
離乳食のちくわはいつから?あげるときの注意点【管理栄養士監修】
ちくわは魚の加工品で、料理に取り入れやすく便利な食材ですが、赤ちゃんの場合はいくつか知っておきたいことがあります。今回は、下ごしらえの注意点やアレルギーなどについてお伝えします。
ちくわ、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?

・完了期の調理:細かくきざんで料理に混ぜれば、少量であればOK
ちくわとは
ちくわは、調味した魚のすり身を棒に塗り付けて焼いたものです。
すり身にする魚は白身魚で、たら・ぐち・はもなど種類は様々です。魚のすり身の他に卵白が用いられることが多く、食塩や調味料も配合されます。
離乳食のちくわ、調理・下ごしらえのポイント
離乳食に使うにはちょっと注意が必要な食材なので、まずはちくわの調理についてのポイントを押さえておきましょう。
細かくきざむ

ちくわは弾力が強く、咀しゃく機能が未熟な赤ちゃんは噛み切ることができません。
レトルト調理されたおでん種などであれば、家庭で調理する場合よりもやわらかいため、茹でこぼして与えられるケースもありますが、輪切りなど大きなカットは咀しゃくが難しいでしょう。みじん切りのように細かくきざむようにしましょう。
塩分に注意
ちくわは塩分を多く含みます。与える場合は少量にし、単品ではなく他の食材と合わせて調理して与えるようにしましょう。
ちくわの離乳食、よくある疑問
量やアレルギーなど、ちくわを離乳食で使う際によくある疑問についてお答えします。
赤ちゃんにあげる量はどう考える?

ちくわは白身魚を主体とした食品ですので、タンパク質系の食品として考えます。
タンパク質系の食品の目安量は、含まれるタンパク質の量によって決められています。ちくわに含まれるタンパク質は生魚の約半分程ですので、魚の2倍くらいの量は食べられる計算にはなります。
しかしながら食塩が多いので、豆腐など他のタンパク質食材と合わせるようにし、摂取量が多くなりすぎないようにする方が良いでしょう。
アレルギーはありえる?
ちくわは白身魚のすり身が主材料ですので、魚アレルギーの可能性があります。魚アレルギーの原因となるアレルゲンは魚の種類によって異なるため、主材料として用いられる白身魚が異なると違うメーカーのちくわでアレルギーが発症する可能性もあります。
また、ちくわには魚以外に卵白を含むことがあり、卵アレルギーの場合は注意が必要です。その他にも添加物由来のアレルゲンを含む場合があります。
どんなちくわを選べば良い?

ちくわには煮込み用として売られている物がありますが、長時間煮込んでもかたさが残るように工夫されているため、赤ちゃんには噛み切りにくい可能性があります。煮込み用ではない、そのまま食べる用途を含んだちくわを選ぶと、比較的やわらかく良いでしょう。
ちくわの離乳食レシピ
最後に、1歳ぐらいからの子向けの離乳食レシピをご紹介します。
<離乳完了期のレシピ>ちくわでシーフードドリア

材料(作りやすい分量)
・油 大さじ1.5
・玉ねぎ 80g(みじん切り)
・小麦粉 大さじ2
・牛乳 180cc
・ちくわ 2本(みじん切り)
・茹でブロッコリー 1/2本
・白飯 300g
作り方
① フライパンに油を熱し、玉ねぎを炒める
② ①に小麦粉を入れて少し炒め、牛乳で伸ばしてホワイトソースにする
③ ②にちくわ、茹でブロッコリー、白飯を混ぜ合わせる
<離乳完了期のレシピ>ちくわでシーフードピラフ風

材料(作りやすい分量)
・バター 10g
・ミックスベジタブル 1/2カップ
・ちくわ 2本(みじん切り)
・白飯 300g
作り方
① フライパンにバターを熱し、ミックスベジタブルを炒める
② ①にちくわと白飯を加えて炒める
<離乳完了期のレシピ>ちくわの卵焼き

材料(作りやすい分量)
・油 大さじ1
・ちくわ 1本(みじん切り)
・卵 2個
作り方
① 卵を溶いてちくわと合わせておく
② フライパンに油を熱し、①を流し入れる
③ 四角く成形する
まとめ

穴の開いたフォルムが子どもを喜ばせるちくわですが、まだそのままかじるのは難しそう。みじん切りにすることでちくわの旨味をたくさん引き出せますので、調味料代わりに使うと良いでしょう。普段そのままパクッと食べることが多いかもしれませんが、赤ちゃんと一緒に新たな楽しみ方で味わってみてくださいね。
(文:奥野由 先生、監修:川口由美子 先生)
※挿入画像はイメージです