第一子出産のコムアイさん、ボートの上で陣痛に耐え……壮絶だったお産を明かす
アーティストのコムアイさんが自身のInstagramを更新し、南米アマゾンでの出産を振り返っています。
ボートの上で陣痛に耐え、何日もかかったお産
コムアイさんは8月2日、自身のInstagramにて「7月22日夜遅く、予定日ぴったりに赤子の頭がお腹からずるっと出てきて、ふぇー!ふぁー!と鳴いている声を聴くことができました」と報告。
これに先立って、パートナーである映画監督・文化人類学者の太田光海さんがInstagramで「現地時間7月22日夜、ペルーのアマゾン熱帯雨林にあるワンピス族の村にて、僕とコムアイさんの第一子となる男の子が誕生しました」と公表しており、「産婆さん・アニータの隣の家に住み込み、世帯という概念すら曖昧な大家族に暖かく包み込まれるように食事や日常のケアを丁寧にしていただきながら、無事お産の日を迎えました」(原文ママ、以下同)と明かしていました。
また、コムアイさんは「陣痛が来た時、どうしても用事があり違う町にいて、川を上って村へ帰るため3時間と4時間のボートの上で陣痛に耐えるところから始まり、お産も1時間でするっと、とか思ってたら何日もかかりました」と綴り、壮絶なお産であったことが伺えます。
しかし、「心から尊敬し信頼するワンピス族の産婆さんのアニータはもうずっと生活のお世話になっていて母のような祖母のような存在で、アニータと光海くんがお産の最後まで、絶対産めるから!1歩ずつ進んでるよ!近いよ!という態度でい続けてくれたことで、信じ続けることができました」と、周囲のサポートを受けて長くかかった出産を乗り越えることができたといいます。
さらに、肉の串焼きのようなものを食べるコムアイさんと赤ちゃん横になっている写真も公開していますが、口にしているのは胎盤だといいます。コムアイさんは「胎盤を薪火で焼いてもらったのを食べているところ。生も焼きもめちゃくちゃ美味しかった!」とその感想を綴りました。
産後の胎盤食、リスクに注意
胎盤は「母体から胎児へ、栄養分や酸素を送り届け、胎児の老廃物を母体に受け渡す臓器」で、「妊娠を継続させたり、胎児が成長したりするのに必要なホルモンを生み出す役割」も兼ね備えています。妊娠7週ごろに作られ始め、赤ちゃんが出てきた後に子宮から排出されます。
動物は産後に自分の胎盤を本能的に食べますが、これは「天敵から身を守るために血の匂いを残さないため」「産後に体力を回復させるため」などの説があります。ただし人間の場合、通常は産後に他の動物に襲われる危険はなく、胎盤以外の食べ物がすぐ手に入るので、栄養補給のために胎盤を食べる必要もありません。
一部では、胎盤食に「産後うつの予防になる」「美肌になる」「母乳の出がよくなる」といった健康上のメリットがあると信じられ、胎盤を食べる人もいますが、どれも明確な科学的根拠は認められていません。
一方で胎盤を摂取することにはリスクが伴います。乾燥などの処理をした胎盤であっても、感染の原因となることがあるのです。乾燥させた胎盤入りのカプセルを服用していた母親の母乳から、新生児が B群溶血性連鎖球菌(GBS)に再感染した事例があったことから、CDC(米疾病対策センター)はこうしたカプセルを摂取すべきではない、と警告しています[*1]。
また、胎盤には、母体に入り込んだ有害物質が赤ちゃんに移行するのを防ぐ働きもありますが、その結果、カドミウムなどの物質は胎盤に蓄積されやすいことがわかっています。そのため、胎盤を食べるとこうした有害物質を余計に体内に摂り入れることになります。
こうしたリスクがあることから、胎盤食はおすすめできません。