離乳食のさくらんぼはいつから?後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】
プチッと甘いさくらんぼはそのまま食べてもおいしいものですが、赤ちゃんの場合はいくつか知っておきたいこともあります。加熱は? アレルギーは? などのギモンにお答えします。離乳食のさくらんぼレシピも試してみてくださいね。
さくらんぼ、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
まずは、赤ちゃんにさくらんぼを与える時期の目安から確認しましょう。
後期ぐらいからが目安
・後期の調理:丸のままでは窒息の恐れがあるため、種をとって1/4以下に切る
・完了期の調理:丸のままでは窒息の恐れがあるため、種をとって1/4以下に切る
缶詰は離乳食には不向き
缶詰のさくらんぼは、甘味が強いので離乳食期には不向きです。
離乳食のさくらんぼ、保管・下ごしらえのポイントは?
赤ちゃんにはどんな食材でも新鮮な状態であげるのは大前提。また、食べる際の安全にも気を配らなければいけません。ここでは保管方法と調理方法について解説します。
保管は乾燥を防いで野菜室へ。冷凍もOK
さくらんぼは日持ちが悪く、劣化しやすい果物です。また、乾燥や結露にも弱いので、なるべく早く食べるようにします。冷蔵庫の野菜室などにいれて、乾燥を防いで保存するといいでしょう。
また、長期に保存する場合は冷凍保存もできます。さくらんぼを洗って水分を切り、密閉袋で保存しましょう。少し食感はかわりますが、ヨーグルトなどにまぜて食べたりするといいでしょう。
窒息防止のため、種を取って4分の1以下にカット
丸のままでは窒息の恐れがある大きさです。また、種もあるのでそのままあげることは避けます。必ず縦横に包丁を入れて4分の1以下の大きさにしましょう。
絶対ではないけれど、加熱するとより安心
離乳食においては、衛生面を考えると加熱すると安心感が高まります。使う包丁やまな板などに何かが付着しているリスクを考え、特に離乳初期では加熱する方がより安心です。
また、サクランボに含まれるアレルゲンは、加熱すると弱まって食べられることもありますので、加熱をすると安心ではあります。しかし、“絶対加熱しなければダメ!” というわけではありません。
輸入品は特によく洗ってから使う
アメリカンチェリー(ブラックチェリー)は日本のさくらんぼと比べると酸味が強いので、赤ちゃんの好みも分かれそうです。
また、輸入品で農薬の基準も違うため、よく洗って食べるようにしましょう。
さくらんぼでアレルギーは起こる?
離乳食で特に気になるのはアレルギーですね。さくらんぼでアレルギーを起こす心配はあるのでしょうか。
乳幼児期には多くないが、口腔アレルギーのリスクがある食品
どんな食べ物にもアレルギーがありえますが、さくらんぼに多いアレルゲンは、口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome, OAS)と呼ばれるもので、主に口の中や喉などの粘膜にかゆみなどを生じるタイプのアレルギーです。
花粉との交差もあり、花粉-食物アレルギー症候群(pollen-foodallergy syndrome, PFAS)と呼ばれますが、さくらんぼはシラカンバなどとの交差が多くみられ、果物ではバラ科のリンゴや桃などの仲間となりますので、これらに反応がある場合は注意の必要があります。小学生〜大人などに発症し、乳幼児期には多くはありません。
さくらんぼの離乳食レシピ! 後期・完了期
最後に、さくらんぼのおすすめ離乳食レシピをご紹介します。
<離乳後期のレシピ>さくらんぼのコンポート風
材料
・さくらんぼ 2個
・水 大さじ2
作り方
① さくらんぼは種を取り、細かくきざむ
② 耐熱容器に①と水を入れ、電子レンジ(600W)で20秒ほど加熱する
③ 皮が食べにくければ、軽く潰す
<離乳後期のレシピ>チェリーヨーグルト
材料(作りやすい分量)
・ヨーグルト 1/2カップ
・さくらんぼ 4個
作り方
① ヨーグルトはコーヒーフィルターに入れて1時間ほど冷蔵庫に置いておき、水を切る
② さくらんぼは種を取って4つ切りにし、①にあえる
<離乳完了期のレシピ>さくらんぼの蒸しケーキ
材料(2回量)
・さくらんぼ 10g(大粒1粒、デラウェア10粒)
・ホットケーキミックス 50g
・溶き卵 大さじ1
・粉ミルクを溶かしたもの 大さじ2(または牛乳)
作り方
① さくらんぼは種を取り除き、細かくきざむ
② 溶き卵とミルクを混ぜ合わせ、ホットケーキミックスを入れてよく混ぜ合わせてから①を入れる
③ シリコンカップなどに②を八分目くらいまで注ぎ、軽くラップをし、電子レンジ(500W)で2分ほど加熱してできあがり
まとめ
さくらんぼは、大人はそのまま食べてもおいしいものです。できたら日本のもののほうが酸味が少ないのでおすすめです。酸味が強いさくらんぼの場合は、赤ちゃんがびっくりしてしまうこともあるので、少し加熱して食べやすくしてもいいかもしれませんね。そして、くれぐれも種には注意してください。種を出して必ず切ってから食べさせてくださいね。
(執筆:川口由美子 先生)
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