盲点だった! 女子小学生向け「おりもの」イベントに参加して感じた、親の「おりもの」知識アップデートの必要性
小林製薬は9月29日、東京都小平市のある公立小学校に通う5・6年生の女子児童を対象に保護者の会から、小学生の女の子に身体の変化やおりものについて伝える冊子やおりもののケアに役立つ商品をセットにした「はじめてのおりものキット」を贈呈しました。当日の様子をレポートします。
親子で話そう、「おりもの」のこと
校外学習前に行われた、生理についての特別授業
お邪魔したのは、東京都小平市にある小学校の体育館。移動教室(宿泊を伴う校外学習)を数日後に控えた5年生の女子児童を対象に、養護の先生が生理についての基本的な知識や心構えをレクチャーする昼休み中の特別授業でした。
養護の先生は、経血が出る仕組みについてボードを使ってわかりやすく女子児童たちに説明。さらに、「移動教室で普段と違う生活をしたとき、急に生理がくる人もいます。そのため、生理がいつきてもいいように心と生理用品の準備をしておいてほしいと思います」と、実際の生理用ショーツとナプキンを手に取り、ナプキンの装着方法や使用済みナプキンの捨て方などについてレクチャーしました。
ナプキンの装着方法について説明したあと、「特にいろいろな人が使う外出先でのトイレでは、ほかの人を不快にさせないよう、(使用済みナプキンの)中が見えないように捨てることは女の人のエチケットです。そういう処理もちゃんとできる女性になって欲しいと思います」と呼びかけました。
保護者の会と小林製薬が「はじめてのおりものキット」を配布
続いて、この小学校の「保護者の会」の委員長である椎名さん、委員の林さんが登壇。
実は委員長の椎名さん、小林製薬と性教育情報メディア『命育』がPTAなどの団体向けに製作した「はじめてのおりものキット」をプレゼントするプロジェクトに「保護者の会」名義で応募。今回見事当選したため、この場を借りて子どもたちにその報告を行いました。
プレゼントされる「はじめてのおりものキット」とは、おりものについての知識が詰まった小学生向け冊子「はじめてのおりものBOOK」、保護者向けリーフレット「『おりもの』の知識」のほか、同社のおりものシート「サラサーティ コットン100」と、下着についた経血・おりものを落とす「サラサーティ ランジェリー用洗剤 経血・おりもの用」をセットにしたもの。保護者用向けリーフレットには、おりものの役割や、おりものが始まる時期、子どもへの伝え方など、保護者が知っておきたい情報が掲載されています。
椎名さんは、「女性は生理と生理の間の期間に、下着に白っぽいものが付くことがありますが、それを『おりもの』と言います。今回、そのおりもののことがわかる冊子とおりものをケアする商品をセットにして、みんなにプレゼントできることになりました。ぜひ使ってみてください」と女子児童たちに報告しました。
最後に、小林製薬のおりものシート「サラサーティ」ブランド担当である山下さんが登壇。山下さんは、「はじめてのおりものキット」を作った背景として、「生理よりも前に始まるおりものについて、みなさんに正しく知ってもらうきっかけになればという思いで誕生しました」と説明しました。
そして、「はじめてのおりものキット」には小学生向け・保護者向けの冊子の両方が入っていることから、親子で一緒に読んでわからないことや不安なことを話し合うことをおすすめ。「おりものだけでなく、これからいろいろな身体の変化が出てくると思いますが、自分の身体と前向きに付き合っていってもらいたいと思っています」と子どもたちにメッセージを送り、特別授業は終了しました。
女子児童が教室に戻る際には、「はじめてのおりものキット」が入った紙袋を椎名さん・林さんが配布。受け取った子のなかには、早速紙袋の中身を覗いている子も見受けられました。
保護者からの反応は? 保護者の会 委員長にインタビュー
放課後には、椎名さんから保護者代表と児童代表に「はじめてのおりものキット」を贈る贈呈式が行われました。
贈呈式のあと、椎名さんにお話をお伺いしたところ、椎名さんはもともと、「女の子の身体の変化や生理について、大人と子どもがもっとフラットに話せるような環境であってほしい」という考えを持っていたそう。
「昨年度も保護者の会で委員長をしていたのですが、そのときに『4~6年生の女子トイレに生理用品を置こう』という話が出て、その話がちょうどまとまってきたところなんです。そんな活動をしていたところ、PTA業務のサポートをしていただいている『ピータス』のメルマガでこのプロジェクトを知り、『確かに、生理の前におりものだよね!』と思い、すぐ応募しました」(椎名さん)
保護者からの反応はどうだったのでしょうか?
「プロジェクトに当選したことを保護者宛に連絡したら、すぐに『いいね!』とか『ありがとう!』といった感謝のメールや電話が来たんです。ある女の子のお母さんからは、『家庭以外でこうした性教育の一環に取り組んでもらえて、うれしい』と、好意的な意見をいただきました」(椎名さん)
椎名さんに今後の展望について聞いてみたところ、「ウチは男の子2人で、直接的に関わりがないんですけどね(笑)」と前置きしながら、明るく次のように語ってくれました。
「この『はじめてのおりものキット』を家庭に持ち帰ったり、学校の女子トイレに生理用品を置いたりする活動をきっかけに、学校や家庭で、生理やおりものの話題がもっと身近になるといいなと思っています。そして息子たちには、もしスカートに生理の血がついている女子がいたら、サッと隠してあげられるようなスマートな男子に育ってほしいと思っています!」(椎名さん)
まとめ
4年生女児の母である編集部Sは、このイベントに参加して「そういえば、生理の前に『おりもの』があるんだった!」と、目からウロコでした。その一方で、自分自身がおりものの働きや役割について、子どもに伝えられるほど正しい知識を持ち合わせていないことに気づきました。同世代のママたちに聞いても、「自分自身もよくわかってない」「そういえば、おりものっていつから出るの?」と、「おりもの」そのものについてあやふやな様子。まずは親の知識のインプット・アップデートが必要ですね。
「はじめてのおりもの」プロジェクトの特設サイトでは、この小学校で配布された小学生向けと保護者向けの冊子が無料公開されています。親子で一緒に読み進めて、正しい「おりもの」の知識を学んでみてはいかがでしょうか。
性教育メディア『命育』内特設サイト 親子で話そう「はじめてのおりもの」by小林製薬
https://meiiku.com/sarasaty/
(取材・文:マイナビ子育て編集部)