【子どもの入浴の世話における負担感】0~2歳児の子を持つ母親の約8割は「自身の浴後のケアができない」と回答
バスクリンは、子育て世代に向けた充実したバスライフ提案、次世代への入浴文化の継承を目的に、2015年から東京都市大学 人間科学部 学部長 早坂信哉教授の研究グループと共同で、未就学児を対象に入浴習慣と子どもの成長・発達に関する「浴育」の研究を行っています。
今回は2022年に実施した、子と保護者の属性、入浴の世話の実施状況、入浴の世話を通じて感じること、入浴の悩みなどについての調査結果を報告しています。
約8割の母親が「ゆとりが少なくなった」「浴後に自身のケアができない」と感じている
子の入浴の世話に対して感じることを性別毎に集計しました。その結果、「ゆとりが少なくなった」の設問に対して、「とてもあてはまる」と回答した割合は、女性が男性よりも有意に多く、反対に「ゆとりが少なくなった」と感じていない割合は、男性が有意に多いことが示されました。
また、「自身のケアができない」に関しては、女性の割合が男性よりも有意に多いことが示されました。
子の入浴の負担感は「ワンオペ」「子がお風呂に入りたがらない」「自身の浴後ケアが後回し」
子の入浴の世話の負担感が何からくるものなのかを明らかにするため、その要因を解析しました。
その結果、子の入浴の世話のワンオペレーション(ワンオペ)実施者は、他の者と協力して実施する者よりも負担感を感じており(OR*1:2.58,95%CI*2:1.02-6.52)、「子がお風呂に入りたがらない」(OR*1:3.74, 95%CI*2:1.39-10.02)、「自分のケアが後回しになる」(OR*1:3.34, 95%CI*2:1.27-8.78)と関連があることがわかりました。
*1:OR(オッズ比)
*2:95%CI(95%信頼区間)
母親と比較して、父親は子の入浴の世話を楽しみながら実施できている
「自身の負担が大きい」の設問に対して「とてもあてはまる」と回答した割合は、女性が男性よりも有意に多いことが示されました。
一方で「子を入浴させるのは楽しい」の設問に対して「とてもあてはまる」と回答した割合は、男性が女性よりも多く、反対に「子を入浴させるのは楽しい」と感じていない割合は、女性が有意に多いことが示されました。
調査概要
調査期間:2022年3月
調査対象:0~2歳児の子を持つ保護者200名
調査方法:webによる自記式横断研究
調査項目:子と保護者の属性、入浴の世話の実施状況、入浴の世話を通じて感じること、入浴の悩みなど
解析方法:
・性別毎に単純集計後、カイ二乗検定を実施。
・子の入浴の世話における負担感の有無を目的変数、子の入浴の世話の実施状況、入浴の悩み、子の入浴の世話に対する保護者の意識を説明変数とした多変量ロジスティック回帰分析を実施。
バスクリン
https://www.bathclin.co.jp/
(マイナビ子育て編集部)