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2021年12月24日 18:30 更新

離乳食のお弁当レシピ|外出先で食べやすくするポイントや注意点を解説【管理栄養士監修】

赤ちゃんとお出かけして、外出先でごはんが必要になることもありますよね。いつもの離乳食をお弁当箱に詰めればいいのか、お弁当向きのメニューがあるのか、そもそもいつからお弁当にしていいのかなど悩みが出るもの。離乳食のお弁当について管理栄養士が解説します。お弁当におすすめのレシピもご紹介しますよ。

離乳食のお弁当作りのポイント

講演でピクニックをする家族

赤ちゃんがお出かけ先で食べるお弁当はどんなものがよいのでしょうか。

始める時期|後期ごろからが作りやすい

お弁当を始める目安は特にありませんが、お弁当箱を使うなら離乳食後期ごろからが作りやすいかもしれません。ちょうど1日3回ほど食事をとる時期でもあるので、出かけるときはお弁当を持っていきたくなりますよね。

それ以前でもダメというわけでは決してありません。ただし、離乳食中期ごろまでは一般的にとろみのついた汁気の多い形態であることが多いので、作る場合は小分けのフタ付き容器に入れるのがよいでしょう。

ボリューム|いつもの量で2~3品もあれば十分

お弁当の量は普段食べている量がよいでしょう。外出先では食事環境が違うので、いつも以上に周りが気になったり緊張してたりして、食べる量が減ることもあります。食べきれるくらいの量で大丈夫ですよ。

また、バランスや見た目を意識して品数を増やしたくなるかもしれませんが、主食とおかずを合わせて2~3品あれば十分。補食としてバナナなどがあると、お弁当を食べられなかった場合でも腹持ちがするのでよいでしょう。バナナは持ち歩きやすく、そのまま食べられるのでおすすめです。

バランスを整えたお弁当にするにはかなりの品数が必要なってしまいます。足りないなと思ったものは前後の食事で調整すれば問題ないので、赤ちゃんの様子を見ながら組み合わせてみましょう。

メニュー|外出先での食べやすさで考える

お弁当のメニューはお出かけ先でも食べやすいものかどうかで考えるとよいでしょう。

<お弁当には不向きなもの>
●汁気の多いもの
●ぽろぽろ崩れやすいもの


汁けが多ったり崩れやすいと汚れや食べこぼしなどが気になってしまうと思います。

また、軟飯やご飯も小さなお弁当箱に詰まっていると、手でつかんだりスプーンですくうことが難しいでしょう。赤ちゃんが食べやすいようにおにぎりやおやきにし、大きさも調整しておくことをおすすめします。

なお、お弁当用の小さなピックはモチーフもさまざまでお弁当箱の中がかわいくなりますが、赤ちゃんには危険なので使用は避けましょう。

お弁当で大切な食中毒対策

お弁当で心配なのはなんといっても食中毒ですよね。日頃の対策に加えてお弁当だからこそのポイントがあるのでご紹介します。

食中毒対策の3つの基本

石鹸で手を洗う
普段の離乳食作りでも意識している方は多いと思いますが、お弁当を作る際も、食中毒対策が大切になります。食中毒対策の基本は「付けない、増やさない、やっつける」です[*1] 。

●清潔な状況で調理し、きれいに洗って乾燥した容器に入れる(付けない)
●きちんと冷ましてから蓋をして保冷剤などと共に低温で持ち歩き、早目に食べる(増やさない)
●野菜類などはしっかり洗う、加熱が必要なものは十分に火を通す(やっつける)

この3点を守ることで食中毒を予防することができます。 また、メニューの選び方も対策の1つになります。ドロっと水分が多いものは細菌が繁殖しやすいので、おやきやお好み焼きなど、しっかり焼き固める料理のほうが安心ですよ。

 夏場は特に注意しよう

夏場は気温も湿度も高いため、特に食中毒の危険が多い時期です。調理段階でのポイントに加えて、持ち歩く際は保冷バックに入れる、保冷剤を使用するなど、温度変化がなるべく少なくなるように心がけましょう。保冷剤の代わりに凍らせたペットボトルなどを用意して、大人の飲み物として一緒に持ち歩くなどもよいですね。

ベビーフードを活用する

長時間の移動や食中毒対策に不安がある場合には、ベビーフードを活用する方法もあります。ベビーフードは徹底管理された環境で調理されており、常温保存も可能です。持ち運び時間が長い場合や、泊りがけの外出のときなどに安心して使えます。

ただし、開封済みのベビーフードの残りを「あとで食べるから」ととっておいたりするのはNG。食中毒の危険が生じるので一度開けたものはすぐ食べることを徹底し、食べ残しを与えるのはやめましょう。

レトルトや瓶詰になっているベビーフードは保存期間が長く、商品の種類も豊富なので、毎日のお食事のちょい足しなどに使っても便利です。

お弁当向きのおすすめ離乳食レシピ!

ピクニックのお弁当

お出かけのときでも食べやすい離乳食レシピを紹介します。

野菜入り鶏つくね|9ヶ月ごろ~

■材料(作りやすい分量)
・鶏ひき肉 200g
・絹ごし豆腐 100g
・ねぎ 3cm
・小松菜 2枚
・乾燥ひじき 小さじ1
・片栗粉 大さじ2
・しょうゆ 小さじ1/2

■作り方
① ねぎ、小松菜はみじん切りにしておく
② ひじきは水で戻して軽く茹でたあと、みじん切りにする
③ ボウルに鶏ひき肉、①、②、絹ごし豆腐を加えてよく混ぜる
④ 片栗粉、しょうゆを加えてよく混ぜる
⑤ 鍋に湯を沸かし、食べやすい大きさに丸めて平らにつぶし茹でる
⑥ 茹で上がったら水気を切って出来上がり

豆腐も入っているので冷めても硬くなりにくく、食べやすいです。

ピラフ風おにぎり|12ヶ月ごろ~(大人にも)

■材料(作りやすい分量)
・米 2合
・たまねぎ 1/2個
・にんじん 1/2本
・ツナ缶(水煮) 1缶
・カレー粉 小さじ1/2
・バター 大さじ1

■作り方
① 玉ねぎ、にんじんはみじん切りにする
② 炊飯器に①とツナ缶、カレー粉、米を加えて2合分のお水を入れて炊飯する
③ 炊きあがったらバターを加え、余熱で溶かしながらよく混ぜたら出来上がり
※軟飯にする場合は水を多めに入れて炊飯してください。

カレー風味で食欲をそそります。大人分には塩、こしょうを足せばおいしく食べられますよ♪

豚ひき肉のお好み焼き|12ヶ月ごろ~

■材料(2~3回量)
・キャベツ 1~2枚
・豚ひき肉 100g
・卵 1個
・小麦粉 大さじ5
・だし汁 小さじ3
・かつお節 少々
・青のり 少々

■作り方
① キャベツは粗みじん切りにしておく
② ボウルに卵を溶き、小麦粉、だし汁、かつお節、青のりを加えてよく混ぜる
③ ①と豚ひき肉も加えてよく混ぜ合わせる
④ フライパンに少量の油(分量外)をひき、③のタネを流し入れる
⑤ 弱火でじっくり焼き、両面に焼き色がついたら出来上がり

だし汁とかつお節、青のりの風味で味付けなしでもおいしく食べられます。

まとめ

食べやすいメニューの選び方や衛生管理に配慮するなど、少しのポイントを押さえれば、お弁当作りもそんなに難しく考えることはありません。おにぎりは手作り、おかずはベビーフードなど組み合わせてもよいでしょう。外出時も赤ちゃんとママやパパたちが共に笑顔で食事時間を過ごせるとよいですね。

(文:宗政祥子 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

「離乳食〇期」という表記について
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」によると、正しくは「離乳〇期」となりますが、本記事ではわかりやすく「離乳食〇期」と表記しています。
  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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