亡くなったらどう供養されたい?「自然に還るべき」「迷惑をかけないよう何も残したくない」
NEXERはこのほど、遺骨供養ウーナと共同で、事前調査で「自身の終活について考えたことがある」と回答した全国の男女200名を対象に「終活」についてのアンケートを行いました。
自身の「もしもの後」、どうする?
人生の節目やこれからの暮らしを見つめ直す中で、「終活」という言葉を耳にする機会は年々増えています。
終活は、決して特別な人だけのものではなく、年齢や家族構成に関わらず、自分らしい生き方や最期を考えるための前向きな準備ともいえます。
そこで実施された今回の調査。どのような実態が明らかとなったでしょうか。
7割近くが「年齢を意識するようになった」ことがきっかけ
まずは自分の死後の供養方法について、具体的に考えたことはあるか聞いたところ、「具体的に考えたことがある」と回答した人は54%と半数を超えました。
終活を身近なテーマとして捉え、将来に向けて前向きに準備を進めている人が多いことがわかります。
続いて、具体的に考えたきっかけを聞きました。
自分の死後の供養方法を考え始めたきっかけとして最も多かったのは、「年齢を意識するようになった」で約7割を占めました。人生の節目を迎える中で、将来への備えを現実的に捉える人が増えているようです。
また、「家族・友人の死を経験した」「墓じまいや供養の問題を身近に感じた」といった身近な出来事を契機に、終活を自分ごととして考え始めた声も多く見られました。
メディアや健康面の変化をきっかけにする人も一定数おり、終活はさまざまなタイミングで意識され始めていることがわかります。
希望する供養方法、「一般墓(従来のお墓)」が最多
さらに、どのような供養方法を希望しているか聞きました。
希望する供養方法は「一般墓」が最多でしたが、「樹木葬」や「海洋散骨」、「永代供養」など多様な選択肢に分散しています。
従来型のお墓に加え、管理負担や価値観の変化を背景に、自然志向や家族への配慮を重視した供養方法を選ぶ人が増えているようです。
それぞれ理由の、一部を紹介しています。
「一般墓(従来のお墓)」その理由は?
・一般的だから。(30代・男性)
・先祖の墓に埋めてほしい。(40代・男性)
・最も標準的でわかりやすいと思うからです。(50代・男性)
・自分で建てたお墓があるので、そこを永代供養墓にして霊園に供養してもらいたいです。(50代・男性)
「海洋散骨」その理由は?
・手間はかかるがお骨を手元に置く必要がないから。(30代・男性)
・後世に残すものではないと思うし自然に還るべきと思うから。(40代・男性)
・子どもがいないし後継者がいないので、他人に迷惑をかけないように何も残したくないから。(50代・女性)
「樹木葬」その理由は?
・後に残された人達が楽だと思ったから。(30代・女性)
・子どもがいないので墓参りに来る人がいなくても管理してもらえるように。(30代・女性)
「永代供養」その理由は?
・なるべく費用を抑えたい。(40代・女性)
・死んだらそれでおしまいだと思っているので、本当は特に供養してくれなくても構わない。だけど人の目が気になるので、永代供養なら手間もかからなくて一石二鳥かなと思う。(50代・女性)
最も重視するポイントは「家族の負担軽減」が最多に
さらに、供養方法を決める際に最も重視するポイントを聞きました。
供養方法を選ぶ際は、「家族の負担を減らしたい」「費用を抑えたい」といった現実的な視点が重視されています。
管理や維持のしやすさ、将来にわたる安心感よりも、残される家族への配慮を優先する意識が強い結果となりました。
それぞれ理由の、その一部を紹介しています。
「家族の負担軽減」その理由は?
・死後も負担をかけたくないから。(30代・女性)
・遺族に負担をかけたくない。費用をかけなくても供養はできると思う。(40代・女性)
・自分が最後ならばいいが、残された人に管理や費用の負担がない方がいいから。(50代・女性)
・自分の供養のために、家族や親類に負担をかけてもらいたくないからです。(50代・男性)
・時間(手間)と費用の発生を抑えられるから。(60代・男性)
「費用」その理由は?
・費用がかかる、かからないは残された親族にとっては大問題です。(30代・男性)
・お金かけて残された人に負担かけたくないから。(40代・男性)
・費用がかかると、家族皆に迷惑がかかると思うから。(50代・女性)
・死んだ人にお金をかけるのは意味ない気がするので……。(60代・男性)
希望する供養方法について、6割以上が「家族と話し合ったことがある」
続いて希望する供養方法について、家族と話し合ったことはあるか聞きました。
希望する供養方法については、約6割がすでに家族と話し合っている結果となりました。
さらに、希望する供養方法について家族と話し合った人のうち、約4人に1人は「困ったことがある」と回答しました。
家族との話し合いで困ったことについて、その一部を紹介しています。
家族との話し合いで困ったことは?
・実際問題その時になったら具体的にどうしていいかわからない。(40代・男性)
・意見の不一致。今からお墓を建てたい父と、永代供養を希望する母。話し合いは平行線。(40代・女性)
・本音はどうなのかがわからないこと。(40代・女性)
・お葬式不要と言ったら、困られた。(50代・女性)
・子どもはまだ若くて現実味がなく、曖昧な話し合いで終わりました。(60代・女性)
・だんだん悲しくなってきて話をするのがつらくなる。(60代・女性)
家族との話し合いで困った点としては、「その時になったら何をどうすればよいかわからない」といった実務面の不安に加え、供養やお墓に対する家族間の意見の違いが挙げられました。
また、本音が見えにくいことや、話題自体が重く感じられて気持ちが沈んでしまうという声もあります。
子ども世代が若く現実味を持てず、話し合いが曖昧に終わってしまうケースも見られ、終活の話題を家族で共有する難しさが浮き彫りになりました。
調査概要
「終活に関するアンケート」
調査手法:インターネットでのアンケート
調査期間:2025年12月9日〜12月17日
調査対象者:事前調査で「自身の終活について考えたことがある」と回答した全国の男女
有効回答:200サンプル
質問内容:
- 質問1: 自分の死後の供養方法について、具体的に考えたことはありますか?
- 質問2: 具体的に考えたきっかけを教えてください。(複数回答可)
- 質問3: どのような供養方法を希望していますか?
- 質問4: その理由を教えてください。
- 質問5: 供養方法を決める際に、最も重視するポイントを教えてください。
- 質問6: その理由を教えてください。
- 質問7: 希望する供養方法について、家族と話し合ったことはありますか?
- 質問8: 希望する供養方法についての家族との話し合いで困ったことはありますか?
- 質問9: 家族との話し合いで困ったことを教えてください。
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
引用元:NEXERと遺骨供養ウーナ( https://una-kuyou.jp/kaiyousankotsu/ )による調査
NEXER
https://www.nexer.co.jp/
(マイナビ子育て編集部)
