「着替えのときに逃げ回る子」に効果的な声掛けとは? てぃ先生が「服育」をテーマにしたユニクロのトークイベントに登場!
ユニクロは10月22日、東京・銀座のUNIQLO TOKYO店のキッズスペースにて、ユニクロアプリ会員限定のトークイベントを開催。現役保育士でインフルエンサーのてぃ先生がゲストとして登場し、「服育」をテーマに未就学児のお着替えに関するお悩みについて答えてくれました。
「服育」って何? いつから始めればいいの?
未就学児の成長過程にある、お着替え。最近では「服育」ともいわれ、子どもの自立心を養う取り組みのひとつとされています。
てぃ先生も「今までは親に言われるがまま着せられていたけど、『自分で着たい!』と思う気持ちは、自立への第一歩」と話します。だからこそ大切なのは、親の思い通りにしないこと。子どもが選んだ服を見て、「柄×柄って、派手すぎない!?」と思っても、グッとこらえ静観するのがよいのだとか。
「自分でやりたがるのは1歳半ころからですが、服育は子どもが興味を持ったタイミングが始めどきです。子どもは、親から『やって』と言われたものは基本的にやりたがらないんです。ムリヤリやらされると、苦手意識を持ってしまいます」(てぃ先生)
そんな“初めて自分で着る服”に最適なのが、「ここに並んでいるやつ!」(てぃ先生)だそうですが、「ユニクロのイベントだから推しているわけではない」と念を押します。
てぃ先生の保育園でも、約9割の園児がユニクロのレギンスを履いているといい、「ひとりだけユニクロのロゴがない服を着ている子が、『みんなと一緒がいい』と泣き出したことがあったんです。だから僕がユニクロのロゴをセロテープに描いて貼ってあげました」というエピソードがあるほどの浸透度! てぃ先生は、「冗談じゃなく、ユニクロのレギンスはいろいろ考えられているんです。伸び縮みしやすいし、履きやすい」と太鼓判を押していました。
子どもが履きたくなる、そして親が買いたくなるのには理由があります。その理由を、自身も子を持つ母親であり、ベビー服の商品開発に携わるユニクロの因幡さんが解説しました。
「とにかく子どもの動きを妨げない、履いていてストレスを感じない素材で作っています。いちばんのおすすめは、腰回りがゆったりしていて、子どもがひとりでも履ける形になっている『リラックスフィット』。子どもに『できた!』という達成感を感じてもらえると思います」(因幡さん)
リラックスフィットタイプはレギュラータイプよりもゆとりがあるのが特徴ですが、因幡さんによると「お客様の声を聞いて、パターンを毎シーズン少しずつアップデートしている」とのこと。子どもの快適さを追求し続けているからこその履きやすさなんですね!
さらにお着替えの練習入門にうってつけなのが、ユニクロのパジャマ。ユニクロのパジャマは、お腹が出ないようにトップスとボトムスをボタンで留められるようになっていますが、これがボタンの留め外しの練習にぴったりなんだそうです。まだ手に取ってみたことのない人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
お着替えについてのお悩みに、てぃ先生が回答!
続いて、未就学児の子どもがいるパパ・ママから事前に集めた服育やお着替えに関するお悩みについて、てぃ先生が答えてくれるQ&Aのコーナーがありました。
Q:着替えをしようとすると逃げ回ります。効果的な声かけはありますか?
なぜ子どもは逃げるのか、それは「子どもは、自分だけがやらされるのをイヤがるから」だそう。
「朝は忙しいですが、上下どちらかだけでもパジャマのままでいて、『ママと一緒にお着替えしよう。ママ、今日はどっちのズボンがいいと思う?』などと聞いてママの服を選んでもらったあと、『あなたはどうする?』と聞くと、スムーズにお着替えしてくれるかもしれません」(てぃ先生)
ほかにも、箱の中に「ズボン」「Tシャツ」などのイラストを描いた紙を入れ、おみくじのように引いてもらい、出てきた服を着るなど、着替えに遊び要素を加えるもの効果的だそうです。
Q:「できない! ママお手伝い!」と言われ、結局全部私が着替えさせています。ひとりでできるようになるにはどうすれば?
てぃ先生は「僕は“絶対”という言葉はあまり使わないけど、これに関しては(親が)絶対に手伝ってあげたほうがいい。『応えるとわがままになるのでは? 自立から遠ざかるのでは?』と思うかもしれませんが、真逆です」と断言します。
「子どもにとって親は安全基地。子どもが親から離れ、おもちゃで遊んだり友だちと遊んだり、冒険する距離が伸びることが成長です。そこで不安があって安全基地の中に戻ろうとしたとき、親が受け入れずにいると、どうしたら安全基地に入れるか周りをうろうろする。たとえば、『抱っこして』と言ったり、悪いことだとわかっていながらものを投げたり。子どもは、『この安全基地はいつでも受け入れてくれる』と安心することで、また冒険に出ることができるんです」(てぃ先生)
子どもからの「やって」には積極的に応えてよい一方、子どもが求めていないことを先回りしてしまうのは、自立の機会を妨げる可能性があるそう。心に留めておきたいですね。
Q:2歳ですがで「自分で着替えたい」という気持ちがありません。どうしたら進んでお着替えしてくれるようになりますか?
この質問に対し、てぃ先生が「簡単な方法がある」と提案するのが、「自宅の手の届く場所に、ゲットした服を飾っておく」という方法。
「子どもが好きなキャラの服をゲットして、見えるけれど手が届かない場所に飾っておくんです。子どもが飾ってある服に気づくと、『とって!』と手を伸ばします。そのとき親が『でもあの服はね、自分でお着替えできる子じゃないとな~』と言えば、子どもは『やりたい!』となるのではないでしょうか」(てぃ先生)
ちなみに、キャラクターアイテムのなかで因幡さんがおすすめするのは、「絵本コレクションシリーズ」。現在は「ミッフィー」「くまのプーさん」「野ねずみのフレデリック」「パンダのおさじ」といったラインナップですが、子どもたちに聞いてわくわくする絵本を探したり、社内のパパ・ママにヒアリングしているそうです。
お店に行って五感で感じることも「服育」に
服育にぴったりのアイテムが揃うユニクロですが、アプリで購入できるのもメリットのひとつ。てぃ先生も、基本的にアプリで買い物をしているそう。
一方で、「実店舗で買い物をするという体験も、立派な『服育』のひとつ」だといいます。
「見た目の好きは『視覚』で、手触りから得られる感覚は『触覚』で……など、五感を重視してほしいと思っていて。季節によって、お洋服の形や素材、色って変わりますよね。夏は半袖で爽やかな色が多くて、冬は暖色で暖かい素材が多い。そんな中で、お店なら『好きだな』と思ったものを手にとって試着できるじゃないですか。たくさんあるお洋服の中から、自分の『好き』を見つけられるのってすごくステキな体験だと思うので、五感を大事にするステキな場所として、ユニクロさんを活用するのもいいんじゃないかなと思います」(てぃ先生)
実は奥が深い「服育」。ユニクロのアイテムに頼りつつ、楽しみながら子どもの自立心や感性を養っていきたいですね。
(取材・文:有山千春)