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2025年03月09日 07:14 更新

スマホは視界に入るだけで悪影響。勉強中のスマホとの付き合い方|科学的根拠に基づく最高の勉強法 #6

つい勉強の合間に触ってしまうスマートフォン。そのデメリットは、思った以上に大きいかもしれません。

\「記憶力」× 「超効率化」× 「時短」の勉強法/
400万回以上再生されているYouTubeの大人気動画「科学的根拠に基づく最高の勉強法」の安川 康介さんが、自らの勉強法を更に詳しく解説して書籍化。覚えたことを思い出す、人に教えられる=アウトプットこそが成長につながる、研究によって検証された効率的な勉強法です。

受験生でも触ってしまいがちなスマートフォン。勉強への影響を避けるにはどうすればいいのでしょうか?今回は科学的に証明されたスマートフォンの影響について、書籍『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(KADOKAWA)から一部抜粋してお届けします。

スマートフォンはどこかへ・悪い習慣を断ち切る

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※画像はイメージです

勉強しないといけないけど、スマートフォンをつい触って、SNSを眺めていると、あっという間に時間が過ぎていた。このような経験は、本書を読んでいる方にもあるかもしれません。

スマートフォンは大変便利な道具ではあるものの、時間を奪うだけでなく、勉強のパフォーマンスにも大きな影響を与えます。

研究

ある研究では、大学生に2つの条件下で6分間勉強してもらい、その後に内容についてのクイズを受けてもらいました。

1つは、携帯で誰かとテキストメッセージをやり取りしながら勉強するグループ

もう1つは、携帯を視界の外に置いて勉強するグループ

テキストメッセージをやり取りしながら勉強を行った場合、クイズの点数が27%悪くなるという結果でした。

スマートフォンはあるだけで集中力を奪う

また、スマートフォンは恐ろしいことに、使っていなくても、机の上やポケット・かばんにあるだけで、脳のパフォーマンスに影響を与えるという報告もあります。

研究

520人の大学生を対象とした研究では、スマートフォンを机の上におくグループ、ポケット・かばんに入れるグループ、別の部屋に置くグループに分けて、ワーキングメモリー(情報を短期間保持して処理する能力)と流動性知能(新しい問題を理解し、解決する能力)と呼ばれる認知機能を測定するテストを行いました。

すると、スマートフォンを別の部屋に置いていた学生たちのほうが明らかに良い結果を得ることができました。スマートフォンは使っていなくても、自分の近くにあるだけで意識してしまい、認知機能に影響を与えることを示唆します。

勉強に集中したい時は、スマートフォンを別の部屋に置いたほうが良いでしょう。

僕も集中する時は、スマートフォンの通知を切り、見えないところに置いています。ただ、病院からの重要な連絡や、子どもの学校からの緊急の連絡があるかもしれないので、電話の音が聞こえる範囲には置くようにしていました。現在は「アップルウォッチ」を使っているので、電話があった場合はウォッチで気づけるようにしています。

勉強中はスマートフォンを使わない、と簡単にいっても、知らずにSNSが習慣化してしまっていてなかなかやめられないという方もいるかもしれません。

SNSを提供する企業は、人の心理を熟知していて、あなたがプラットフォームにできるだけ長く留まるように設計しています。

「よーし!勉強勉強!スマホは絶対触らないぞ!」と心の中でいくら叫んでも、悲しいかな人間の意志というのは習慣には勝てないことがあり、数分後に気づいたらスマートフォンを触っている自分がいる、なんてこともあります。

習慣とは、特定のきっかけや合図(Cue)に対して、ある反応・行動(Habitual
response)が自動的に行われてしまう状態です。従って僕たちはSNSを開くことが習慣になっているのに、それに気付けないことがあります。

SNSの場合、こうしたきっかけと反応が重なり合っていると考えられています。

例えば、勉強前に「ちょっと面倒だな」「つまらないな」という気分がきっかけとなり、スマートフォンを触る(反応)。スマートフォンの画面にいつも使っているアプリのロゴが見える(きっかけ)→そのアプリを開く(反応)。通知がきている(きっかけ)→通知を開く(反応)。そして、通知を開くと、自分の投稿に「いいね」が押されていると報酬(Reward)が得られる。

こうした「きっかけ→反応→報酬」のループが繰り返されると、習慣が強化されていきます。

自分がどのような場面で無意識にスマートフォンを手に取ってしまうのか、自分のきっかけと反応について考察することが大切です。

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この続きは、是非書籍でご覧ください。

科学的根拠に基づく最高の勉強法
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※本記事は、『科学的根拠に基づく最高の勉強法』著:安川 康介/KADOKAWA より抜粋・再編集して作成しました。

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