子どもの問題行動にカチンときてドッカーンとなりそうな状況からの逆転『どならない「叱り方」』#1
「もう怒りたくないのに、止まらない……!」に効果バツグン! 受講者の「満足度98%」 子育て実践講座を書籍化。『子どもも自分もラクになる どならない「叱り方」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から、基本的な子どもへの対応方法を楽しく練習して身につける方法を紹介します。
「カチンときてドッカーン」というと、たとえば次のような場面に出くわしたとき、さあ、みなさんはどんな対応になりそうですか?
【こんなとき何と言う?】素っ裸でドアノブにぶら下がって
4歳の元気な太郎くんは、風呂上がりに濡れた体で逃げ回り、ママがイライラして「危ないでしょ!」と言っても、ふざけて脱衣所から出ていってしまいました。
調子に乗った太郎くんは、トイレのドアノブに素っ裸のままぶら下がります。そしてバキッと音がしたドアノブは、微妙に斜めにゆがんでしまいました。
ママは「何やってんのよっ‼」と叫びながら、濡れた床を歩いて太郎くんに近づいて……。
まあ、この状況だと普通は激怒しますよね。ママも太郎くんも、このあと悲惨な目にあうんだろうなあと容易に想像できます。
でも、もちろんこういう場面で親御さんとしては、親子ともに痛い目にあうことを望んでいるわけではなく、怒りたくないのに怒らざるを得ないなかで子どものしつけをがんばろうとするわけなんですよね。
こういうことが連続すると、これがまたしんどいんですよね。もうね、「また激怒しちゃった→明日からがんばろう→あ、またやっちゃった」というループが続くと、仕事や家事にも影響するレベルで気持ちがやられたりして……。
今のようなやばい場面にちょっとでも対応できるように、この本では
① 子どもの問題行動に対応できる方法の幅を広げておく
② ほめることにも慣れておく
③ やばい場面でも落ち着いて肯定的なしつけをして、軽くほめて終わって逆転成功!
と、段階を追って練習をしていきます。
③の逆転は練習をしてもたまにしか成功しませんが、成功すると親御さん自身の自己肯定感が上がります。
「おおお! 今の対応、結構よかったんじゃない? できたよこれ!」みたいな。
それで、この本でみなさんが練習するのは、巻頭にある8つの「青カード」です。
もう1枚の「赤カード」は、みなさんが思わず使ってしまうカード。「これを0にする」のを目指すのではなく、できるだけ回避していきましょう、というものです。
これらのカードは、①叱り方の練習をするときに、カードを見ながらやる、②冷蔵庫や壁に貼っておく、③手帳に挟んで、つねに持ち歩く、などのように使ってください。
この本は、練習することに価値があります。
「ふーん、まあ、そうだねえ」と読むだけでは効果は上がりません。
だまされたと思って、とにかく練習をしてください。最初から最後まで、ひたすら練習です。
(著:伊藤徳馬、イラスト:あべかよこ『子どもも自分もラクになる どならない「叱り方」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
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『子どもも自分もラクになる どならない「叱り方」』では、この他にも子どもへの対応方法を楽しく練習して身につける方法がたくさん紹介されています。ぜひ書籍でもお楽しみください。
書籍『子どもも自分もラクになる どならない「叱り方」 』について
伊藤徳馬さんのプロフィール
民間企業を経て、2004年に茅ヶ崎市役所に入庁。2007年から子育て相談・児童虐待対応担当になり、2010年に子どもへの対応方法を練習する講座を事業化。
その頃から「市町村の児童虐待対応」や「簡易なペアレンティングの講座展開」などのお題で講座・研修講師をするようになる。 現在は、福祉の総合相談や計画を担当する部署に所属。プライベートの活動で、子育てを練習する講座「ちはっさく」を一般向けに実施したり、講座を実施する仲間を増やしたりしている。
現在、神奈川県、埼玉県、千葉県、鳥取県の十数か所の自治体・民間団体が「ちはっさく」を事業化しており、今後も増加する予定。 著書に『子どもも自分もラクになる どならない練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。