炊飯器で作る離乳食のおかゆ!容器は?保温できる?【管理栄養士監修】
離乳食の基本となる、おかゆ。お鍋・電子レンジ・炊飯器・圧力なべなど、いろいろな調理法がありますが、その中から、今回は炊飯器でおかゆを炊く方法をご紹介します。火加減を気にすることなくスイッチONでおかゆが炊ける、簡単で時短の調理法です。
離乳食のスタートに欠かせないおかゆ
離乳食ではおかゆが炭水化物の補給源の軸になります。離乳食の時期別のおかゆの水加減や、赤ちゃんが食べやすいおかゆの形状についてみていきましょう。赤ちゃんの発育はそれぞれなので、赤ちゃんの様子を見ながら進めていきましょうね。
離乳初期の「つぶしがゆ」|米:水=1:10
離乳食をはじめるときは、なめらかでトロトロにつぶした「つぶしがゆ」からはじめます。つぶしがゆとは、お米1に対して水7~10で炊いたおかゆをつぶしたものですが、この水の量は、浸水時間や鍋の大きさ、火の強さで変わります。
つぶつぶがあると飲み込みにくいので、舌ざわりの滑らかなヨーグルト・ポタージュ状に、ポタポタと落ちるくらいのかたさに調節しましょう。
離乳中期の「全がゆ」|米:水=1:5
離乳初期はつぶしがゆからはじめ、徐々につぶさないおかゆになります。お米1に対して水5くらいの割合で炊いたものが「全がゆ」です。
10倍がゆと比べると水分が少なくなるので、赤ちゃんが食べにくい場合はお湯を足して、少しやわらかくしてあげるのもいいでしょう。
後期~完了期は「軟飯」に|米:水=1:2
大人が食べるご飯よりも少しやわらかく炊いたものが、「軟飯」です。お米1に対して水2くらいの割合で作ります。
全がゆに慣れて、舌と上あごで上手につぶせるようになったら徐々に水分を減らして軟飯にしていきましょう。
おかゆを炊飯器で作る方法
炊飯器は火加減も気にせず、ピッとボタンを押したらおかゆが炊きあがります。炊飯器でおかゆを炊く方法やメリット・デメリットをみていきましょう。
作り方1|おかゆモードで炊く
通常の炊飯モードでおかゆを炊くと吹きこぼれてしまうことがありますので、おかゆモードで炊いたほうがいいでしょう。
米と水の配合は鍋で作るときと違うことが多いので、炊飯器の説明書に従ってください。多くの炊飯器では、0.5合か1合くらいで作ることが多いかと思います。
メリット・デメリット
離乳食のおかゆだけを作るときは、おかゆモードでまとめておかゆを作って冷凍保存しておくことができ便利です。
一方、大人のご飯は別に炊かなければいけないというデメリットがあります。また、蒸らす時間なども十分にとっているので、普通のご飯を炊くよりも1.5倍くらいの時間がかかることも考えておかなければなりません。
作り方2|容器を使ってご飯と一緒に炊く
1合などたくさん作って冷凍しておくのもいいのですが、すぐに作りたい場合は、大人のご飯を炊くときに一緒におかゆを少量のみ作ってもいいでしょう。
おかゆカップや耐熱カップ、湯のみ、マグカップなどに各時期に見合った米と水の割合(下の表参照)で入れて、普通にご飯を炊きます。吹きこぼれてしまうといけないので、少し深めの容器にしましょう。
メリット・デメリット
大人のご飯と赤ちゃんのおかゆを作ることができるので、赤ちゃんも炊きたてのおかゆを食べることができます。
一方で、一度に少量しか作れない、一緒に炊いた米粒が湯のみなどの外側にくっついて洗うのが面倒、というデメリットもあります。
炊飯器でおかゆ、よくある疑問
炊飯器でおかゆを炊くのは手間もかからず便利です。上手に活用するため、よくある疑問にお答えしましょう。
中に入れる容器はどんなものが使える?
ご飯と一緒に炊く時に使う容器としては、ご家庭にある湯呑やマグカップ、深めの耐熱容器などが使えます。その場合は、必要な分のお米と水を量って入れます。
市販品には耐熱ガラスやステンレス、シリコン製のものがあり、容器に目盛りがついているので、表示通りの材料を入れればおかゆが炊けるものもあります。
保温モードでどのくらい保管できる?
普通のご飯は保温機能で24時間以内に食べることをおすすめしますが、おかゆに炊飯器の保温モードを使うと時間が経つと糊(のり)のような状態になることがありますので、あまりおすすめはできません。
衛生面から考えても、保温モードでおいておくよりも冷凍庫で保存することをおすすめします。
どんな炊飯器でもおかゆが炊ける?
大人のご飯と一緒におかゆを炊くときは通常の炊飯モードで炊きますが、使用する容器によっては炊飯器での調理に向かないものもあります。炊飯器や調理器具の取扱説明書を確認した上で使うようにしましょう。
まとめ
離乳食で毎日のように食べるおかゆは、できるだけ簡単に作りたいですね。炊飯器を使えば火加減も気にせず、スイッチONで炊けるのを待っていればいいので、育児中の忙しいママのお役立ちアイテムです。洗い物もお釜と内蓋(+中に入れた容器)ぐらいなので後片付けも楽になるでしょう。毎日の離乳食作りにぜひ役立ててみてくださいね。
(文:三浦真由美 先生、監修:川口由美子 先生)
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