蕎麦(そば)の花言葉ってなに?聞いて納得!蕎麦の花言葉の由来や特徴を詳しく解説
日本の食生活には欠かせない存在の蕎麦(そば)。食べ物としては思い浮かびますが、花を見たことがある人は少ないかもしれません。ここでは、蕎麦の概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。
蕎麦の花言葉
蕎麦は白やピンク色の小さな花を咲かせます。小さな花がふんわりと集まる様子がとても愛らしい印象です。
そんな蕎麦の花につけられている花言葉は、「懐かしい想い出」「喜びも悲しみも」「あなたを救う」「幸福」「一生懸命」「誠実」です。
「懐かしい想い出」「喜びも悲しみも」とは、大晦日に蕎麦を食べて1年の思い出を振り返る風習に由来すると言われています。また、都会に出た若者が蕎麦の花が咲く故郷を思い出すことからという説も。
「あなたを救う」「幸福」とは、気候の順応性が高く荒地でも春と秋に収穫できて、栄養価も高い穀物であることから、日本人の食生活を支えてきたことに由来しているそうです。
また、金銀を加工する細工職人が、散らばった金粉を集める時にそば粉を丸めたものを使ったことから、金運にまつわるイメージもあるようです。
「一生懸命」「誠実」とは、丹精込めて蕎麦を打つ職人さんの姿から、という説があります。
どの花言葉も、花姿ではなく食べ物の蕎麦から連想されているのですね。
蕎麦の色別、種類別の花言葉
一般的に白やピンクの花を咲かせる蕎麦ですが、色別での花言葉はつけられていないようです。
蕎麦の花言葉に怖いものはある?
蕎麦の花言葉に怖いものやネガティブなものはつけられていないようです。
蕎麦の特徴
蕎麦は気候の順応性が高く乾燥にも強いため、干ばつ時にも育つ作物として重宝されていました。蕎麦の生育適温は0~45度。湿地以外の環境であればある程度繁殖できます。
草丈は60~130cmほどで、茎先に直径6mmほどの小さな花を咲かせます。花びらに見えるのは葉っぱが変化した萼です。
蕎麦の花は可愛らしい見た目とは裏腹に、独特な強い匂いを放ちます。蕎麦は虫などに花粉を運んでもらうことで受粉する「他家受粉」の花です。一株に600もの花を咲かせる蕎麦ですが、実をつけるのは1割程度だとか。強い匂いは、種の存続のためによりたくさんの虫をおびき寄せるための戦略なのです。
中国南西部が原産と言われている蕎麦は、日本へは縄文時代に渡来したとされます。当時は、蕎麦の実を丸剥きして茹でたものを蕎麦粥として食べていました。
その後、餅のようにして食べた時代もありますが、戦国時代中期頃、細い麺状にしたものを茹でる「蕎麦切り(そばきり)」が考案され、江戸時代中期以降それが主流となり大流行しました。
蕎麦の基礎知識
・分類…タデ科ソバ属
・原産地…中国西南部
・開花期…5月~6月、8月~9月
蕎麦の名前の由来
蕎麦の名前の由来にはいくつかの説があります。
蕎麦の実が角ばった形をしていることから、稜角(多面体のとがった角)を意味する古語「そば(稜)」と「むぎ(麦)」をあわせて「ソバムギ=角のある麦」と呼ばれていた説。
権力者が建設用材の伐採地として所有し、後に荘園の一部として扱われた山林のことを「そま(杣)」と言いました。この「そま」のような山林で栽培されていた作物ということで「そまむぎ」と呼ばれていたという説。
他にも、山の険しい地形を意味する「岨(そわ)」「そは」「曾波(そば)」の語から地形に由来するという説など。
古くから日本で栽培されている植物なので、本当のところははっきりわかっていないようです。
蕎麦の誕生花
誕生花とは、生年月日にちなんだ花のこと。ギリシア・ローマの神話に由来するとされています。
蕎麦の花が誕生花となる生年月日は以下のとおりです。
蕎麦の栄養成分
蕎麦には様々な栄養成分が含まれています。
まず、蕎麦はビタミンB1を豊富に含むため、脚気などのビタミンB1欠乏症の予防に効果があります。江戸時代中期から蕎麦が流行した背景には、その頃に白米による江戸患い(=脚気)が流行ったことがあるようです。
また、特徴的な成分としてルチンがあります。ルチンは、毛細血管を丈夫にし、動脈硬化の予防や血圧を下げる効果、強い抗酸化作用などの効果があります。
他にもカリウム、たんぱく質、ビタミンB2などたくさんの栄養効果があるからこそ、古くから世界各地で食べ続けられているのでしょうね。
韓国ドラマに登場する蕎麦の花
「花」の印象があまりない蕎麦ですが、韓国では「ソバの花咲く頃」という短編小説があるなど、日本よりも蕎麦の花が身近な存在なのかもしれません。
韓国ドラマでも、重要なアイテムとして蕎麦の花を使っている作品があります。
「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」。韓国では芸術賞を受賞したほどの人気作品です。
「トッケビ」とは、不可思議な力を持ち人間に福をもたらす存在と韓国で伝えられています。トッケビは「蕎麦が大好物」という特性があるようで、ドラマの主人公であるトッケビのシンも蕎麦好き。重要なシーンでは美しいそば畑が登場します。
韓国での蕎麦の花の花言葉は、「恋人」「愛の約束」です。
そば畑で蕎麦の花のブーケを持って結婚式をあげるシーンが幻想的で美しく、ロケ地として使われた「麦の国ハグォン農場」は観光地としてとても人気だそうです。
国によって花言葉が違うのが面白いですね。この作品は日本でも観ることが出来るので、花言葉に込められた想いを感じながら是非ご覧ください。
まとめ
日本食のイメージが強い蕎麦でしたが、可愛らしい花姿に心が和みましたね。日本でも北海道や福島県など各地でそば畑が観光地となっています。見頃の時期に訪れてみてはいかがでしょうか。