共働き夫婦の1日スケジュール 東京電力ホールディングス増田竜平さんの場合(朝〜日中編)
共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日をのりきるコツを実践しているパパに、お話を聞きました。
共働き夫婦の1日スケジュールとは?
家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどう乗り切っているの?」と疑問を持つパパやママに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。
第42回となる今回は、東京電力ホールディングス本社の給与運用グループで、マネージャーを務め、子育てと仕事を両立するパパのタイムスケジュールを朝〜日中編・夜編にわたりインタビュー。朝〜日中編では、朝のタイムスケジュールと仕事の様子についてうかがいました。
取材にご協力いただいた方
東京電力ホールディングス ビジネスソリューション・カンパニー オフィスサービスセンター給与運用グループ マネージャー 増田竜平さん(41歳)
社員を対象とした給与関連のBPO業務を担当。月例給与・臨時給与の支給処理をはじめ、海外赴任者や出向・派遣者への給与支給事務、税務対応など、給与運用に関わる幅広い業務を担う。正確な給与運用を通じて、社員一人ひとりが安心して働ける環境と暮らしを支えることを役割としている。
プライベートでは、小学5年生の長男、幼稚園年長の長女のパパ。長女の誕生時に、3ヶ月間の育休を取得した経験を持つ。
<朝のタイムスケジュール>
■朝の子どもの準備は自然とパパ担当に
――朝の様子を教えてください。
増田さん 朝の子どもたちの準備は、基本的に私が担当しています。妻はフルタイムでマーケティングの仕事をしていてフレックスタイム制なのですが、始業を早めにしていることもあり、週1回ある出社日は朝5時には起きて、6時20分ごろには家を出ています。
妻が出社の日でも在宅勤務の日でも、朝の子どもの準備は、自然と私の担当になることが多いですね。
――朝のスタートが早いのですね!
増田さん 満員電車を避けたいことや、電車の乗り換え回数を減らすため、決まった電車に乗りたいといった理由もあるようです。出発が早い日は、娘が起きたときに妻がいないと寂しがるので、出る前に一度娘を起こして「行ってきます」と声をかけ、軽くハグをする時間をつくっています。
いわゆる「ハグタイム」ですが、今回の取材で、妻が「ハグタイム」と名づけていることを初めて知りました(笑)。まだ幼い娘にとっては、大事な時間ですね。
――素敵ですね。お子さんたちの朝の準備はどのように進めていますか?
増田さん 起きたらまず朝食を用意し、食べてもらっている間に幼稚園や学校の持ち物を準備します。朝食はパンや前日の夕食の残り物など、すぐに用意できるものが多いです。朝食後は、娘の薬の吸入をサポートしています。
喘息を持っているため、毎朝欠かさず吸入をしていますが、症状が落ち着かないときは、朝・夕の2回行うこともあります。朝の吸入中に私自身の身支度を済ませ、終わったら娘を着替えさせて、そのまま幼稚園に送り、会社へ向かいます。息子は7時50分ごろに一緒に出るか、8時前後には家を出ていますね。
――お兄ちゃんは朝の準備はもう自分でできますか?
増田さん 一応できますが、放っておくとダラダラしがちなところは、いわゆる普通の小学生かなと思いますね(笑)。声をかければ動くという感じです。
■育児の分担は話し合いながら臨機応変に対応!
――朝の準備はパパがメインということですが、いつごろから今のスタイルになったのでしょう。
増田さん 最初は息子が生まれたときですね。今も申し訳なく思うのですが、その当時は私の帰りが遅く、どうしても妻の夜の育児の負担が重くなりがちでした。せめて朝だけでも、私が担当しようと思い、朝と夜で分担することにしたんです。
その後、娘が生まれて妻が復職することになり、どうしようかと話し合いました。最初は私が朝早くに出社して、夕方早めに帰宅するスタイルにしていたのですが、妻の希望と、それぞれの働きやすさも考えて、朝は私が担当する形に戻しました。
――生活環境が変わるたびにご夫婦で話し合いながら、うまく分担されているのですね。
増田さん そうですね。とはいえ、細かな分担は決めていません。基本は「できるほうがやる」というスタンスです。その日の朝に早く家を出る人が、夜の子どもたちのことを担当し、朝の時間に余裕がある人が朝の子どもたちのことをやる、という形で自然に回しています。
私が在宅勤務の日は、夜も私が担当することもありますし、そのあたりは臨機応変に対応していますね。
<日中のタイムスケジュール>
■職場で重視していることは、話しやすい雰囲気づくりとコミュニケーション
――では、日中のお仕事について教えてください。現在は、出社することが多いのでしょうか。
増田さん 今のポジションになってからは、なるべく出社しています。前の職場では週1~2回ほど在宅勤務をしていましたが、今は私自身が着任したばかりということもあり、メンバーとのコミュニケーションや細かな調整のしやすさを考えると、在宅勤務よりも出社するほうが効率もいいですね。
――普段の業務内容とチーム体制を教えてください。
増田さん 今はオフィスサービスセンターという部署で、給与計算を中心としたBPO業務を担当しています。社員が入力した勤務表をもとに、給与額を算定し、支払うまでの一連の流れを受け持つイメージです。現在、私のグループは派遣の方も含めて22名が在籍しています。
社員が15名、派遣の方が7名という構成で、育休に入っているメンバーもいます。
――マネージャーとして意識していることは何でしょう。
増田さん 昨年の7月に現職についたばかりなので、まだ勉強中という感覚です。給与計算の実務は、これまで自分が経験していない分野なので、無理に踏み込まず、マネジメントやコミュニケーションで支えることを意識しています。メンバー同士の話しやすい雰囲気づくりは大切にしています。
――マネージャーになってから、働き方や子育てのしやすさに変化はありましたか。
増田さん 働き方や子育てのしやすさについては、役職よりも、子どもが大きくなった影響のほうが大きいかもしれません。ただ、共働きということもあり、フレックスや在宅勤務がなければ、今の生活は成り立たないと思います。そして、職場や周囲の人の理解と協力があってこそ成り立っているものなので、会社の環境にはとても感謝しています。
■管理職として仕事をしっかりこなしながらも、2割の余力でいざというときに備える
――日中はどんな1日を過ごすことが多いですか。
増田さん 会議や調整業務が中心です。メンバーが困らないように、他グループの管理職とも関係性をつくることを意識しています。子育て中のメンバーも多いので、在宅勤務の人も含めて、チームとして回るように心がけています。
――育休についても伺いたいのですが、増田さんは3ヶ月取得されているそうですね。
増田さん はい。娘が生まれたときに3ヶ月取得しました。育休を取ろうと思った理由は、シンプルに「子どもが生まれるから」です。ただ、その当時は人事の仕事をしていたので、男性が育休を取ってもキャリアに影響しないというモデルケースになれたらいいなという思いもありました。
――実際に取ってみて、どう感じましたか。
増田さん 3ヶ月という期間は、妻と話し合って決めたのですが、ちょうどよかったと思っています。最初の1ヶ月は仕事のことがどうしても頭に残っていて、2ヶ月目くらいから、やっと完全に仕事から離れられました。最後の1〜2週間で復職への不安も出てきましたが、周りの配慮もあり、スムーズに復職できました。
実際に、これから育休を取得したい男性社員から相談されることも増えているので、そういった面でも、取得しておいてよかったと思いますね。
――育休中で印象に残っていることはありますか。
増田さん 生まれたての時期にそばにいられたこともあり、娘が小さい頃のことはよく覚えています。写真もたくさん撮りましたし、日に日に変わる姿や成長を、しっかり見られた感覚があります。
――貴重な時間でしたね。仕事と家庭を両立するうえで、普段から意識していることはありますか。
増田さん 「仕事4割、育児4割、残り2割は何かあったときの余力」というイメージで過ごしています。最初から合計10割の配分にしているとギリギリで、突発的な出来事に対応しづらくなると思うんです。特に子どもは突然の体調不良など、予期せぬ事態が起こることもありますよね。
2割を残しておくことで、その余力が緊急時に効いてくることがあります。逆に、仕事で何かあったときにも、この2割の余力を活かせる場面が出てきます。
(取材・文:宮本貴世、 撮影:北原千恵美、イラスト:ぺぷり/マイナビ子育て編集部)
