
離乳食のわかめはいつから?中期・後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】
やわらかくて食べやすい印象のあるわかめですが、赤ちゃんにあげるときは注意が必要です。今回は離乳食でのわかめについて、開始時期の目安や下処理のコツなどを解説するとともに、わかめの離乳食レシピもご紹介します。
わかめ、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?

・中期の調理:やわらかく茹でて、2~3mm大のみじん切り
・後期の調理:やわらかく茹でて、2~3mm大のみじん切り
・完了期の調理:やわらかく茹でて、5mm程度の粗みじんに切る
わかめはどんな食材? 旬と栄養素


わかめの旬の時期は「春」
わかめは、日本の広い範囲に分布している海藻です。収穫は春に行われるので、生わかめが手に入るのは春の季節となります。
生わかめは日持ちがしないので、手に入らない場合は乾燥わかめを使うといいですね。
わかめに豊富な栄養素は?


わかめのぬるぬる成分のアルギン酸やフコダインは、水溶性食物繊維を多く含み、便秘予防が期待できますが、逆にたくさん食べすぎると下痢をする可能性があるので、毎食では控えましょう。
他にはビタミン類や、カルシウム、マグネシウムなどミネラル類も豊富な食材ですが、消化しきれずそのまま便に出てきてしまいやすい食材の1つです。栄養を期待するよりも、味を楽しむ程度に考えましょう。
離乳食のわかめ、下処理・下ごしらえの方法
下処理のコツ


生わかめを使う場合は、わかめを湯通しし、わかめの真ん中の茎の部分があれば切り取ります。
乾燥わかめを使う場合は、十分に水に戻してから、沸騰したお湯で10分ほど鍋で茹でて、ざるにあげてからみじんぎりにします。
食べやすくする工夫
わかめは茹で時間が長いとやわらかくなります。ただ、種類によってはとろけてしまう場合もあるので注意しましょう。
わかめの離乳食、よくある疑問
どんなわかめを選べばいいの?
わかめには生わかめ・乾燥わかめの他に塩蔵わかめや茎わかめなどもあります。塩蔵わかめは、塩分が多いので避けましょう。どうしても使う場合は、茹でたあとしっかり水で洗い流しましょう。
また、茎わかめなどは茹でてもやわらかくならないので、赤ちゃんには難しい食材です。


冷凍保存もできる?
わかめは冷凍保存ができますが、やわらかく茹でて細かく切ってからにしましょう。
わかめを使うときは少量のことが多いので、製氷皿などに入れて小分けに冷凍してから、チャック付き保存袋で保存するとよいでしょう。


わかめを食べさせる時の注意点って?
わかめは水溶性食物繊維が豊富なので、便秘解消が期待できますが、逆にたくさん食べすぎると下痢をする可能性があるので、毎回食べるということは避けた方がいいでしょう。
また、わかめはヨード(ヨウ素)を含みます。日本人は長年慣れ親しんでいる食材ではありますが、毎日毎食摂るようなことがあると甲状腺に影響がある可能性も否定はできないので、海藻類だけに偏っての食べすぎには注意しましょう
わかめの離乳食レシピ! 中期・後期・完了期


<離乳中期のレシピ>わかめと鮭のおかゆ
材料(1回量)
・生わかめ(又は乾燥わかめの水戻し) 7g
・生鮭 10g
・全がゆ 60~70g
作り方
① わかめは柔らかく茹で、みじん切りにする
② 生鮭は茹でてから細かくほぐす
③ 耐熱容器に全がゆと①②を入れ混ぜ合わせる


<離乳後期のレシピ>わかめと人参の豆腐和え
材料(約1回量)
・生わかめ(または乾燥わかめの水戻し) 10g
・にんじん 20g
・絹豆腐 30g
作り方
① わかめはやわらかく茹で、粗めのみじん切り
② にんじんは皮をむいて大きめに切ってから、やわらかくなるまで茹で、茹で上がったら5㎜程度の色紙切り
③ 絹ごし豆腐は1㎝弱程度の角切り
④ 耐熱容器に①②③を入れ混ぜ合わせ、電子レンジで600W1分加熱してから豆腐を粗くつぶして混ぜ合わせる


<離乳完了期のレシピ>わかめと大根の味噌汁
材料(約1回量)
・生わかめ(または乾燥わかめの水戻し) 5g
・大根 20g
・だし汁 大さじ3
・味噌 小さじ1/6
作り方
① わかめはやわらかく茹でて、粗みじん切り
② 大根は皮をむいてやわらかく茹でてから、拍子切り
③ 鍋にだし汁と①②を入れて、沸いたら味噌をとき入れてひと煮立ちで完成


まとめ


わかめは離乳中期から食べることはできますが、まだまだ消化しきれません。水溶性食物繊維が豊富なので赤ちゃんの便秘解消に期待できますが、たくさん食べすぎると下痢をしてしまったりすることもあるので気をつけたいですね。
わかめを選ぶ際は、塩蔵わかめや茎わかめを避けて塩分や硬い種類は避けるとよいでしょう。
(文:夏目千恵子 先生、監修:川口由美子 先生)
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