片手でベビーカー、片手で2歳児を抱き、雨も降りだして……八方ふさがりのママに「どうしたの？」　#「ありがとう」を伝えたい

約6年前、今は小学生になった次女が2歳になったくらいのときのことです。

ある日の夕方、あたりが暗くなってきた頃、公園で次女がはっきりした理由もなく泣き出してしまいました。
しかもかなり大きな泣き声で、何をしても泣きやまず……。とりあえず家に帰ろうと思い、ベビーカーに乗せようとしても乗ってくれません。

もう2歳で、抱っこして歩くには重くなっていた次女。
仕方なく片手でベビーカーを押しながら娘を抱っこして帰ろうとすると、雨も降り出して、傘を首にかけつつ歩くのは、かなり大変でした。

そんなとき通りがかった仕事帰りと思しき女性が、「おチビちゃん、どうしたのー？」と声をかけてくれたのです。

その人はとても自然に私の押していたベビーカーをさっと受け取って代わりに押しながら、一緒に歩いてくれました。

私はとても困っていたので、まったく知らない方ではありましたが「急に泣いて、理由もよくわからないんです……」とこぼしてしまいました。
ハッと我に帰り、「すみません。もう大丈夫です」とベビーカーを持とうとしたのですが、女性は「でも困るでしょ？」とベビーカーを押して、しばらく付き添ってくれました。

家のすぐそばまで来たので「もうすぐそこです。ありがとうございました」とお礼を伝え、その方と別れました。
次女はまだグズグズ状態だったのですが、私の心はずいぶん軽くなり温かい気持ちに。

時間がたった今でも、ありがたい思い出です。
私もあの方のように人を助けられる人になりたいと思ってます。

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※本記事は、編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています。