
妊婦にもおすすめの炭酸水!そのメリットと知っておきたい注意点【管理栄養士監修】
ダイエットや美容にいいと言われる炭酸水。妊婦さんが飲んでもいいのでしょうか? 今回は、妊娠中の炭酸水についての利点と注意したい点についてまとめました。炭酸飲料に含まれる人工甘味料やカフェインについても一緒に考えましょう。
妊婦におすすめ!炭酸水のメリット
シュワシュワした口触りが気持ちいい炭酸水。妊婦さんにおすすめなのにはいくつか理由があります。炭酸だけで妊娠中のお悩みの全てを解決できるわけではありませんが、ちょっとした助けになるのであれば取り入れてみるもいいかもしれませんね。
妊娠中の便秘の予防に役立つ

炭酸水を飲んで水分を摂れば、便秘改善に役立つこともあるかもしれません。
ただし、炭酸水で便秘の予防ができるという説もありますが、人によるため一概には言えません。また、ガスで胃腸を刺激しすぎたり膨満感で余計に苦しくなることも考えられますので、飲む量は様子をみて調整しましょう。
便秘の改善には、まずは食物繊維を含む食事と脂質、水分をしっかりとることが大切です[*1]。
妊娠中の体重管理に役立つ
炭酸水はダイエットに役立つと聞いたことがあるかもしれません。これは、炭酸水を飲むことで満腹感を得て食べる量を少なくすることができるためです。
体重増加が医師から言われたものを超えてしまうといったときには、まず間食を控え、適度な運動をしましょう。間食の甘いものがどうしても控えられないという時には、炭酸水を飲んでもいいでしょう。
炭酸水で満腹感を得てしまうと、妊娠中に必要な栄養が摂れないこともありますので注意が必要です。例えば「ごはん、味噌汁、主菜の肉料理、副菜の野菜の小鉢」というような定食のようなものから栄養をとることが理想ですので、食事はしっかりとりましょう。
つわり時に飲むとすっきりすることも

つわりの時は、口の中に違和感があったりすることもありますので、口の中をすっきりさせるために炭酸水を飲むことがいいこともあります。飲むと余計に刺激で吐き気を催してしまう場合には、口の中に含むだけでもいいですね。
妊婦の炭酸水選びのポイント
いろいろな炭酸水があるので、迷ってしまいますよね。妊婦におすすめの炭酸水をご紹介します。
無糖タイプの炭酸水がおすすめ

炭酸水には、味がついたものと何もはいっていない無糖タイプがあります。妊娠時期には余分な糖分・カロリーをとらないほうがいいので、甘い炭酸飲料の場合は飲みすぎに注意しましょう。妊娠中は何も入っていないタイプのほうが安心して飲むことができますね。
硬水と軟水の炭酸水、どちらを選ぶ?
炭酸水には、ミネラルを豊富に含む「硬水」と、ミネラルが少ない「軟水」があります。日本の水道水は軟水なので、軟水の炭酸水のほうが抵抗なく飲むことができるでしょう。
どちらを選んでも構いませんが、最初は軟水の炭酸水がいいかもしれません。硬水のものはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含むので、口に合うのであれば硬水もいいでしょう。
妊婦が炭酸水を飲むときの注意点

妊娠中でも炭酸水を飲んでもかまわないものですが、注意が必要なこともありますので、下記のような点に注意しましょう。
飲み過ぎに注意する
炭酸水は飲み過ぎると胃がいっぱいに感じてしまい、摂るべき食事が食べられなくなることがあります。妊娠中はしっかり食事から栄養を摂ることが大切ですので、食事の妨げにならない量にとどめておきましょう。
胃腸が弱っているときは控える
胃食道逆流症など消化器に不調がある場合には、悪化させる可能性があるので、控えましょう[*2]。また、炭酸水の他にも甘いものやコーヒーなどもあわせて控えるといいでしょう[*3]。
カフェイン入りのものは量に注意

炭酸飲料にはカフェインを含むものがあります。コーラに含まれるカフェイン量はレギュラーコーヒー(浸出液)の約1/6程度です。コーヒーは1日に2~3杯程度であれば問題ありませんので、カフェインだけをみたら、妊婦さんでも多く飲まなければ問題ないといえます。
ただし、このような炭酸飲料は糖質やカロリーも気になります。あくまでも嗜好品として考え、多くは飲み過ぎないようにしましょう。
まとめ
炭酸水でお腹が張る人もいれば、口の中がすっきりして気持ちの悪さが軽くなる人もいるでしょう。間食の代わりに炭酸水を飲んだりすると、空腹感などを少し抑えることもできますが、妊娠中は過度なダイエットは不要です。あくまでも食事から栄養を摂ることを忘れず、適度に飲んで、楽しい妊婦生活を送ってくださいね。
(文:川口由美子 先生)
※画像はイメージです