<雑学クイズ>卒業式に第二ボタンを渡すのはなぜ? 第一じゃダメなの?
親子で楽しく行事を学ぶ、行事雑学クイズ。今回は3月の一大行事、卒業式から出題。卒業式に好きな人から制服の第二ボタンをもらう……マンガなどでよく見るシーンですよね。このボタン、なぜ“第二”なのかご存じですか? 一番好きな人なら、“第一”がしっくりくるような。お子さんと一緒に考えてみてくださいね。
卒業式にもらうボタンはなぜ“第二”ボタン?
3月は卒業の季節。
お子さんが今年卒業するというご家庭もあるでしょう。
卒業といえば、少女マンガなどではよく卒業式に“第二ボタン”をもらうシーンが登場します。
“第二ボタン”とは、学ランの上からふたつめのボタンのこと。
男子から好きな女子に渡したり、女子が好きな男子にもらいにいったりと、「あなたが好き」の想いを示す習わしです。
このボタン、なぜ“第一”でも“第三”でもなく“第二”なのかわかりますか?
ヒントは、「第二ボタンがある位置」です。
答えは、心臓に近い場所にあるから。
第二ボタンは、縦に並ぶボタンの中で一番心臓に近い部分にありますよね。
そこから、「ハートをつかむ」の意味で、第二ボタンをもらうようになったというのが一説です。
“第二ボタン”、その他の説
第二ボタンの由来は前述した「心臓に近いから」のほかに諸説あるようです。特に多く聞かれる、ほかのふたつの説をご紹介します。
第二ボタンが「一番大切な人」説
学ランのボタンはそれぞれ意味を持ち、ふたつめの第二ボタンが「一番大切な人」に当てはまるという説です。
その説によると、各ボタンが持つ意味は以下のとおり。
第一ボタン:「自分」
第二ボタン:「一番大切な人」
第三ボタン:「友人」
第四ボタン:「家族」
第五ボタン:「他人」
この中で、「一番大切な人=好きな人」として第二ボタンをあげる・もらう習慣が広まったとされています。
戦時中に生まれた説
もうひとつの説は、戦時中に生まれた習慣がもとになったという説です。
第二次世界大戦中、物資不足のため軍服が足りず、学生服で出征する若者たちもいました。
戦争に行けば、二度と帰れないかもしれません。
そこで大切な人に形見として学生服のボタンを渡したといわれています。
この際、第一ボタンをとってしまうと襟元が締められずだらしなく見え、上官から叱られる可能性があるため、なくしても気づかれにくい第二ボタンを渡すようになった……のだとか。
戦後、全国の校長が集まる会議でこのエピソードが語られ、それを各校長が持ち帰り、生徒たちに聞かせたことから、全国各地の学生たちの間でこの習慣が広まっていったとされています。
まとめ
どの説が真実なのかはっきりとはわかりませんが、いずれにしても、「あなたを大切に想う」という気持ちは共通なのですね。