ライフ ライフ
2025年12月26日 13:00 更新

子供と一緒に自作PCを作ろう! クイズをしながら楽しむ学びの時間

PR:テックウインド

これからの時代、PCスキルは子供にとって欠かせない力。早いうちからPCに触れる機会を作りたい――そう考えるご家庭も多いのではないでしょうか。

今回は親子2組が、自分でパーツを組み立てるオリジナルの“自作PC”に挑戦! 組み立ての合間にはPCパーツに関するクイズで学び、完成したPCでゲームを楽しむなど、“遊びながら学べる”特別な時間を過ごしていただきました。その様子をたっぷりレポートします!

▼今回体験をする親子

みそさん親子

みそさん親子

小5の息子・小2の娘とママで参加。(5歳の次男とパパもそばで見守ってくれました!)
Instagram:@miso_camp
意気込みを一言!
今日は組み立てもゲームも楽しみにしてきました! ドキドキワクワク。頑張ります!!

八田さん親子

八田さん親子

小1の娘さんとママで参加。
Instagram:@plumestagram
意気込みを一言!
パソコンは詳しくないですし、もちろん作ったことないですが、最近ブロックにハマっているので作るのが楽しみです! 自分で作って遊べるなんてワクワクします!

【準備編】
組み立てに必要なのはプラスドライバー! 静電気にも注意

自作PCでは、さまざまなパーツをPCケースに組み込んでいきます。難しそうに思えますが、現在の自作PCはかなり組み立てが簡単になっているので端子類の扱いさえ気を付ければ大丈夫! また今回のようなシンプルなパーツ構成ならば、初心者でも難易度は高くありません。

さっそく使用するパーツを紹介しましょう。今回はCPU、CPUクーラー(今回はCPUに付属のものを使用)、マザーボード、メモリ、SSD、電源ユニット、グラフィックスボード、PCケース、OSの9種類。親子で作るということで、組み立てやすさと価格が高くなりすぎないことを重視した構成です。詳しいスペックは後ほど解説します。

自作PCを組み立てるのに必要な道具はプラスドライバーのみ。今回は2種類のサイズを使います。

ドライバー

ほとんどの作業は②が担当です。先端が磁石になっていて、ある程度の長さがあるものが作業しやすくてオススメです。

また、作業する上で注意したいのが「静電気」です。組み立て時に静電気が発生すると非常にまれですがパーツが壊れてしまうことがあります。セーターのような静電気の発生しそうな服装は避けて、静電気防止手袋、静電気対策パッドといった対策グッズを使用したり、組み立てる前にドアノブといった金属に触れて、自分自身を放電させましょう。

また、マザーボードにパーツを取り付けるときは35cm×35cmサイズ程度(使用するパーツによって異なる)のシリコンマットやスポンジを用意しておくと作業しやすくなります。マザーボードの箱でも代用可能です。

ちなみに! 組み立てに不安がある人は解説動画と記事を用意しているので、合わせてチェックしてみてください。

STEP 1マザーボードにCPUを取り付けよう

使用するもの:マザーボード、CPU、作業用マット

まず各パーツを取り付けるための基板である「マザーボード」に「CPU」を取り付けます。CPUはPCの中でも特に重要なパーツです。それはなぜか?

ここでクイズです!
Q. CPUはPCの〇〇とよくいわれますが、〇〇とは何でしょう?

1.手足2.頭脳3.お腹

CPUの役割を親子で考え中
CPUの役割を親子で考え中

A. 答えは2番の「頭脳」! どちらの親子も正解でした

CPUはPCの司令塔として計算やデータの処理、他部品への指示や制御を担当するパーツで、まさに「PCの頭脳」といえます。なかでも今回は使用する「Intel Core Ultra 5 225F」は、性能の高いPコアを6基、効率のよいEコアを4基、全部で10コアも備える高性能なCPU。10人もの計算担当が入っていると考えれば分かりやすいでしょうか。

この工程は少し注意が必要です。CPUの裏側には電気を送るための接点が多く、取り付けるマザーボード側にもピンが非常に多いため(衝撃で折れてしまうことも!)、触れないように気を付けましょう。

CPUソケットのピンに触れないように注意しましょう!
CPUソケットのピンに触れないように注意しましょう!

手順

  1. マザーボードのCPUソケット脇にあるレバーをズラして持ち上げて金属のカバーを開きます。
  2. CPUの切り欠きとCPUソケットの突起を合わせて設置し、金属のカバーを戻します。
  3. CPUソケットに付いているプラスチックの保護カバーは自動的に外れる仕組みです。
CPU

STEP 2マザーボードにメモリを取り付けよう

使用するもの:マザーボード、メモリ、作業用マット

次はデータを一時的に保存するためのパーツ「メモリ」を取り付けます。メモリの容量が大きいほど多くのデータを開けるので、一般的にはPCにおける机の広さと例えられます。今回はDDR5-5600で16GBの容量が2枚セットになった「Crucial Pro 32GB Kit(16GBx2) DDR5-5600 UDIMM(CP2K16G56C46U5)」を使用します。ほとんどのゲームも仕事も快適にこなせる容量と言えます。

マザーボードには4つのメモリスロットが搭載されていることが多いのですが、A2、B2と書かれたスロットから使うのが基本です。取り付け位置を間違えると正しい性能が出ないこともありますので、マニュアルなどでしっかり確認しておきましょう。

手順

  1. スロットのフックを開きます。
  2. メモリ側の切り欠きとスロット側の突起を合わせてフックが戻るまで垂直に挿し込みます。

※力がそれなりに必要なので親子で組み立てる場合は、親が手伝ったほうがよいでしょう。

メモリ
メモリ
one point!

メモリを挿すときは、メモリの切り欠きとスロットの突起を合わせて挿し込みましょう。

STEP 3マザーボードにSSDを取り付けよう

使用するもの:マザーボード、SSD、作業用マット

OSやアプリ、ゲーム、データを保存するためのパーツが「SSD」です。この容量が大きいほど多くのデータを保存できます。今回は1TBの容量を持つ「SanDisk WD_Black SN7100」を使用します。1TBあれば、ほとんどの用途でしばらく容量不足になることはないでしょう。

手順

※今回はM.2という規格のSSDなので、マザーボードのM.2スロットに取り付けます。

  1. M.2スロットに取り付けられている冷却用のヒートシンク(銀のプレートのような部分)を①のプラスドライバーで外します。
  2. SSDの切り欠きとM.2スロットの突起を合わせて斜めに挿し込みます。
  3. あとはヒートシンクを戻して、ネジを締めなおせば取り付けは完了です。
SSD

STEP 4PCケースに電源ユニットを取り付けよう

使用するもの:PCケース、電源ユニット、ケーブル

次はコンセントの電気を各パーツ用に変換するための「電源ユニット」を「PCケース」に取り付けます。今回は「be quiet! PURE POWER 13M 750W」を使います。

※ひとつ前まで作業していたマザーボードは安全なところによけておきましょう。

手順

  1. 今回は、電源ケーブルの取り外しが可能なタイプで、複数の電源ケーブルが同梱されています。その中から必要なケーブルだけを選んで取り付けます。
  2. 今回の場合は、ATX24ピンメイン電源ケーブル、EPS12V電源ケーブル、8ピン(6ピン+2ピン)電源ケーブルの3本を使います。誤った場所には挿さらない仕組みなので安心です。
電源ユニット

続いて電源ユニットを「PCケース」に組み込みます。今回PCケースは「be quiet! PURE BASE 501」を選んでいます。PCケースは冷却性能やデザインが製品によって大きく異なります。今回のようにスタイリッシュなものや中が見えるガラスパネルのものなどさまざまなので、性能はもちろん見た目が好みのものを選ぶのもいいでしょう。

手順

  1. 電源ユニットを設置するには、まずPCケースの両側面にあるパネルを外します。パネルは背面の手回しネジを緩めて後ろに引けば外れます。
  2. 電源ユニットをファンが下側になるようにPCケース底面に設置して、付属するインチネジを使い、②のプラスドライバーで固定します。
電源ユニット

STEP 5マザーボードにCPUクーラーを取り付けよう

使用するもの:マザーボード、CPUクーラー、作業用マット

次はCPUに付属しているCPUクーラーを取り付けます。CPUクーラーの種類は非常に多く、複数のファンを備えるものや水冷タイプもあります。冷却力や静音性にこだわりたい場合はCPU付属以外のものを検討するのもよいでしょう。

ここでクイズです!
Q. CPUクーラーとは何のためのものでしょう?(ヒントは名前です!)

A. 多数の計算を行うと大きな熱を出すCPUを、冷やすためのパーツです。

八田さん親子 みそさん親子

2組の親子とも大正解でした!(拍手)

手順

  1. CPUクーラーによって手順が異なりますが、今回のものは4つのプッシュピンをマザーボードのCPUソケット周辺にある穴に設置します。
  2. プッシュピンを入れて垂直に押し込むと固定できます。
  3. CPUクーラーの電源ケーブルをマザーボードのCPUファン用コネクタに接続します。
CPUクーラー

STEP 6マザーボードをPCケースに固定してケーブルを接続

使用するもの:マザーボード、PCケース

CPU、メモリ、SSD、CPUクーラーをマザーボードに取り付けたら、それをPCケースに組み込みます。

手順

  1. PCケースのネジ穴とマザーボードの穴を合わせ、そこにインチネジを入れて固定していきます。ネジは対角線の順に固定しましょう。
  2. 次は、挿し込み位置を確認しながら各ケーブルを接続していきます。先に電源ユニットの電源ケーブルをマザーボードの各電源コネクタに接続。それが終わったら、PCケースのファンや前面にあるUSBやスイッチ類のケーブルもマザーボードに接続していきます。

※細かな作業になりますが、取り付ける場所は決まっており、挿し間違いもできないようになっています。マニュアルなどで位置を確認しながら作業しましょう。

※ケーブル類はファンにぶつかったり、空気の流れを妨げないようにキレイにまとめるのがポイントです。

マザーボードをPCケースに固定してケーブルを接続
マザーボード
マザーボード

STEP 7グラフィックスボードを取り付けよう

使用するもの:PCケース、グラフィックスボード

ケーブル接続を済ませたらグラフィックスボードの設置です。グラフィックスボードは映像を表示するためのパーツで、ゲームを快適に遊ぶためになくてはならない存在です。その高い性能から最近では動画編集やAI処理にもよく使われています。これら作業をより快適にこなしたいなら、グレードの高いものを選ぶとよいでしょう。

手順

  1. グラフィックスボードはPCケースの拡張スロット部分に取り付けます。
  2. PCケースの背面にあるケース天板側から1番目と2番目のスロットカバーのネジを外してカバーを取り除き、スロットの固定具のネジを緩めて持ち上げます。
  3. マザーボードの中央付近にある銀色のPCI Express 5.0 x16スロットにグラフィックスボードを垂直に挿し込んでいきます。
  4. スロットカバーの固定に使っていたネジで、今度はグラフィックスボードを固定します。そして固定具も戻します。
  5. 最後に8ピン電源ケーブルをグラフィックスボードに接続すれば完了です。
グラフィックスボード

STEP 8ケーブル接続を確認して動作チェックへ

これでパーツの組み込みは完了になります。PCケースの両側面パネルを閉じれば完成となりますが、その前に以下を確認しておきましょう。

  • ✓ ケーブルの接続忘れがないか
  • ✓ 作業の途中で抜けてしまっていないか
  • ✓ ケーブル類をしっかりとまとめられているか

見栄えをよくするため、そしてケーブルがファンに巻き込まれないようにするためにも、ケーブルをきれいにまとめておくのも大事なポイントです。ケーブルタイはPCケースに付属しています。

これでPCは完成です。モニター、マウス、キーボード、電源ケーブルを接続してOSのインストールを行います。今回はWindows 11 Homeを使用しますが、インストールの途中でMicrosoftアカウントへのログインが必要になるため、あらかじめ用意しておきましょう。OSのインストールおよび各パーツをWindowsで使うためのドライバー導入を済ませれば、PCを使用できるようになります。

OSインストールからのくわしい手順は
動画で解説しています!

\どちらの親子も無事に自作PCが完成しました!/

みそさん親子 八田さん親子

最後に今回組み立てたPCの構成を紹介しましょう。

アイテム メーカー モデル名
CPU Intel Core Ultra 5 225F BOX
マザーボード ASUS PRIME B860-PLUS WIFI-CSM
グラフィックボード ASUS Dual GeForce RTX 5060 8GB GDDR7 OC Edition
SSD SanDisk WD_Black SN7100
メモリ Crucial Pro 32GB Kit(16GBx2) DDR5-5600 UDIMM(CP2K16G56C46U5)
CPUクーラー CPUに付属
PCケース be quiet! PURE BASE 501
電源ユニット be quiet! PURE POWER 13M 750W
OS Microsoft Windows 11 Home

2025年12月上旬に組み立てを行った時点での合計価格は約19万円。ゲーミングPCとしてはコストパフォーマンスのいい製品で、フルHD(1,920×1,080ドット)の解像度ならば、ほとんどのゲームを快適に遊べる性能を持っています。パーツ点数も多くなく、自作PC初心者向きの構成です。

※なお、2025年末はパーツ価格の高騰が起きており、掲載時点ではもう少し予算が必要になっている可能性があります。

【インタビュー】自分でもっと自作PCにチャレンジしてみたい?

―――組み立てお疲れ様でした。自作PCの組み立ては初めてだったと思いますが、実際に作業してみてどうでしたか?

みそさん小5男の子Tくん

楽しいけど難しかった。壊さないように狭い場所にパーツを入れるのが大変だった!

八田さん小2女の子Kちゃん

CPUクーラーを取り付けるのが楽しかったー!

―――親の目線ではどうでしょうか。

みそさんみそさんママ

メモリの取り付けとか力が必要なところがちょっとだけあったけど、それ以外は子供だけでできたので思っていたよりも簡単だなと感じましたね。

八田さん八田さんママ

PCの組み立ては初めてで、細かい作業はそれほど得意じゃないけど、ブロックのおもちゃで遊んでいるときみたいで、思っていたよりもずっと楽しかったですね。

八田さん親子
パーツの取り付けは思ったより簡単だったと語る八田さん親子

―――実際に組み立ててみて、今後やってみたいと思ったり、興味を持ったりしましたか?

みそさんみそさんママ

息子は元々やってみたいと言っていたので、いくらかかるのか調べさせたり、今日は真剣にやってねと伝えましたね。今日しっかりと組み立ての経験ができたので、今度は自分でお金を貯めてやってもらうつもりです。

みそさん親子
息子さんは以前から自作PCの組み立てに興味があったと言うみそさん親子
みそさん小5男の子Tくん

(ゲーミングPCのように)PCケースの中が見えなくてもいいから、ハイスペックのやつがほしい!

八田さん小2女の子Kちゃん

ピンク色とか、見た目のかわいいPCを組み立ててみたい。

―――自作PCを手に入れたらやってみたいことは?

八田さん八田さんママ

いまはYouTubeでゲームプレイを見る専門ですけど、マインクラフトやロブロックスをやってみたいと言っていますね。

みそさん小5男の子Tくん

Minecraftの影とか光とかがすごいリアルになるバイブラントビジュアルズをやってみたい。スマホでもできるけど、パソコンでやりたいです!

最後に自分で組み立てたPCでロブロックスをプレイ!

最後に自分で組み立てたPCで、Windows版のロブロックスをプレイしてもらいました。ロブロックスはユーザーが作ったゲームを共有し、プレイできるのが特徴のオンラインプラットフォーム。子供を中心に大ヒットとなっています。

みそさん親子は、庭を育てる「Grow a Garden」をチョイス。小5の息子さんはロブロックス初プレイ、キーボード操作も初めてとのことでしたが、画面表示から操作方法を読み取って驚くほどスムーズに操作していました。英語表記でもゲーム内容を理解しており、ロブロックスはキーボードに慣れたり、英語のちょっとした勉強に役立ちそうです。ただし、オンラインでのチャットもできるので、相手や内容は大人がチェックすることをおすすめします。

※登録年齢が12歳以下であれば、投稿とチャットはフィルタリングされ、不適切な内容や個人情報の発信が防止されます。

八田さん親子

「Grow a Garden」をプレイ。みそさんは、息子が英語表記でもすぐ理解してスムーズにキーボードを操作していたのに驚いていました。

八田さん親子は食べ物たちがお留守番する「Secret Staycation」をチョイス。こちらもキーボードですぐに食べ物たちを操れていました。途中からみそさんの娘さんも加わり、すぐに打ち解けてどこへ向かうかなどさまざまな話題で盛り上がっていました。共通体験によって仲良くなったり、思い出作りができるのがゲームのよいところです。

ゲームのやりすぎが心配なご家庭にも、ゲームをプレイできる時間帯や種類に制限をかけることもできます。しっかり管理すれば、子供がよりよい体験をできる存在になってくれるでしょう。

みそさん親子の娘さんと一緒に!

「Secret Staycation」をプレイ。家の仕事用PCだとゲームをすると動作がすごく遅いけど、今回作った自作PCだとサクサク動いて楽しいと語っていました。
(子供同士ですぐに仲良くなって一緒に盛り上がれるのもゲームのよさです)

組み立てる楽しさと自分だけのPCを手にできるうれしさ

自作PCは、予算や目的に合わせて柔軟にパーツを選択できるのをはじめ、見た目にこだわったり、作る楽しさを味わえたりと完成品のPCにはないメリットがあります。一部のパーツを交換しながら長く使えるのも強みで、長期的に見ればコストパフォーマンスも良好です。

今回の親子組み立て体験では、名前だけは知っていたPCのパーツを実際に見て形状や役割を確かめることができた、という声も聞こえました。パーツの組み立ては、PCの知識を深めるのにも有効です。現在ではデジタルデバイスはスマホやタブレットが中心となっていますが、子供がいつか社会に出る時、Windowsの使い方を知り、マウスやキーボードの操作に慣れておくことは必ず役立ちます。

PCでしかできない体験やゲームは数多くあります。なおかつ、そのPCが自分で組み立てたものとなればより一層愛着もわくはずです。興味を持ったなら、ぜひとも親子でチャレンジしてみてください。