親子で考えるダークパターン対策 ~子どもを守るためにできること
PR:一般社団法人 ダークパターン対策協会
「うちの子、大丈夫かな?」スマホやタブレットを頻繁に使う子どもの姿を見て、そんな不安を感じることはありませんか? 最近では、インターネット上で巧妙に仕掛けられた「ダークパターン」と呼ばれる手法が、子どもたちを狙うケースが増えています。知らず知らずのうちに高額な課金や不利な契約に巻き込まれることもあり、親としては見過ごせない問題です。
高額課金や不利な契約!? ダークパターンって、いったい?
今回、3人のママさんと考えるテーマは、そのダークパターンについて。ダークパターンとは、「消費者が気づかないうちに不利な判断に誘導するWebデザイン」のことです。では、この言葉は世の中でどれほど知られているのでしょうか? マイナビニュースがアンケート調査を実施したところ、「知らない」という回答は93.1%に上りました。
ただし、「ネット上で経験した、または見たことがあるもの」について尋ねると、以下のような結果を得られました。
最も多く回答があつまったものは「サービスの解約ボタンが見つけづらい/手順が複雑」。続けて、「画面に大きくバナーが表示され、Cookieの同意をしないとコンテンツ閲覧ができない」「『いいえ(拒否)』の選択肢ボタンが目立たず、押しにくい」という結果に。この現象はすべて、ダークパターンと呼ばれるものです。つまり、ダークパターンという言葉は知らなくても、その被害に遭っている人は大勢いるということがわかりました。
皆さんも、こうした経験を一度は味わったことがあるのではないでしょうか? しかも、ご自身のお子さんがその被害に遭遇したら、課金や契約において取り返しのつかない事態に陥るかもしれません。そのような事態を回避するためにも、親としてできることは把握しておきたいもの。今回は専門家の方に助言をいただき、啓発動画も鑑賞。ダークパターンへの対策を考えてみました!
子どもを守るために親ができる対策とは
──皆さんは、お子さんがインターネットを使う様子を見て、心配を抱くことはありますか?
娘が中学生の頃はスマホの使い方のルールを設けることがありましたが、高校生になってからは、ネットをどのように使っているのかを細かくチェックすることがなくなりましたね。ただ、リスクもあるだろうとわかってはいるので不安はあります。
うちの娘には、中学入学を機にスマホを与えました。時間制限やフィルタリングを設定した状態で使用させていますが、夜9時以降は使えないはずのアプリを見ているなど、おかしいなと思うことがあります(笑)。設定を変更しているのでしょうか……。
私の娘は近所へ習い事にひとりで行くようになったので、小学2年生のときから連絡手段としてスマホを持たせています。連絡を取る以外の利用は親の前でゲームをするぐらいですが、タブレットやテレビではネットをよく見ていて、特に動画にはとてもハマっています。最初のうちは、見ないでほしい動画はいちいちブロックしていたのですが、それも追いつかず、今は完全にフリーな状態になっていて。どうしたものかと思っています。
──お子さんがゲームをする際、課金などの問題で困ったことがあれば教えてください。
今のところは課金ができない設定にしていて、何かをダウンロードする際は親の承認が必要という仕組みにしているので問題は起きていません。ただ、子ども心を利用して「いいね」を誘うなど、あやしいコマーシャルが流れてくることがあって、それにはどう対処すればいいのだろうと思っています。
そのお気持ち、わかります。興味があるものに「いいね」を押すと、それに関連するCMや動画が流れてきて、いろいろとアクセスするうちに予期せぬサイトにたどり着くことがありそうですよね。子どもがネットで普通の漫画だと思って読み進めていたら色っぽい系の漫画に行きついて、そこに載っている写真を興味本位でダウンロードしていた、という話も聞いたことがあります。
そういう話、私も聞いたことがあります。お子さんの閲覧履歴を確認して、どんなサイトを見ているのかに驚いたとか。
──皆さんは、ダークパターンという言葉はご存じですか?
一応言葉は知っていますが、もう少し具体的に理解したいなと思っています。
私は今回初めて知りました。
私もです。
それでは、ダークパターンの啓発活動を行っている、一般社団法人 ダークパターン対策協会の方に詳しく伺いたいと思います。ダークパターンとはどういうものだと捉えればよいですか?
先ほど、子ども心を利用して「いいね」を誘うものの話が出ておりましたが、ダークパターンとは、デザインによって誘導されて、半ば強制的に「いいね」やダウンロードをせざるを得ない状態になったり、契約をするときにこちらにとって不利な情報がごく小さな文字で表記されているなど、事業者が利用者を不利な条件に誘導したり、誤解させたり、嫌な気持ちにさせる手法のことを指します。
そういうものは今までに見たことがありますし、それで実際に嫌な思いをするとなると怖いですね。
たとえば先ほど話題にあがったコマーシャルの話だと、「次を見る」というボタンのサイズは小さくて、色は目立たない白だとします。それに比べて、「ダウンロード」と表示されたボタンは大きく、しかも色は目立つオレンジ色。すると、オレンジ色のほうをつい押してしまいそうになります。また、一回限りの購入のはずが実は定期購入で、Webサイトの解約画面が見当たらないといった例なども明らかにダークパターンです。
――そういったことによる被害を防ぐ方法として、ダークパターン対策協会が結成されたと伺いました。対策協会はどのような組織なのか教えていただけますか?
ダークパターンによって引き起こされる問題を解決するため、有識者との議論を重ね、政府関係者の方々の賛同をいただいたうえで結成されました。協会では、第三者が中立な立場で審査を行い、誠実なWebサイトであると認めた場合に認定マーク「NDD認定マーク」を付与する制度を始めました。認定審査の受付は10月15日より開始しています。NDDとは「Non-Deceptive Design(非ダークパターン)」の略です。この認定マークがサイトに表示されていれば、審査基準をクリアしているということなので、安心なWebサイトと認識いただけます。また、認定は更新制で、審査は毎年行われます。
こういったマークが付いていると、安心して見られる目安になっていいですね。ただ、うちの娘はまだ小さいので、ダークパターンやNDD認定マークのことをもう少しわかりやすく説明できる方法があるとうれしいです。
そうですよね。そのためにも、ダークパターン対策協会では、小学生、中学生、高校生向けに啓発動画を制作しました。ダークパターンとは何かを理解してもらえる内容になっていて、今後は学校の授業などで取り扱っていただく予定です。
――その動画を、今日は皆さんにも見ていただこうと思います! 小中学生向けと高校生向けの動画を1本ずつ流しますので、視聴後は感想を聞かせてくださいね。
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うわー、これは大変……。
ダークパターンとは何なのか、とてもわかりやすい動画ですね。小さな子どもでも直観的に理解できそうです。
私は以前、化粧品の定期購入をしていた時期がありますけど、普通に解約できる信頼性の高いものでした。でもこういうやり方もあるんですね……今後気をつけないと。
世の中に流れている広告が全部悪いというわけではもちろんないので、そのあたりは念頭に置きながら、少し怪しいなと思うものがあれば冷静になっていただきたいです。何よりも、ダークパターンとはどういうものかを理解することが大切です。
今回のお話を聞き、動画を見て、まずは自分自身がネット通販で買い物をするときに冷静になろうと思いました。そしてダークパターンのことを客観的に見られるように心がけて、娘にもそのことを伝えていきたいです。
私も知識がまったくなかったので、まずは自分でダークパターンのことを勉強したいです。そして、娘はフェスやイベントに行くときにオンラインでチケットを買うので、何か購入したいというときは一緒にサイトを見て教えていきたいです。
ダークパターンを子どもと一緒に探してみます。そして、「これはこういう意図があるから引っかからないようにしようね」と伝えてみようと思います。
子どもたちが安心してインターネットを使える環境を作るためには、まずは私たち保護者がダークパターンの存在を知り、正しく理解することが大切です。ダークパターン対策協会が制作した啓発動画は、親子で一緒に視聴することで、日常のなかで気づきを得るきっかけになります。そして、インターネット上で安心してサービスを利用するための目印として、「NDD認定マーク」がついているか否かを確認する習慣も、子どもを守る一歩につながります。
便利なネット社会だからこそ、親子で学び、話し合い、選ぶ力を育てていきましょう。ダークパターン対策協会では、消費者の声を受け付けるホットラインも常備しています。困りごとや不安なことがある際は、連絡してみてはいかがでしょうか。
[PR]提供:一般社団法人 ダークパターン対策協会