赤黄(あかき)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~
【赤黄(あかき)】とは、赤と黄の中間のオレンジ色のことです。日本の伝統色である【赤黄】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。
【赤黄】とは?
赤黄とは、赤と黄色の中間を混ぜた色で赤みが強いオレンジ色の色名です。
色の名前 | 赤 黄 |
読み方 | あかき akaki |
英語 | ellowish red, poppy red |
WEBカラーコード | #fabe00 |
CMYK | C=0/M=30/Y=100/K=0 |
RGB | R=250/G=190/B=0 |
【赤黄】の意味と由来は?
水干絵具とは、貝殻から作られる白い顔料「胡粉(ごふん)」や天然の土、白土に染料を染め付けた顔料のことです。水で精製し、それを干して作られることから「水干」といわれます。粒子がきめ細かく、均一に塗れるという特徴があり、日本絵画に使われる絵具です。【赤黄】は、とくに秋の風景などを描くときに使われることが多く、夕暮れ時に一瞬、太陽が作り出す、はかなげな色を表現するのにぴったりです。
【赤黄】の系列の色としては、より鮮やかな【柿色(かきいろ)】、くすんで明るい【肉桂色(にっけいいろ)】や【樺色(かばいろ)】、やや暗い【煉瓦色(れんがいろ)】などがあります。
【赤黄】に合う色は?
赤 黄 あかき |
栗 色 くりいろ |
【赤黄】に合う色のひとつに【栗色(くりいろ)】があります。【栗色】は、栗の皮から取られた赤みのある焦げ茶色のことで【落栗色】とも呼ばれています。【赤黄】は秋の紅葉した葉を感じさせる色なので、同じように秋に落実する栗との相性もいいでしょう。シックな組み合わせで、少し派手に思える【赤黄】も落ち着いた雰囲気になります。
そのほか、赤みを帯びた黄色の【山吹色(やまぶきいろ)】や晩秋の枯れ葉を思わせる黄褐色の【黄朽葉色(きくちばいろ)】などともよく合います。いずれも秋を代表する色合いなので、マフラーや手袋など、秋冬のファッション小物に取り入れるのもいいですね。
A traditional Japanese color "赤黄 akak" is...
"赤黄 Akaki -means Red-yellow-" color is a mixture of red and yellow, and is a slightly dull orange color due to color mixing. The name of the color came into existence in modern times, when it was used in a pigment "水干絵具 Suihi Enogu".
"水干絵具 Suihi Enogu" is a pigment made from gofun, a white pigment made from seashells, and natural earth or white clay that is dyed with dye. It is called "水干 Suihi" because it is made by refining it with "水 -means water-" and drying it. It is used in Japanese painting because of its fine particle size and ability to be applied evenly. "赤黄 Akaki" color is often used to paint autumn landscapes, and is perfect for expressing the fleeting, transient colors created by the sun at dusk.
Other colors in the "赤黄 Akaki" family include the more vivid "柿 Kaki," the duller and brighter "肉桂 Nikkei" and "樺 Kaba" and the slightly darker "煉瓦 Renga".
まとめ
日本画に使われる水干絵具の色として誕生した【赤黄】は、赤と黄色を混ぜたオレンジ色です。秋の風景を描く絵具としては欠かせない色で、秋の黄昏時や夕暮れ時の空を描くのに重用されてきました。明るいオレンジ色よりくすんだ色の赤黄は、少し寂しさを感じさせる秋の空を表現するのにぴったりです。
(マイナビ子育て編集部)
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)