煉瓦色(れんがいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~
【煉瓦色(れんがいろ)】とは、赤レンガのような明るめの茶色のことを言います。日本の伝統色である【煉瓦色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。
【煉瓦色】とは?
煉瓦色とは、赤レンガのような明るい茶色のことです。
色の名前 | 煉 瓦 色 |
読み方 | れんがいろ Renga-iro |
英語 | brick red |
WEBカラーコード | #b96906 |
CMYK | C=17/M=62/Y=100/K=19 |
RGB | R=185/G=105/B=6 |
【煉瓦色】の意味と由来は?
【煉瓦色】は、砂や粘土などを練り成形して焼いて作る赤レンガの色からきた、明るい茶色の色名です。レンガは、混ぜる材料によって色が変わり、含まれる鉄分が酸化することで赤が深くなります。赤レンガの製法は西洋から伝わり、明治以降に建物などに多く使われるようになりました。つまり【煉瓦色】という色名も明治以降に誕生した、比較的新しい色名ということになります。
赤レンガの美しい茶色は、当時の人たちにとって「西洋の新しい文化」として人気になり、とくに文化人などが積極的に採用していきました。現在でも残る代表的な建物に、横浜の赤レンガ倉庫や東京駅駅舎などがあります。
【煉瓦色】に合う色は?
煉瓦色 れんがいろ |
紅檜皮 べにひはだ |
【煉瓦色】に合う色のひとつに【紅檜皮(べにひはだ)】があります。【紅檜皮】は、樹皮を剥いだときに現れる赤褐色の木の色を表す色名。檜皮(ひはだ・ひわだ)とは、スギやヒノキの樹皮のことで、これを剥いだときの色です。煉瓦色よりは少し薄い色ですが、同系色でどちらも温かみのある色合いです。
また、【煉瓦色】より濃い茶系としては、【錆色(さびいろ)】なども合います。これは鉄錆のような赤茶色で、同じく鉄分が酸化することで深い赤みを帯びた【煉瓦色】とは相性ばつぐんです。
A traditional Japanese color "煉瓦 Renga" is...
A traditional Japanese color "煉瓦 Renga -means bricks-" is a light brown color name derived from the color of red bricks, which are made by kneading and molding sand or clay and then baking them. The color of the bricks varies depending on the materials used to mix them, and the red color of bricks is deepened by oxidation with iron. The process of making red bricks was introduced from Europe to Japan and became widely used in buildings after the Meiji era. In other words, the color name "煉瓦 Renga" is a relatively new color name that was born after the Meiji era.
The beautiful brown color of red bricks became popular among the Japanese people of that time as a "new culture of Europe," and was actively adopted by people of culture in particular. The red brick warehouses in Yokohama and the Tokyo Station Building are among the representative buildings that remain today.
まとめ
【煉瓦色】の美しい赤レンガは、文明開化の時代の日本で持てはやされ、さまざまな建物に使われました。現在では、レトロ感がある赤レンガの建物も、当時は最先端の建造物だったということですね。しかし、レンガ造りの建物は耐震性が弱く、地震が多い日本には不向きだったようで、徐々に装飾物へと変わっていきました。
【煉瓦色】は伝統色の名前としては比較的新しいものですが、色そのものはクラシックな印象があるのは、こうした歴史的背景があるからかもしれませんね。
(マイナビ子育て編集部)
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)