「産後パパ育休」と「育児休業制度」の違いは?給付金や期間、取得方法を解説
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パパが育休を取得するという声も、ここ数年で増えてきました。そこで、2022年に施行・改訂された「産後パパ育休」と「育児休業制度」の違いについて、産後サポート事業を手がける株式会社アイナロハの渡邊さんにくわしく解説していただきました。あわせて、育休中の給与、期間、取得方法なども紹介します。
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パパの育休の現状。「産後パパ育休」と「育児休業制度」の違い
パパが育休を取得する制度も整い、“子育てはママとパパ一緒に”という意識も日本社会に広まってきました。では、実際にはどのくらいの方が利用しているのでしょうか? マイナビ子育てが0~6歳の子どもを持つママ・パパにアンケートを実施したところ、56.7%のパパが育休を取得していることがわかりました。具体的な取得のタイミングとしてはママの退院後から、育休期間は1~3ヵ月間が47.1%と最も多い結果になりました。
実際に、2022年には「産後パパ育休」が創設、さらに「育児休業制度」の内容も改訂され、より柔軟にパパが育休を取得しやすくなりました。さっそく、2つの制度の違いやポイントを解説していきましょう。
「産後パパ育休」の内容とメリット
「産後パパ育休」は、育児・介護休業法の改正により、2022年10月に新たに制定された制度。それにより、ママの出産~退院直後の人手が必要なタイミングで、パパが柔軟に育休を取得できるようになりました。さらに、ママとパパが育児と仕事を両立して、長く働き続けるために「育児休業制度」も改正。従来の制度では期間内に1回取得できる条件でしたが、ママパパ共に2回まで取得できるように変更されました。
新たな制度のメリットは、育休を取る際の選択肢が広がったこと。男性が「産後パパ育休」と通常の「育児休業」を分割取得することで、ママパパ間での育休の交代が可能に。育児負担の軽減につながっています。誰が、どんなタイミングで、どのくらいの長さ育休を取るか、それぞれの状況に合わせて、いい方法を見つけましょう!
パパの育休。2つ制度の違いとポイント
パパの育休における、2つの制度の違いは以下の通りです。
■産後パパ育休(出産時育児休業)
子どもが生まれてから8週間以内に最大4週間の休業を取得できる制度。育児休業制度とは別に2回に分割して取得できます。一定の条件を満たせば就業も可能で、休業の2週間前までに申し出が必要です。産後パパ育休のポイントは、「出産直後にパパが休みを取りやすくなった」ことです。
■育児休業制度
1歳未満の子ども1人につき、最大2回まで取得可能。(保育園に入所できない場合は2歳まで可。)パートやアルバイトなどで雇用期間のさだめがある場合も、一定要件を満たせば取得可能です。2回に分割して取得もできて、休業の1ヵ月前までに申し出が必要です。
また、これら2つの制度とは別にママパパが共に育児休業を取得する場合、子どもが1歳2ヵ月まで取得期間が延長できる「パパ・ママ育休プラス」という制度もあります。自分たちにあった制度はどれなのか、制度を詳しく確認してみましょう。
パパの育休Q&A
パパの育休について、よくある質問に渡邊さんが回答します。
Q.ママが専業主婦だと育休は取れないの?
――取得可能です。
ママが働いているか、専業主婦かは、パパの育休取得に関係ありません。
Q.パパの会社に育休制度がないので、取れないかも……?
――「育児休業」は会社独自の特別休暇ではなく、法律上認められている制度。 取得条件を満たしていれば、取得可能です。
パパの育休、上手な取り方と取得期間
パパの育休は、いつどのタイミングで取得するのがいいのでしょうか。おすすめの取得パターンを渡邊さんに聞いてみました。
パパ育休はいつ取るのが正解? おすすめ取得パターン
【産後パパ育休】ママの退院時に取得
ママと赤ちゃんが退院するタイミングでパパが育休を取得できれば、共に新しい生活をスタートできます。産後8週間までは産褥期(さんじょくき)と呼ばれ、ママは身体をしっかり休める必要があります。また、産後4週間はママと赤ちゃんは、家の中でゆっくり過ごすことが大切な時期。この期間にパパが育児休業を取得して、買い物や家事育児を率先してできると◎。
くわえて、産後うつやマタニティブルーは産後2週間から4週間の間に多いといわれているので、パパがおうちにいてくれると、ママの変化に気付きやすく安心です。
第二子以降の出産の場合は、上の子のお世話も必要です。ただし、出産前であれば育休は取れないため、有休などもうまく活用しましょう。出産直後、またはママが産気づいたところから、休めるよう調整しておくのがベターです。
【産後パパ育休】里帰り出産後、自宅に戻るタイミングで取得
ママが里帰り出産をする場合は、実家から自宅に帰るタイミングからパパの育休をスタートするのも手です。オムツやミルクに着替えなど、赤ちゃんとの移動は荷物も多く、公共交通機関や車での移動はドキドキする場面も多いはず。そんな時もパパがいてくれると安心です。また1ヵ月検診などの外出時も、パパの付き添いがあると心強いですね。
【産後パパ育休】二人の予定に合わせて、分割して取得
最後は、パパの仕事の都合や両親のサポートなど、ママとパパの生活環境や都合に合わせて、分割して取得するケース。産後1ヵ月は、両親(義理両親)が手伝いに来てくれるという方も多いため、人手が足りなくなるタイミングに合わせて、パパが育休を取るのもいいでしょう。
POINT
タイミングを迷ったら、産後1ヵ月間の育休取得がおすすめ。この時期ははじめての子育てに試行錯誤する時期。ママとパパ一緒に育児に奮闘することで、子育ての不安や大変さ、よろこびを共有できます。
つづいて、パパの育児休業の取得パターンを紹介します。
【育児休業】ママとパパ一緒に育児休業を取得
産後すぐ~3ヵ月頃まで育児休業を取得すると、赤ちゃんとの新しい生活をママとパパ一緒に過ごせます。買い物や家事育児をパパが率先して行うことで、ママもゆっくり身体をやすめ、体力を回復することができます。また、この時期を一緒に過ごすことで、赤ちゃんの成長を日々感じて、育児のよろこびや大変さを共有できることもポイントです。
【育児休業】ママが仕事を復帰するタイミングで取得
最近増えて来ているのがこのパターン。ママが仕事復帰するタイミングにあわせて、パパが休暇を取りはじめるケースです。保育園の入園や、ママの職場復帰に向けた準備も落ち着いて整えられます。また入園直後は、預かり時間が短く、新しい環境に慣れず体調も崩しやすくなります。保育園からの急なお迎え要請も、パパがおうちにいてくれると安心してお願いできます。
POINT
近ごろは、ママとパパのバトンタッチ(ハイブリッド型)で取る人も増えています。産後すぐはママパパ一緒に育休を取り、ママが取り続けたまま、パパは一旦仕事に復帰。ママが職場復帰するタイミングでパパがもう一度育休に入るという合わせ技。制度が新しくなったから、こんな取り方も可能に!
パパが育休中の給与や社会保険料
パパが育休取得中の給与や社会保険料の支払いも、事前にしっかり確認しておきましょう。
育児休業給付金支給と社会保険料免除について
「産後パパ育休」と「育児休業制度」、どちらも支給要件を満たしていれば、給付金の支給や社会保険料の免除があります。社会保険料については、同月内に14日以上育児休業を取得した場合、育児休業期間中の社会保険料が被保険者本人分及び事業主負担分共に免除されます。
給付金の支給と社会保険料の免除を受けることで、休業開始時の給与(手取り)の約80%(180日超は約55%)を受け取ることができます。支給額は、「産後パパ育休」「育児休業制度」どちらも同じです。
給付金の申請、支払われるタイミング
育児休業給付金は、休みを取りはじめて2ヵ月経過ごとに申請します。申請後に審査があるため、最初の支払いは育児休業取得開始から約3ヵ月以上かかる場合も。その間は給与が入らない期間になるため、注意が必要です。事前に、余裕をもって生活できるよう資金の準備をしておくといいでしょう。
POINT
パパが育休を取るとその分給与は減るので、取得しようか躊躇する人もいるかもしれません。しかし、ママとパパが一緒に家事育児をがんばることで、ママがスムーズに仕事復帰できたとしたら家計はプラスになることも。中長期的な広い視野でみて、判断するといいですね。
パパの育休。申請方法と職場への伝え方
上司や人事への相談は、余裕をもって
パパの育休取得を検討しているなら、職場へは早めに相談しておくのがベター。「産後パパ育休」は2週間前、「育児休業制度」は1ヵ月前が申し出期限となっていますが、早めに申し出をするのが社会人としての心得。仕事の引き継ぎなども考慮して、スケジュールには余裕をもっておきましょう。特に出産予定日はずれる場合が多くあります。予定より早まった場合に休めるのか、遅れた場合に立ち会えるかなど、きちんと職場と相談しておかなければなりません。また、ママが妊娠したことを職場に話すタイミングも、二人でよく話し合って決めましょう。
職場への上手な伝え方とNGワード
パパの育休を気持ちよくスタートするためには、パパ側も育休期間の仕事は、チームや同僚に引き継ぐなど「協力を依頼する。負担をおかけします。」という姿勢が大事。育児休業は権利ではありますが、取得期間中の仕事は“誰かがサポートしてくれている”という気持ちは忘れないようにしましょう。では、どんな風に育休の申し出をするのがスムーズなのでしょうか。
NGな例は、「妻が育休を取れというので」「取れるものは取っておきたいので」など。どれも、何のために休みたいのかという目的が見出せません。一方、上手な伝え方は、「妻の復職をサポートしたいので休みを取りたい」「夜間は妻が赤ちゃんのお世話をするので、昼間は自分がお世話をする」など。具体的な目的を示してもらえると、職場としても応援しようと思えるようです。
パパが育休を取得しても、しなくても。出産前に決めておきたいこと
パパの育児休業制度はできれば活用したい制度ですが、環境や事情によっては取るのが難しい場合もあるかもしれません。ここでは、育休を取っても取れなくても。すべてのママパパに向けて、事前に決めておいてほしいことを紹介します。
新しい生活イメージを具体的に共有しよう
赤ちゃんとの生活は、いろいろなことが想定外。事前に具体的なイメージをしておくことで、出産後も慌てずに対応できます。
まずは、毎日必ずやらないといけないことは誰がやるのかを決めておきましょう。買い物、食事作り、掃除、洗濯など、家事の分担だけではなく、朝昼晩で誰がどんな家事育児をするか決めておくのがポイントです。
また、今までやっていた家事を産後もそのままのレベルで行うのは、難しいところ。サボっていい家事を決めておくのもアリ。たとえば「トイレ掃除は毎日したいけど、2日に1回にしよう」など、家事の質を落としていいものを話し合っておくのもおすすめです。
さらに、オンラインショッピングや宅配惣菜、産後ヘルパーサービスなどは、妊娠中に登録してお試ししておくと安心です。里帰り出産をする場合は、里帰り期間やパパが会いに行く頻度も相談しておくといいですね。
育児をがんばるママパパを応援。おすすめアイテム
子育て中のママとパパは、赤ちゃんのお世話だけであっという間に一日が過ぎてしまいます。そのため、つい家事も育児もがんばり過ぎて、余裕がないなんて方もいるかもしれません。しかし、今しかない赤ちゃんとの時間を、穏やかにリラックスして過ごすことも大切なこと。
だからこそ、上手に息抜きをする、家事育児がラクになるアイテムやサービスを取り入れてみるのもかしこい選択です。
育児はもっとラクになる「エコらくパック」
赤ちゃんが毎日飲むミルクづくりも、“もっとラクにできること”のひとつ。ミルクをつくるといっても、お湯をわかす、粉ミルクを哺乳瓶にいれる、使った哺乳瓶は消毒してミルクの空き缶の後始末…など、いろいろやることはありますよね。そこで、「ママのこうなったらいいな」の声から生まれたのが、はぐくみの入れ替えタイプの粉ミルク「エコらくパック」です。
収納ケースの間口が広いので、ミルクがすくいやすく、最後までらくにすくえるのはうれしいポイント。また、専用ケースはコンパクトだからスッキリ収納できて、ストックの置き場所にも困りません。さらに、使い終わったら、袋を丸めて捨てるだけ。空き缶の処分がないこともうれしい点です。
これからはじまる新しい生活。「エコらくパック」を取り入れて、赤ちゃんと穏やかでゆったりとした気持ちで過ごしてくださいね。
あわせてチェック
◆アンケート参照
マイナビ子育て調べ 「パパの育休に関するアンケート」 2024年9月実施 対象300名
◆参考文献
厚生労働省 育児休業制度資料
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001194426.pdf