茜色(あかねいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~
【茜色(あかねいろ)】とは、やや黄みがかった沈んだ赤色のこと。日本の伝統色である【茜色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、親子でいっしょに学べるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。
【茜色】とは?
茜色とは、やや黄みがかった沈んだ赤色のことです。
色の名前 | 茜 色 |
読み方 | あかねいろ akane-iro |
英語 | madder red,madder reddish brown |
WEBカラーコード | #b7282d |
CMYK | C=0/M=90/Y=70/K=30 |
RGB | R=183/G=40/B=45 |
【茜色】の意味と由来は?
夕暮れ時の空を「茜色に染まった空」と表現しますよね。夕焼けをイメージしてみるとわかるように、【茜色】とは少し黄色みを帯びた暗い赤色のこと。黄色みを帯びた赤い色としては他にも「朱色」もありますが、茜色はそれより沈んだ色合いで、「暗赤色」とも呼ばれます。
茜色という名前の由来は、赤い色素を持つ「(赤根)アカネ」という植物から来ています。その根から作られる赤い色は、藍色(あいいろ)と並び、世界で最も古い植物から生まれた染料のひとつといわれています。
「邪馬台国(やまたいこく)の卑弥呼(ひみこ)が魏(ぎ)の皇帝から茜色の絹を送られた」という記録も残っています。江戸時代末期、日本で初めて「日の丸」の赤い色を染めた際、使われたのが「アカネ」でした。このように茜色は、はるか昔から日本に深く根を下ろしていたようですよ。
【茜色】に合う色は?
茜 色 あかねいろ |
藍 色 あい いろ |
そのほかに合う色は、モスグリーンの【苔色(こけいろ)】や赤みを帯びた黄色の【山吹色(やまぶきいろ)】、コーラルピンクと呼ばれる【珊瑚色(さんごいろ)】など。藍色や苔色と合わせると落ち着きある印象に、山吹色と合わせると明るく、珊瑚色と組み合わせると華やかな女性らしい印象になります。
A traditional Japanese color "茜 Akane" is...
In Japanese, the sunset sky is described as "Akane-colored sky". As you can see from the image of the sunset, "茜 Akane" is a dark red color with a slight yellowish tinge. There is an another traditional Japanese yellowish red color is "朱 Shu" (vermilion). "Akane" is darker than "Shu".
The name "Akane" comes from a plant called "Akane" (red root), which has red pigment. The red color produced from its roots is one of the oldest plant dyes in the world, along with "藍 Ai" (indigo).
In history books, there is an account that "Himiko", queen of "Yamataikoku" (Ancient kingdoms of Japan around the 3rd century) was sent Akane-colored silk by Chinese emperor of Wei. At the end of the Edo period (1603-1868), Akane was used to dye the red color of the "Hinomaru" (Japanese flag) for the first time in Japan. As you can see, Akane-iro seems to have had deep roots in Japan since long ago.
まとめ
日本で古くから愛されてきた【茜色】。夕暮れ時、真っ赤に染まる空を眺めながら、お子さんと【茜色】の意味や由来について話してみるのもすてきですね。
(マイナビ子育て編集部)
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)