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2025年12月27日 10:11 更新

【親子レポ】飛行機の“飛ぶしくみ”が見えた!科学技術館×ボーイング社のイベント|でんじろう先生も登場(東京・千代田区)

最近お友だちの影響で、すっかり飛行機に夢中になっている小4の息子。タブレット片手に「この飛行機はね……」と得意げに話す姿は、まるで小さな“飛行機博士”です。そんな彼がワクワクしそうな、飛行機のヒミツにふれられるワークショップが開催されると知り、親子で取材へ。さて、どんな“空の発見”が待っていたのでしょうか?

科学技術館「航空宇宙STEMワークショップ~飛べ!跳べ!翔べ!~」とは?

東京都千代田区・北の丸公園内にある科学技術館は、子どもたちが“見て・触れて・動かして”学べる、体験型の科学ミュージアム。1964年の開館以来、科学や技術の魅力を伝える展示やイベントで、親子連れに親しまれてきました。

そんな科学技術館を舞台に、2025年11月3日(月・祝)に開催されたのが「航空宇宙STEMワークショップ ~飛べ!跳べ!翔べ!~」です。アメリカに本社を置く航空宇宙機器メーカー・ボーイング社の協力のもと、STEM(科学・技術・工学・数学)教育の楽しさを、子どもたちに体験してもらうことを目的に企画されました。

テレビでもおなじみの米村でんじろう先生による特別サイエンスショーに加え、JALやANAも協力する3つのワークショップを実施。すべて無料で体験できるイベントで、事前応募・抽選制での開催となりました。

親子でドキドキ♡ ボーイング機ができるまでのワクワク映像体験

イベントは、科学技術館の地下2階にあるサイエンスホールからスタート。はじめにステージに登場したのは、日本科学技術館の専務理事・山口雅彦さん。

「これからの時代を生きる子どもたちには、科学・技術・工学・数学を総合的に学ぶSTEM教育がますます重要になる」と語り、楽しみながら学べるこのイベントへの期待を込めたメッセージが届けられました。

続いて登場したのは、ボーイング ジャパンのエグゼクティブダイレクター・小林美和さん。やわらかな笑みを浮かべ、子どもたちへ温かなまなざしを向けながら、ボーイング社について語り始めました。

スクリーンに、コンパクトで愛らしい「737」と、どっしり頼もしい「787」のボーイング2機が映し出されると、飛行機好きの子どもたちの目が一斉に輝きます。

サイズの違う2機が、まるで親子みたいに並んで飛ぶと、会場は一気に静まりました。子どもたちはスクリーンに釘付け。流れ出したドラマティックな音楽にのって、空のステージはさらに盛り上がり、ワクワクが止まりません。

さらに子どもたちが前のめりになったのが、「787」が最終組み立て工場で組み上がっていく様子を、早送りで見せる映像。

パーツが次々とはまり、巨大な機体が形になっていく迫力に、ドキドキしながら見入ってしまいます。

席が離れていたので息子の表情までは見えなかったけれど、背中越しに伝わる集中力。画面に夢中になっているのが、ハッキリと感じられました。

飛行機が飛ぶヒミツ、科学で体感! でんじろう先生のワクワク実験ショー

お次は、親子で楽しみにしていたサイエンスショー。

「飛行機のヒミツを解き明かせ⁉ ~でんじろう先生と学ぼう わくわく飛行実験‼」が始まると、子どもたちの笑顔とワクワクが会場いっぱいに広がりました。

オープニングを飾ったのは、ブーメランを使った実験。

飛行機が飛ぶしくみのカギとなる、翼と風が生み出す上向きの力=揚力(ようりょく)を目の前で確かめることができました。実は、ブーメランも小さな翼を持つ飛行機の仲間。その意外な事実に、会場はどよめきと歓声に包まれました。

お次の実験テーマは、「人はどうやって最初に空を飛んだの?」という問いかけから。答えは「気球」で、記録に残る最初の飛行は、18世紀フランスのモンゴルフィエ兄弟による挑戦でした。彼らは温めた空気が軽くなる性質を利用し、世界で初めて熱気球を空へと飛ばすことに成功したんですって。

でんじろう先生のお弟子さんはその原理を再現するように、ポリ袋にヘアドライヤーで温かい空気を送り込みました。

すると袋はふわりと浮かび、ついには天井まで到達。

人類初の飛行を追体験するような“空の発見”の瞬間に、息子も身を乗り出して夢中で見入っていました。

ブーメランの実験でもご紹介したように、飛行機が空を飛べるのは「揚力」のおかげ。その原理を目で見て体験できたのが、この実験でした。

送風機にテープをつけると風の流れがひらひらと描かれ、空気が翼を持ち上げる力へと変わっていく様子がひと目で分かります。

飛行機の翼は、上がふくらんでいて、下はまっすぐという独特の形をしています。この形によって、空気は下にぐっと曲げられ、その反動で上に引っ張り上げられる力を受けます。だからこそ、あんなにたくさんの人や荷物を乗せても、飛行機は軽やかに空へ舞い上がることができるのです。分かりやすいですよね!

会場が最高潮に盛り上がったのは、飛行機をも凌ぐ勢いで宇宙へ駆け上がる「ロケット」の原理を再現した実験。

液体窒素を詰めたペットボトルが白い煙をまといながら勢いよく飛び出し、ステージから後方まで一直線。迫力満点の実験に、子どもたちからは「わぁー!」「キャー!」と大歓声が上がりました。

さすが、でんじろう先生! 幕が上がった瞬間からラストの余韻まで、ワクワクが途切れることなく続きました。息子にとっても、心に刻まれる科学の大冒険になったようです。

グライダー工作で気流を体感! 飛行機のしくみを学ぶワークショップ

続いてはワークショップ。参加者はテーマごとに部屋へ案内され、息子は「飛行機の秘密に迫る! 君も未来のエンジニア?!」を体験しました。

講師を務めるのは、先ほどのサイエンスショーでも子どもたちを大いに沸かせた、でんじろう先生のお弟子さん・ジャイアン村上先生。

まずは、ハンディファンやブーメランを使ったユニークな実験からスタート。

そこから、飛行機が空を飛ぶ秘密─気流・揚力・空気抵抗のしくみを、子どもたちと一緒にワクワクしながら学んでいきます。

驚いたのは、ブーメランの羽根をほんの少し湾曲させるだけで、空気抵抗が減って回転がスムーズになること。翼の形を変えると、風のつかみ方が変わり、飛び方まで変わるというわけですね。

空のしくみを学んだあとは、いよいよ気流を活かして飛ぶ「グライダー」工作へ。翼の角度を調整したり、自分で気流をつくったりしながら、グライダーの操縦にチャレンジしていきます。

グライダーの材料は、軽い発泡スチロール。専用の発泡スチロールカッターで、薄く削り出す作業からスタートします。

発泡スチロールカッターは、「熱」で切るしくみ。軽く押し当てて滑らせるだけで切れるのですが、扱い方次第で破けてしまうこともあり、意外と繊細な作業です。最初はうまくいかず苦戦した息子でしたが……

数枚カットを重ねるうちにコツをつかみ、見事にきれいに切れるようになりました。

いちばんきれいにカットできた発泡スチロールを1枚選び、型紙に合わせてグライダーの形へと切り出していきます。

切り出したら、先端にシールを貼ります。

なぜシールを貼るのかというと、機体の「重心」と揚力の中心を一致させるため。そうすることで機体はふわりと滑空していきます

重心と揚力の中心がずれていると、その場でくるっと回ってしまうのですが、一致することで安定して空をすべるようになるんですって。

最後に、羽根を持ち上げるようにして少し角度をつけたら完成です。

そして、ついにお待ちかねの飛行実験タイム! プラスチックの箱で人工的に気流をつくり、その風に乗せてグライダーを飛ばしていきます。

息子のグライダーはおよそ3mほどの飛距離でしたが、なかには部屋の端から端まで飛ばす猛者もいて、会場は大盛り上がり。たくさんの学びが詰まった、とても楽しいひとときになりました。

まとめ

今回の「航空宇宙STEMワークショップ ~飛べ!跳べ!翔べ!~」では、飛行機のしくみを科学の目線で体験できて、しかも「なるほど!」と目に見えて分かったのがすごく面白かったです。飛行機ファンはもちろん、そうでなくても引き込まれる充実のプログラムだったと思います。

ワークショップ終了後に、音の鳴るボーイング機のキーホルダーをお土産でいただき大喜びの息子

ボーイング社の映像は迫力満点でめちゃくちゃかっこよくて、「アメリカの工場を見学できたら楽しそうだな〜」なんて夢も広がりました。息子の目もキラキラしていて、親子でワクワクを共有できたのがうれしかったです。

今回は科学技術館の常設展示を見学する時間はありませんでしたが、体験型の展示がとても面白そうで心惹かれました。次は展示をメインに、ゆっくり楽しみに訪れたいと思います。

(文・撮影:あゆーや/アソンデミエータ)

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