁起の良いものを食べて邪気や厄払いをする行事が行われていました。上巳の節句も同様でしたが、そこに平安貴族の子女が楽しんでいた人形遊び(ひいな遊び)が結び付き、健康を願うものという意味も加わってきたようです。そのため、上巳の節句は女の子の節句となっていき、反対に端午の節句は男の子の節句として定着していきました。

他にもひな祭りの由来は諸説ありますが、厄除けや健康を願う思いは今も昔も変わらず同じですね。

桃の節句と言われるのはなぜ?

Lazy dummy

3月3日は「ひな祭り」「女の子の節句」の他に「桃の節句」とも呼ばれます。これは、ひな祭りが桃の花が咲く季節に行われるからですが、実際には3月3日ごろに桃の花は咲きません。実は、お花屋さんに並ぶ桃の花は、ひな祭りに合わせて咲くように調整されたもので、外で自然な環境で育つ桃の花は3月下旬~4月にかけて。この時間のずれは、もともと旧暦の3月3日にお祝いされていたからで、今の暦だと4月3日となります。また、桃は古来より邪気を払うものと考えられていたようです。

ひな祭りには何をする?

Lazy dummy

では、ひな祭りはどのようなことをすればいいのでしょうか?

現代では、各ご家庭でお祝いの仕方は違うかもしれませんが、共通していることは女の子の健やかな成長を願うことが目的となっています。両家の親族が集まって盛大にお祝いするご家庭もあれば、どちらの実家も遠方で親は仕事をしているため、集まってお祝いすることは難しいご家庭もあると思います。

お祝いの仕方はさまざまですが、1番代表的なものはひな人形を飾ること。ひな人形の飾り方などは時代によって移り変わってきました。今のような平安装束のひな人形の形は江戸時代になってから。もともとは人形遊びや飾りの要素が強かったひな人形も、女の子の一生の厄を引き受け守るものとされ、江戸後期になると、武家の身分の高い子女は煌びやかで豪華なひな人形が嫁入り道具として用いられるように。母方の実家からひな人形を贈る、という慣習はここからきているそうです。

Lazy dummy

桃の花や菱餅を飾ることも、代表的なひな祭りですること。桃だけでなく、菜の花やチューリップなどの花を一緒に飾ると春らしくて素敵ですね。

菱餅は上から、桃・白・緑の順になっているひし形のお餅。桃は魔よけ・厄除け、白は清浄、緑は健康や長寿を願う縁起ものです。また、この菱形の形にもいろいろな意味が込められていると言われています。もともとひな祭りは陰陽を基にした節句ですが、陰陽では男性は円形、女性は方形で表すものだそうです。また、菱の実は仙人が長寿のために食べるものと言われ、菱の実の形は健康と長寿を願うもの、などの説もあります。

1番楽しみなことはお祝いのご馳走を食べることではないでしょうか。ちらし寿司やハマグリのお吸い物など、ひな祭りの行事食はいろいろありますが、どれも女の子の健康と繁栄を願う縁起ものです。春の食材を取り入れて、華やかに飾ったご馳走をみんなで囲んでお祝いしたいですね♪

ひな人形の意味

Lazy dummy

人形遊びから始まったひな人形ですが、ひな祭りで飾るのには意味があります。もともと人の形に作った人形に、子どもに降りかかる厄災を代わりに引き受けてもらう、厄払いがありました。それが時代を経て、ひな人形が女の子の一生を厄払いをする形代として飾られるように。その意味からいうと、1人の女の子にひな人形は1つ(1セット)をもつのが正しいそうです。3姉妹いたらひな人形が3つ……とても今の住宅事情では難しいですね。代々受け継がれているおひな様も聞きますが、母娘で引き継がれていくのも素敵です。

Lazy dummy

私の実家にあるひな人形は、このような七段飾りでした。江戸時代の初期頃は、男びなと女びなの一対の「内裏びな」だったのが、江戸時代の後期になり豪華なひな人形が作られるとともに、このような段飾りのものができていったようです。

■一段…内裏びな。男びなは親王(皇族男子)、女びなは親王妃を表していることが多いので、装束も皇族の装束。古来は上位の左側に男びなを配置して飾っていましたが、近代になり、西洋の男性は右、女性は左の慣習に習って配置が今の様になりました。
■二段…三人官女。宮中に使える女官。
■三段…五人囃子。五人の楽人。
■四段…随身。左大臣、右大臣。
■五段…仕丁。従者や護衛。
■六段・七段…調度品

それぞれの段に配置順があり、覚えられませんね! わたしの母も、ひな人形を出すのも片付けるのも大変そうでした。人形ごとに箱に収められ、次の年まで押し入れの中。場所もかなり必要です。それでも子どもの頃は、おひな様を飾るととても嬉しかったのを思い出します。

他にもメーカーによってはさらに多い八段飾りなど、時代や地域でもさまざまなひな人形があります。ここ数年では、各地のひな祭りの様子がニュースにもなり、観光名所になっているものもありますよね。毎年楽しみに出かけられる方もいるのではないでしょうか。

ひな人形も、地域や各ご家庭での楽しみ方や飾り方が多種多様になってきています。どんなものがあるかいくつかご紹介しましょう。

さまざまなひな飾り

■流しびな

ひな祭りの元になったといわれている流しびな。紙で作った人形に厄を移して川に流すもの。今でも行われている地域があります。

Lazy dummy

■立びな

座っているひな人形のイメージが強いですが、もともとは立っている姿が始まりでした。お人形遊びがルーツだと思うと、確かに納得しますよね。現代のお人形さんたちも、座っている姿のものはあまりなくほとんどが立っている姿です。今でも、立っている姿のひな人形はあり、近年人気が出てきています。立びなは段飾りではなく、内裏びなで飾るものなので、飾りやすさと、座ってる姿とは違う見栄えの良さで人気が上がっているのかもしれません。本来の姿ですが、今は新鮮に映ります。

Lazy dummy

■陶器製 ひな人形

湿気やカビ、汚れの心配が低く、長い期間綺麗に保管できる陶器製のひな人形が人気を集めています。可愛らしい温かみのあるフォルムのものから、気品あふれる高級陶器メーカーのものまで。価格的にもお手頃価格から、一般的な段飾りのひな人形よりも高価な物までさまざまです。

Lazy dummy

■ケース飾り
おそらく、今1番人気が高いのはケース入りのものではないでしょうか。こちらは我が家のひな人形を購入後、家で撮った写真。現在中学女子の娘が1歳のとき。ケースに入っているので、出すときもそのまま箱から出し、片付けるときもそのまま箱に入れてしまうだけ。手間がかからなくて、出し入れが億劫ではありません。ひな人形に埃が被らないのも助かります。人形遊びはできませんが、壊されることもありません(笑)。

■収納飾り
ケース入りと違って、収納できる箱が台になっているタイプ。台に装飾してあり、見栄えが良いものが多いです。そのまま収納して片づけられるので便利。

■動物のひな人形
うさぎやネズミ、くまなどのかわいらしい動物のひな人形も見かけます。厳かな雰囲気の伝統的なひな人形も素敵ですが、こんな可愛らしいひな人形も飾りたくなりますね。

Lazy dummy

■卓上 ひな人形
コンパクトな卓上のひな人形は、場所を選ばずどこでも飾ることができます。季節のディスプレイの1つとしても使いやすくいいですよね。お祝いの席でご馳走と一緒に飾ることも可能です。

Lazy dummy

■つるしびな
ここ何年かの間に認知度が上がり、人気が出ているつるしびな。一般的な雛人形とは全く形状が違いますが、元々は高価なひな人形を用意できない貧しい家で、端切れを使って人形を作り、飾ったのが由来と言われています。ひと針ひと針願いを込めて、お母さんたちが子どものために作っていたなんて素敵ですね。

いろいろなモチーフの人形がつながれ、つるされていますが、その1つ1つに意味があります。例えば「犬=安産」「花=花のように育つように」「亀=長寿」など、どれも子どもの幸せや健康を願う縁起物を人形にしています。

静岡県などのゆかりの地では毎年イベントが開催され、たくさんの人が魅了されています。

Lazy dummy

■ひな祭りイベント
たくさんの雛人形を一斉に並べて展示するイベントも各地で行われています。すごい迫力ですね! また、古民家を利用したり、古くから受け継がれているひな人形の展示も年々盛んになってきています。お住まいの近隣地域でも、ひな祭りのイベントが開催していたら1度見に行ったら楽しそうですね♪

Lazy dummy

まとめ

日本古来より親しまれ、祝われてきたひな祭り。時代や地域によって変化してきましたが、飾るもの、食べるものにも意味が込められていて、いつの時代であっても子どもの健やかな成長を願う気持ちは同じです。現代では、ひな人形を飾り、お祝いのご馳走を食べることが主流ですが、その他にも各地でひな祭りのイベントが行われているので、参加してみるのも良さそうです。

ひな人形の楽しみ方や形状は、多くの種類があってどれにするか迷ってしまいますが、大事に飾るものなので、飾る場所や、出し入れのしやすさ、スペース的な問題なども合わせて考えるといいかもしれません。もし男の子しかいないお宅でも、卓上サイズの物なら、ちょっとした季節の飾りとしてもいいですよ。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-