だいたひかるさん「今は死なないことが目標」乳がん再発から不妊治療再開のきっかけになった、夫の言葉

だいたひかるさんは2013年、38歳で再婚した際、婦人科で「１ヶ月でも早く（不妊治療を）始めた方がいい」と言われ、不妊治療を始めました。最初のうちは「今回はダメでも次は大丈夫だろう」と落ち着いて捉えていましたが、思うようにはいかず、気付けば40歳になっていました。

徐々に焦りが募るなか、2016年に乳がんが発覚。すぐに手術となりその後は治療に専念するために、不妊治療は断念せざるをえませんでした。その後、リンパ節への転移が分かり抗がん剤治療を行いますが、2019年には乳がんが再発します。

「ここまでやってまた再発するかっていう。（手術で）全部取って、抗がん剤やって、それでも出てくるんだって」と、落ち込むだいたさんですが、夫・小泉貴之さんからの「虫歯だと思え。とっちゃえばいいんだよ」という言葉に救われたといいます。

小泉さんの支えもあり前向きに気持ちを切り替え、治療に向き合えるようになっただいたさんは、「不妊治療を再開したい」という思いがわいてきたそうです。「（40歳の時に）凍結した受精卵がひとつ残っている。（今は）45歳。ものすごい崖っぷちなんですけど、ゼロではないなって思って」。実は以前から「その受精卵が1番の私の宝物」だと語っていました。

乳がんの治療を中断すれば再発や転移の可能性も出てきます。しかしだいたさんは、「80歳、90歳、100歳まで長生きできたとしても、卵を戻せなかったこと、戻さなかったことをいずれ後悔するだろう」「たとえ多少寿命が縮まったとしてもやりたいことをやって、自分の人生を使い切りたい。そこに迷いはなかったですね」と、不妊治療の再開を決断。今年5月に凍結していた受精卵を子宮に移植し、妊娠しました。

大喜びする夫とは対照的に、妊娠発覚時のだいたさんの心境は「嬉しいのが1割、（妊娠を）継続できるのか不安が9割でした」と振り返ります。12月9日に行われた自著『生きるために、捨ててみた。』（幻冬舎）の発売記念オンライン会見では、「ここまでこられたんだと。胎動も激しくて、思い切り蹴ったりとか、柔道場みたいな感じなんですよ。生きているんだっていう。本当に生命があるんだ」としみじみ語っていました。

妊娠後期に入った現在、胃が詰まった感じがして吐き気があるなど体調が優れない日も多いようですが、12月13日には自身のブログに「そうか！もう来月なんだぁと。そう考えると、本当に目と鼻の先って感じがしてきました 後少し駆け抜けろ〜」と目前に控えた出産への喜びを綴っています。

『ノンストップ！』でだいたさんは、乳がん治療や不妊治療を経て時間に関する考え方が変わったとも明かしました。病気が判明したことで人生のゴールテープが見え、自分もいつか死んでしまうということに気づき、時間を無駄にしたくないと考えるようになったのだそうです。

病気になったことで、物が多すぎると家族に迷惑がかかると思い、所有物の整理をスタート。いらない写真はどんどん捨てて、必要以上に物を買わないようになったそう。身の回りを自分が本当に気に入っている物だけに厳選することで、物を探したりなど物に振り回される時間が減ったといいます。

たとえば、なかなか捨てられない思い出の品は、写真を撮って「断捨離」というフォルダに入れておき、モノは処分することに。それは悲しい別れではなく、「過去よりも未来の方が、可能性が含まれているから」と、あくまでも明るく前向きな考え方です。人生の時間は無限ではなく、限られているからこそ時間を大切に、有効に使いたいと考えるようになったのだそうです。

SNSには番組を見た視聴者から「だいたひかるさんの生き方、素敵。時間を無駄にしない考え方。未来を大事に。」「前向きだし素敵な言葉掛けてくれる旦那さんだなと思う！泣いちゃう！」などと感動する声とともに、「無事の出産&子育てライフが送れることを祈ってます」と温かいエールの声が溢れていました。

「今は死なないことが目標。子育てを長くしたい」と語っただいたさん。お腹の赤ちゃんは現在33週で、出産予定日まで50日を切りました。着々と赤ちゃんに会える日が近づいていますね。