子供が勉強すべきことの「見える化」に成功! ルーティン表の実例
「お母さん、次は何をしたらいい?」と毎日聞いてくる子供たち。勉強スケジュールの管理で試行錯誤した結果、わが家がたどり着いたのが「ルーティン表」でした。子供の学級崩壊を経験し、知識ゼロからの中学受験に挑んだ木村美鈴さんが、実例とともにルーティン表作成のメリットと成功したポイントを紹介します。
ルーティン表とは?
ルーティン表とは、「やるべきこと」と「日付」をわかりやすくまとめた表のことです。小学校でも長期休み中の学習や、早寝早起きの習慣づけのために使われています。
わが家では、6年生の子と4年生の子の勉強を“見える化”するため、それぞれのルーティン表をつくっています。マス目には具体的な勉強内容が書いてあって、それをクリアしたら「ご褒美シール」を貼るのが決まり事です。
4年生のルーティン表
4年生の子のルーティン表では、やるべきことを上から優先度順に並べています。子供も上から順にシールを貼りながら勉強に取り組んでいます。
シールで隠れている箇所には「テキストを読む/問題A/問題B」などと書いてあって、基本的には1週間で復習が終わるように予定を立てています。
4年生の宿題は6年生ほど多くないため、表はあえてすっきりさせ、勉強のモチベーションを保てるように意識したのがポイントです。
6年生のルーティン表
6年生にもなると、塾からの宿題も増え、小テストに向けてコツコツと勉強を進める必要もありますよね。すると、「何をやったらいいんだっけ?」とわからなくなることがあります。その点、ルーティン表をつくると、やるべきことが見えます。
わが家では、子供が自ら優先順位を決めて勉強に取り組むようになりました。
特に6年生は、ひとつの教科のなかでもやるべきことが細かく分かれます。そのため、それぞれの教科の欄をつくり、短時間でも少しずつ取り組めるようにしています。
ルーティン表のメリット
ルーティン表をつくって感じたメリットは、次の3つです。
子供の勉強のモチベーションが上がる
5、6年生の子をもつ保護者のなかには、「ご褒美シールなんて幼すぎるんじゃない?」と感じる方もいるかと思います。実は、私もそうでした。
ルーティン表を家庭学習に取り入れた当初、下の子にはご褒美シールを貼っていましたが、上の子には「レ点」でチェックをつけていたんです。しかしある日、上の子が「シールの表がいいな」とボソっとこぼしました。
「シールは小さい子向けのものだよ」と言いたい気持ちをグッと飲み込んで、貼ってあげることに。「シールでやる気が起きるなら……」という気持ちもあり、子供心をくすぐるように複数のシールを買い揃えるなど、工夫もしてみました。
シールに変えると、子供のやる気にみるみる火がついていくのがわかりましたね。
教科ごとの偏りがわかる
「教科ごとの偏りがわかる」といったメリットも感じました。
私の子は苦手教科を避けてしまう傾向があったんですが、苦手単元を勉強しないと、そこだけシールが貼られていないので、列がすっぽり抜け落ちて見えます。
そのため「この勉強をしなきゃ」と、子供が自分で反省するようになりました。
進捗状況がひと目でわかる
親から見ても、勉強の進捗状況がわかりやすくて助かります。
私自身は、すべてのマスが埋まることは期待しておらず、「7割程度できれば良いよね」といった気持ちです。
スケジュール表は合わなかった
スケジュール表を使って感じたこと
■良かった点
・勉強時間が掴みやすかった(付せんの幅で勉強時間を示していたため)
■合わなかった点
・終わらなかった勉強に目が向きやすく、モチベーションが下がりやすい
・嫌い(苦手)な勉強を飛ばすクセがつき、1週間で一度もやらない単元もあった
わが家は「スケジュール表」も使ってみたことがあります。
やるべきことを書いた付せんを模造紙に貼りつけて、「5時〜6時は理科をやる」など、勉強時間を細かく組み立てる表をつくっていました。達成感を得られるように、終わったら付せんをはがすなど、工夫もしていましたね。
たしかに、勉強時間の目安がわかりやすいのは親にも子にもメリットでした。
ただし単元によっては、いつもの倍以上時間が必要なこともあります。私の子供の場合、性格的にスケジュール通りに進められないと「今日も終えられなかった」とネガティブな気持ちになりやすかったので、結局スケジュール表は合いませんでした。
ガチガチに予定を組みすぎていたのも、反省点かもしれません。
わが子に合ったスケジュール管理を
子供の特性に合ったスケジュール管理法を見つけられるのは、親だからこそ。
「楽しみながら勉強できるようにするには?」と考え、試行錯誤していくと、親子の距離も近くなります。
お子さんの勉強がなかなか進まず悩んでいる方は、ぜひ試してみてくださいね。