冷凍したひき肉の解凍方法｜賞味期限や解凍する際の注意点

冷凍ひき肉のおすすめ解凍方法は、「冷蔵庫での自然解凍」「流水解凍」「電子レンジ解凍」「フライパンでの解凍」の4つ。
それぞれで解凍にかかる時間やメリット・デメリットが異なるので、状況に合わせて適した解凍方法を選びましょう。

冷凍ひき肉をおいしく安全に食べるためのもっともおすすめな解凍方法が冷蔵庫での自然解凍。冷蔵庫での自然解凍は、ドリップ（肉から出る赤い汁）を極力抑えられるのが大きな特徴です。

ドリップとは、冷凍したお肉を解凍する際、肉の組織が変性することによって流出される水分のこと。ドリップには肉のうまみが含まれているため、冷凍肉をおいしく食べるにはこのドリップを最小限に抑えながら解凍することが重要。

冷蔵庫での自然解凍は低温でじっくり解凍するため肉の変性が進みにくく、ドリップが出にくいのがメリット。低温環境なので菌も繁殖しにくく、安全面でも優れた方法です。

デメリットは、解凍時間に少々時間がかかること。解凍までにかかる時間は、ひき肉100gでおよそ1時間程度見ておくとよいでしょう。

ドリップを抑えつつ、冷蔵庫での自然解凍よりもぐっと短時間で解凍できるのが流水解凍。

ジップロックなど密閉できる袋に冷凍されたひき肉を入れ、さらにその袋をボウルに入れ、流水で解凍します。解凍までの目安時間は冷凍ひき肉100gにつき5分ほどが目安。

こちらも冷やしながら解凍するため、お肉の変性が進みにくく、ドリップを抑えられます。

電子レンジ解凍はすぐに解凍できるうえ手間もかからないのがメリット。ただ熱を入れるのでドリップが出やすく、失敗すると火が通ってしまうデメリットもあります。時短を最優先する場合の手段としましょう。

やり方は簡単。耐熱皿にキッチンペーパーを引き、ラップを外した冷凍ひき肉をペーパーのうえにのせて解凍モードで解凍するだけ。ひき肉100gにつき2分ほどが目安ですが、加熱されすぎてしまうのを避けるため1分ずつ様子を見ながら解凍するのがよいでしょう。

冷凍ひき肉を炒めて使うのであれば、フライパンで解凍しそのまま調理してしまうのもおすすめです。

ラップを外した冷凍ひき肉をフライパンに入れ、水を加えてふたをし、強火で3分加熱。3分たったら火を止め、1分ほど余熱で火を通します。水の量はひき肉200gにつき70mlほどを目安としてください。

ひき肉に火が通ったらそのまま野菜や調味料を加えて調理。フライパンひとつで一気にできるのがうれしいですね。

冷凍ひき肉の避けたいNG解凍方法が、常温での解凍。

部屋の温度と冷凍肉との温度差でお肉の変性が進行しやすく、ドリップが多く出てしまいます。

また解凍された部分が部屋の温度で温まり、菌が繁殖してしまう可能性も。食中毒の危険性が高まるので冷凍ひき肉の常温解凍は避けるようにしましょう。

ひき肉は冷凍することで冷蔵保存よりも日持ちさせることができますが、それでもおいしくいただくための賞味期限があります。

ひき肉は塊肉より表面積が広く空気に触れる部分が多いため、酸化しやすいのが特徴。冷凍後の賞味期限も塊肉より短く、塊肉では1か月程度のところ、ひき肉は2週間程度。

冷凍といえど、できるだけ早く使うようにしましょう。

続いては、冷凍ひき肉の解凍に関するよくある疑問を、回答とともにご紹介していきます。

一度解凍したひき肉の再冷凍はおすすめできません。

お肉の冷凍・解凍を繰り替えすたびにドリップが発生しうまみが損なわれてしまいます。毎回使う分だけを解凍できるよう、冷凍する際は小分けにしてラップに包むとよいでしょう。

解凍後のひき肉が臭いときは、ひき肉が冷凍焼けしてしまっている可能性があります。

冷凍焼けとは、長期間冷凍している間にお肉の水分が抜け、乾燥・酸化してしまった状態。冷凍焼けは臭みや劣化の原因になります。

冷凍焼けを防ぐには、ひき肉の水分が逃げないようできるだけ密閉した状態で冷凍保存することが大切。また冷蔵庫の開け閉めを頻繁に行うと冷凍庫内の温度が上がり、水分が蒸発しやすくなります。冷凍庫の開け閉めは最小限に、開けたらすぐに閉めることを徹底しましょう。

せっかくまとめ買いして冷凍保存していたひき肉が、解凍を誤ったせいでおいしく食べられくなってしまったらがっかりしてしまいますよね。

ひき肉の風味を落とさない、ひき肉を傷ませない正しい解凍方法で、最後までおいしく使い切りましょう。