
耳がありえないくらいびよーんと伸びちゃう!「ブッダの耳錯覚」『からだの錯覚』#1
「からだ」って、そもそも何? 耳たぶが伸びたように見えたり、相手と自分の指が入れ替わったように感じたり……。簡単な「錯覚体験」を通して身体の不思議に迫る1冊、認知科学研究者・小鷹 研理先生『からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界』(講談社)より、親子で楽しめる錯覚体験を紹介。
【試してみたい錯覚体験】ブッダの耳錯覚
耳があり得ないほど伸びる!

① 上の手で耳たぶを下に引きながら、
体験者は、相手の動きがぼんやり視界に入るようなイメージで、リラックスした状態で前方を向く。実験者は、上の手で体験者の耳たぶを軽くつまんで下に引っ張る。
② 下の手で「見えない耳たぶ」を、 みょーんと下にスライドさせると?
(上の手で)つまんだ耳たぶを下に軽く引っ張るのと同時に、ちょうど耳たぶから出ている「見えないヨーヨーの糸」を引くようなイメージで、つまんだふりをした下の手を、めいいっぱい地面に向けて直線的にスライドさせる。
③ 耳たぶがめちゃくちゃ伸びているように錯覚する !
引っ張ったり戻したりを何度も繰り返していると、体験者は、耳たぶが、実験者の手の動きと連動して下側に長く伸び縮みしているような錯覚を覚える。
④ スライドした下の手をぱっと離すと?
つまんだ耳たぶを引っ張ったままで、空中でスライドさせた下の手をぱっと離すと、耳たぶが伸びたままフリーズするような感覚が得られる。
補足
「スライムハンド錯覚」の原理を、耳たぶの皮膚に応用した錯覚。風船などのゴム素材を耳たぶにはさんで引っ張ることでも同様の皮膚伸び感覚が得られるが(動画参照)、伸びる距離は制限される。
イラストのように、何もない空中で引っ張る方法であれば、人によっては際限なく耳たぶが長く伸びていく感覚が得られる。下方向だけでなく、あらゆる方向に伸び縮みが可能。
(プロジェクトメンバー:佐藤優太郎・今井健人・小鷹研理)
(小鷹 研理・著『からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界』(講談社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
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書籍『からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界』について

「からだの錯覚」を通して人の身体や脳の実態に迫る、認知科学研究者である著者が、からだに起こる不思議な現象を徹底解説。
自分が感覚としてとらえている自分の体と、実際の体が乖離していることを感じたりすることは、誰にでもあること。また、ケガで体の一部を失ったときにないはずの部分に痛みを感じたり、拒食症の人が実際にはやせているのに自分は太っていると感じていたり――そんな例も聞いたことがあると思います。それ以外でも身近にあまり意識しないところで、ちょっとした錯覚を感じることは、実は多いのです。乗り物酔いも、金縛りも、自分の感覚と意識の不一致のようなことから起こる錯覚の視点から説明できます。こういったことがどうして起こるのか、その謎に迫ってみると、生きるために必要な脳の働きなどが見えてくるのです。心と体が離れる「幽体離脱」も科学的に説明できる現象です。オカルトではなく誰しもリラックスしたりするときに起こることがあり、ここでも脳と体に備わったくみが関係しています。
そのような事例を紹介しながらからだに起こる不思議を解説していく1冊。親子で簡単にできる、簡単な錯覚体験も掲載されています。
科学に興味を持つきっかけとしてもおすすめです。
小鷹研理先生のプロフィール
名古屋市立大学芸術工学研究科准教授。工学博士。
2003年京都大学総合人間学部卒業。京都大学大学院情報学研究科、IAMAS、早稲田大学WABOT-HOUSE研究所を経て、2012年より現職。野島久雄賞(認知科学会)、Best XR Content Award(ACM Siggraph Asia)、世界錯覚コンテスト入賞(2019-2021)など多数受賞。