育児 育児
2025年01月27日 12:00 更新

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと

PR:クーパービジョン・ジャパン

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと

寒い冬は、どうしても家にこもりがちになってしまうもの。すると、増えるのが、動画の視聴やゲームの時間。最近では、学習にタブレットやPCを使う機会も増え、子どもの視力低下が気になるという方も多いのでは? 今回、そんな不安をもつママたちの座談会を実施。眼科専門医の岡野喜一朗先生にアドバイスをいただきました。

参加メンバー

冬は家にこもりがち? 気になる子どもの家遊び事情

――冬のこの寒い時期、外で遊ぶことが減ってしまいがちですが、家で子どもたちはどのように過ごしていますか?

YさんYさん

最近は寒いと言って外に出たがりません。家ではテレビやYouTubeを観ていますね。最近はスマホのカードゲームにハマっているみたい。

AさんAさん

うちも似たような状況です。朝、起きたらすぐにテレビの前へ直行。実は、テレビを買い替えたら、テレビ画面でネット動画を見られるようになっちゃって。

HさんHさん

今の子どもってデジタル機器の操作を覚えるのが本当に速いですよね。下の子もテレビからはじまって、最近、ポータブルゲームデビューしました。

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと

――家での子どもの過ごし方を見て、「つい気になってしまう」という点はありますか?

AさんAさん

ずっと動画を見ちゃうことかな。私もスマホをいじるので、子どもにだけダメとは言い難くて……。みなさん、どうしてます?

YさんYさん

工作の動画を観た後には『じゃあ、実際に作ってみようか』と動画から引き離すようにしていますね。でも、いつもできるわけじゃないので、そこが悩ましいです。

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと
HさんHさん

視力への影響が気になるので、『20分だけだよ』と時間制限をして目を休ませようとしています。下の子は上の子たちに比べると言うことを聞くのですが、少し目を休めるとすぐに始めてしまって……。

実は気になる、子どもの“視力”問題

――テレビやスマホの使用が多いということで、実際子どもの視力はどれくらいなのでしょうか?

YさんYさん

現在、年長組の6歳の子どもなんですが、少し前に就学時健診があり、そこでは特に問題は指摘されませんでした。

AさんAさん

真ん中の小学5年生が、時々、学校の検診でひっかかるんですよね。小1、小3、小5で眼科を受診しても問題なし。

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと
HさんHさん

子どもが3人とも近視なんです。今、小学1年生の末っ子は就学時健診で近視を指摘され、3人の中で1番早くメガネを作りました。

――子どもの視力について、気になっている事や不安に感じる事はありますか?

HさんHさん

夫の視力がすごく悪いので、視力の遺伝的な点について気になります。しかも、裸眼だと子どもみんな目を細めているんですよね。視力の悪化を食い止めることができればと思うのですが……。

YさんYさん

遺伝って気になりますよね。うちの主人も視力がかなり悪いので、遺伝的にそうなるのかな、と。だから、子どもがタブレットを使っている時、画面と目が近いので、心配になってしまいます。

AさんAさん

子ども3人とも、YouTubeやテレビを見ている時間が長くて。1日合計どれくらいテレビ、動画、ゲーム画面を見ているのか把握できないので怖いですね。

子どもの視力低下の進行を防ぐために、 親が心がけてほしい3つのポイント

皆さん、子どもの視力に関して悩んだり不安に思ったりしていることが多々あるようです。そこで、眼科専門医の岡野喜一朗先生より視力低下の原因や、近視の進行を防ぐアドバイスをいただきました。

――さっそくですが、視力が低下する原因には何があるんでしょうか?

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと
岡野先生岡野先生

目から30cmくらいの距離のものを長時間見ることは、環境要因として近視の進行リスクを高める可能性があります。遺伝的要因と併せて、近視の発生や進行に影響を与えると考えられています。実は、大昔の狩猟時代などには、近くのものを長時間見る生活がなかったので、近視自体が非常に稀で、遠視がほとんどでした。人間が文字を発明し、近くのものを見て勉強をして、知能的な仕事をするようになり、近視が生まれました。つまり、生活状況に対応する目の適応変化とも言えます。

――近視は時代の変化とともに現れた症状だったんですね。近視が進行すると、将来的にどのような影響やリスクが考えられますか?

岡野先生岡野先生

近視が進行すると、さまざまな目の病気と関連するリスクが高まります。高度近視では緑内障(※1)の発症リスクが高く、若い年代(場合によっては35歳あたり)で発症する可能性もあります。また、眼球が軸方向に伸びることで網膜が薄くなり、網膜剥離(※2)のリスクが増加します。一方で、網膜黄斑部に異常が生じる場合、視力が著しく低下し、失明の原因となることもあります。つまり、近視を放置しすぎると、その子が大人となった時に引き起こされる目の病気によって高度に視機能を損なう可能性があります。

※1:眼底にある視神経という部分が障害を受けて、徐々に視野が狭くなってくる病気
※2:眼球内部にある網膜という部分が剥がれて視力が低下する病気

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと

――近視が進行すると様々な目の病気のリスクがあるんですね……。では、冬の時期において、どのようなことに気を付けて過ごしたらよいのでしょうか?

Point 1

20分間ごとに画面を観るのをやめて、
20フィート(約6メートル)先を20秒間見るという、
「20-20-20」ルールを意識しよう

岡野先生岡野先生

近視にとって問題なのは“見続けている時間”です。米国眼科学会議が推奨する『20-20-20』ルールを取り入れるとよいでしょう。さらに、家の中ではなくあえて公園など外でゲームや動画視聴をさせると、他の子どもたちが遊んでいる様子に自然と目を向ける機会が増えるので、20-20-20のルールも取り入れやすいですよ。

Point 2

小さい画面ではなく、なるべく大きい画面で見ることで、
画面と適切な距離をとろう

岡野先生岡野先生

スマホだと画面が小さいので、目との距離が取れません。ものを見る際に、視界に対して適度な大きさがあることで、自然と距離を取ることができます。動画やゲームも、大きなテレビ画面やプロジェクターを使い、2〜3メートル離れた適切な距離で見ることがおすすめです。画面の大きさを変えて距離を離すことができるのが、デジタル媒体の強み。ぜひ長所を活かしましょう!

Point 3

「目を細める」「近づいて見る」「斜めに見る」の
近視のサインを見逃さないで!

岡野先生岡野先生

近視になりかかっている段階で、いかに早く見つけられるかが大切です。そのためには、日常的に子どもの視力を気にしてあげてください。『目を細める』『近づいて見る』『斜めに見る』などが近視のサイン

岡野先生岡野先生

例えば、散歩をしているときなどに『あそこになんて書いてある?』などと聞いて見え方をチェックするのもよい方法です。あやしいなと思ったら、眼科にかかりましょう。

将来の視力を守るポイント

岡野先生岡野先生

近くのものを長時間見続けない、外で遊ぶ時間を増やすといった生活習慣を意識しましょう。早めの対策が、将来の視力を守るポイントに。

近視の進行が落ち着く年齢は、一般的に20代半ばとされてきましたが、最近では30歳前後まで進行が続く例も増えてきています。近視は発症する時期が早ければ早いほど進行する期間が長くなり、特に幼少期には進行のスピードが速い傾向があるので、早い段階から近視を防ぐ工夫をすることがとても大切です。

――子どもの近視進行を防ぐには親の心がけが、大事なカギとなってきそうです。岡野先生のお話を聞いて、今後の取り組み方についてどのように思いましたか?

【眼科医がアドバイス】子どもの視力低下の原因は? 家遊びの多い冬の季節に気をつけたいこと
YさんYさん

YouTubeなど大きなテレビ画面やプロジェクターに繋いで見せられるものは、タブレットから移行しようと思いました。スマホはなるべく貸さないようにします(笑)。

AさんAさん

これまで『もうやめなさい』は言ってきましたが、『休憩しなさい』は言ってこなかったことに気づきました。これからは時間を計って休憩させることを心がけたいですね。

HさんHさん

子どもの視力については、若干、諦めていたところもありました。でも、予防すれば進行を遅らせることができるとの話を聞けたので、子どもへの声掛けを積極的にしていきたいですね。

子どもの視力のためにパパ・ママができること 近視の正しい知識を身につけるなら「子どもの近視ナビ」

子どもの近視ナビ

近視は、「日常的な予防」で発症を防いだり、進行を遅らせたりすることができるもの。子どもの視力に気を配り、早めに「あれ? おかしいな」と気づき、生活の中で“近視の予防習慣”を取り入れることで、大人になった時の目の健康を保つことにも繋がってきます。

子どもの近視ナビ』は、近視に関する医学的な情報が掲載されている情報サイト。エビデンスに基づいた正しい知識を得ることで、子どもの目の健康を守ることができます。大切な子どもの未来のために、ぜひ一度、『子どもの近視ナビ』をチェックしてみて!