朝が苦手な主婦がたどり着いた「朝食時短テク」
一日の中で一番忙しい時間が「朝」。身支度、忘れ物チェック、そして朝ごはんの用意。やることは沢山あるのに時間は限られているし、起きたばかりでなかなか動いてくれない子どもたち……。朝、少しでも余裕ができるように、わが家では朝ごはんのメニューを作ることにしました。今回は、朝ごはんの用意をラクにする工夫のご紹介です。
こんにちは、広島市のライフオーガナイザー®木原ことのです。
いつもは夫婦二人の我が家。以前、災害がきっかけで、数ヶ月(!)4人家族のおうちにお世話になったことがありました。そこで感じたことは、子育て中の家庭は毎日が本当に時間との戦いだということ。
困っていたときに「おいで」と、自宅に私たち夫婦と犬二匹の居場所を作ってくださった奥さん。
「気にしないで」と言ってくださったご主人。
「居てもいいよ」と言ってくれた小学生の子どもたち。
奥さんは時短でお勤め、ご主人は出張が多くて多忙、ご実家は遠方……。
昨今、よく「家事・育児をシェアしましょう、分担しましょう」と雑誌やTVで取り上げられてはいるけれど、実際には実現が厳しいおうちはたくさんありますよね……。
今回はこのお世話になったご家族に掲載許可をいただき、当時の私が「勉強になるなぁ」と感心した朝ごはんの準備のやり方や、今も参考にさせていただいている手順などをご紹介します。
朝ごはんで変わった我が家
朝に弱いご家庭では、朝ごはんより睡眠優先だったり、準備で時間がなくなってしまい結局コーヒーだけだったり……という方も多いのではないでしょうか。はい、お恥ずかしながら数年前の我が家のことです。
朝ごはんを抜いてしまうと、私はお昼ごはんの食欲がなくなってしまうことが多く……。
その結果、エネルギーが不足して疲れやすくなり、ひどくなると仕事の能率が悪くなってしまうことが多い、ということに気がついたのです。
そんな問題が、人様のおうちでお世話になり、朝ごはんをきちんと食べる習慣がついたことで、劇的に解消されました。
我が家の朝ごはん:Before
起床、身支度、洗濯、朝ごはんの用意などなど……。
朝の、できればのんびりしていたい時間に、頭をフル回転させることはできなかった私。ときどき、「主婦失格かも?」と感じることもありました。
洗濯をすれば、朝ごはんの用意が間に合わず。
朝ごはんの用意をすれば、洗濯を干すことが間に合わず。
なぜなら「朝ごはんは、一汁三菜で!」と自らハードルを高く設定していたから。
苦手な割に、「やるならきちんと!」という意識だけは立派だったようです。
お世話になったご家族のおうちにお邪魔している期間は、何をするにも「ご家族が先、わが家はあと」と、生活時間をずらすようにしていたのですが、ご家族の時間を優先してわが家時間の設定をすることで、奥さんの手際のよさを観察することができました。
手際のいいよそ様の家庭の朝ごはんの様子なんて、なかなか見る機会がないですよね。
【気づいたこと】朝ごはんの準備時間は5分でいい!
夜遅くに帰宅して、朝早くに出社する旦那さん。
健康のためにも睡眠を優先させたいというのが、ご夫婦の一致した意見。
奥さんは、普段からテキパキと手際のいい方。
子どもと大人、家族4人分の朝食を用意する時間は、なんと平均して毎朝5、6分!
なぜそんなに短い時間で準備できるのか、コツを聞いてみたところ……。
答えはシンプル、調理をするのは卵だけだから!
【汁物】前日のお味噌汁などの汁物を多めに作っておき、残りはお鍋のまま冷蔵庫へ。 翌朝はお鍋のまま火にかけます。もしくはインスタント。
【ご飯】前日夜に炊飯器のタイマーを予約、忘れたときは食パン。
【卵】ご飯のときなら卵焼き、食パンのときは目玉焼きかスクランブルエッグ。
この組み合わせと決めているそう。だから5分。なるほど!
手際のよさを参考に変えたところ……?
まず、冷蔵庫内に朝ごはんセットのスペースを作ってみました。
<常備セット>
・ふりかけ、のり、納豆(ごはん用)
・バター、クリームチーズ、ジャム(食パン用)
・食べやすい果物、ヨーグルト
・ときどき、ソーセージ
<飲み物>
・豆乳
・麦茶
・野菜ジュース
・コーヒー(前日に淹れておく)
<本当に時間がないとき>
・ロールパンやレーズンパン
・ランチパック数種類
時短のため3連ヨーグルトはひとつずつに分けておき、これらを組み合わせて朝ごはんセットにしています。子ども用朝ごはんセットは別にして冷蔵庫の下の方に設置すると、本人が用意できるようになりますよ。
味付けが合計6種類、そして気分や季節によって飲み物を変えたり、物足りない時にはプラスアルファで追加したり。この組合せだけでも、何通りも作ることが可能です。毎日少しずつ変えたとしても、給食並みの献立を作ることができますよね。
「使いやすい場所」+「すぐ使える」状態を作っておくと、家族のみんながストレスフリーで取り出すことが可能です。
わが家の朝ごはん:After
【汁物】前日の汁物を多めに作るように。翌朝は鍋ごと少し温めるだけ。
そして野菜を沢山摂れるように、具沢山を心がけるようになりました。
特に、食べごたえのあるじゃがいもやさつまいもをよく入れます。
できないときは、インスタント。
【ご飯】前日に多めに炊いて冷凍します。翌朝はレンジでチン。
アツアツのご飯をお椀型の保存容器に入れて蓋を閉めると、レンジでチンしたときはホカホカです。
【卵】普段は目玉焼きで、時間があるときは卵焼き。
味付けに関しては、完全にマネっこです。
この仕組みが定着したら、本当に気がラクになりました。
朝ごはんはメリットがいっぱい
朝ごはんを食べると、脳が刺激を受けて目覚め、身体は栄養を吸収し酸素を取り込んで活動しはじめます。そして、体内時計から生活リズムを整えてくれます。それに、食べることによって体温が上がり基礎代謝も上がるため、元気な身体を作ってくれる。
実は、身体は睡眠中にもエネルギーを消費しています。そのため、目覚めたときにはお腹は空いているはず。朝ごはんを抜いてしまうと、エネルギーを蓄えるようにと、脂肪の燃焼を抑えてしまうそうです……。
また朝ごはんを抜きで昼ごはんを食べると、前日の夜から時間が空いているために、急激に血糖値が上がり、身体に負担がかかってしまいますね。
とはいっても、なにも特別な朝食を用意する必要はありません。
無理せず簡単にできる朝食準備を取り入れてみましょう!
まとめ
ポイントは、栄養や野菜のことは難しく考えない。給食やランチまでの体力補給ができればよし、その代わり毎日食べることが最優先。
「はじめは、ほかのおうちと比べたり、栄養のことなんかで悩んだりしたんだけどね、そうでもしないと回らないのよ」。そんなふうに明るく笑った奥さんが、とてもステキに見えました。
時間のないご家庭だけでなく、朝ごはんをラクに準備したいご家庭にも、今回の記事が参考になればうれしいです。