
妊娠中にパパスイッチをONにするコツ『パパのトリセツ2.0』Vol.1
「パパが家事・育児に取り組んでくれない!」とお嘆きのママは、パパを「全自動子育てロボット」と考えて接するとうまくいくかも!? ママたちの共感の嵐を呼んだ『パパのトリセツ』がアップデートして登場。本連載ではおおたとしまさ・著『パパのトリセツ2.0』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、一部内容を抜粋してお届けします。
スイッチONのタイミングとコツ
このトリセツを読んでいるのが、妊娠期間中ならラッキーです。あわてなくても十分な時間をかけて、二人で少しずつ、母親、父親になっていくことができるからです。でも、すでに子どもがある程度大きくなってしまっていて、「今からでもいいから、うちのパパにももっとがんばってほしい」と思っている方もだいじょうぶ。
というわけで、ここからは、妊娠中、出産直後、乳児期、幼児期の4つの時期別に、パパスイッチをONにするコツを説明します。
第1回目は「妊娠中」に、パパスイッチをONにするコツです。
【妊娠中】将来の話をする

女性も妊娠中に、母親としての実感を少しずつ高めるものでしょう。まして妊娠中に父親としての自覚に目覚める男性は極めて稀です。だからといって、妊娠中に何もしないのはもったいない。妊娠中には二人で将来について語り合うのがおすすめです。

……などなど。イメージトレーニングみたいなものですね。
こうして未来を想像することで、一足早く母親気分、父親気分に浸れます。パパもその気になっちゃって、そのまますんなりスイッチがONになっちゃうってことも。子育てが一段落したあとのことなんかもイメージできると、子育てが「期間限定イベント」だってこともイメージしやすくなりますよね。そうすると、ますますパパスイッチが入りやすくなります。
テーマによっては、二人の意見の相違が露呈するかもしれません。たとえば、ママはのんびりおおらかに育てたいと思っているのに、パパは厳しくしつけたいと思っているというような場合です。
意見の相違が露呈したときのポイントは、「じゃ、こうしましょう」などと、無理に折り合いをつけようとしないこと。下手に折り合いをつけようとすると、ケンカになってしまうことがあるからです。
そんなときは、お互いに「へぇ〜、そんなふうに考えてたんだ。意外! でも、今それがわかってよかったよね」などと言っておけばいいのです。いざ、子どもが大きくなってから、このような考えの違いが露呈すると、たいがい泥沼の長期的な夫婦ゲンカに発展しますけど、今のうちなら適当にやり過ごすことができます。
そうやってお互いの考えていることを共有するだけで、無意識のうちに歩み寄ることができるのが、夫婦という関係の神秘なのです。また妊娠期間中に、できるだけたくさんの意見交換をすることで、のちのち生じていたかもしれない夫婦ゲンカを未然に減らすことにもなります。
次回の内容は……?
次回は「出産直後」にパパスイッチをONにするコツについてお届けします。
書籍『パパのトリセツ2.0』について

「夫婦で協力して子育てしようって話だったはずなのに、ちょっとイメージと違った」みたいなかすかなストレスを感じているママや、そうなることを未然に防ぎたいママたちに、だまされたと思って試してほしい方便をまとめました。
・パパとしての自覚を促す「パパスイッチ」の入れ方
・家事や育児のやり方を覚えてもらう方法
・上手な夫婦ゲンカのためのルール
・パパの暴走や問題行動への対処法 ……など。
本書で紹介する方法は、心理学の「交流分析」や「アサーション」といった理論の応用で、家庭内に限らず、世間一般の人間関係にも十分使えるものばかりです。世界的名著D・カーネギーの『人を動かす』の子育て夫婦バージョンといってもいいでしょう。
パパの行動や言葉に「なんで?」と感じていたママだって、「そうか!」と納得できるはず。パパのやる気が最大化し、家族みんなが笑顔になれること請け合いの1冊です。
(文:おおたとしまさ、イラスト:モチコ『パパのトリセツ2.0』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋/加筆修正:マイナビ子育て編集部)