小学校入学前後で子ども部屋を与える家庭が3割以上、ただし「勉強や遊びは子ども部屋よりリビングで」が人気の傾向に
皆さんは子ども部屋を与えていますか? 乳幼児期を過ぎると、子ども部屋をどうするか考え始める人も多いのではないでしょうか。今回は参考として、小学生の子ども部屋の有無の状況や、親が子ども部屋を与えた理由などを、アンケート調査の結果からひも解いていきます。
本記事では、積水ハウス住生活研究所の行った「小学生の子どもとの暮らしに関する調査」の中から、特に子ども部屋に関する部分に着目してお伝えします。
子ども部屋をもっている小学生はどのくらい?
まず、小学生のうちで子ども部屋を持っている割合を男女・学年別にまとめたのがこちらです。男子の場合、小学生1~2年生で37%、3~4年生で48.9%、5~6年生で58.3%が「子ども部屋あり」と回答しています。
女子の場合、小学生1~2年生で45.7%、3~4年生で54.7%、5~6年生で73.2%でした。学年が上がるとともに子ども部屋の保有率も上がるのは男女とも共通していますが、男子と比べて女子の方が子ども部屋を与えられている割合が高いことがわかりました。
子ども部屋を与えた時期はいつ?
小学校1~2年生の段階で子ども部屋をもっているケースも少なくないことがわかりましたが、具体的にはいつごろ、親は子ども部屋を与えているのでしょうか。
最も多いのは「小学校1年生」で27.8%、次いで「2~3年生」が16.5%、「幼稚園年長相当」が15.9%となっています。
また、小学校入学前後という区切りで見てみると、「幼稚園年長相当」の12~3月と「小学校1年生」の4~7月を合わせた割合は32.1%に。このことからも、やはり小学校入学というのが1つのきっかけとなっているようです。
子ども部屋を与えた理由は?
では、子ども部屋を与える理由にはどんなものがあるのでしょうか。与えた時期別に聞いた結果が次のとおりです。
子ども部屋を与えた時期が幼稚園年長相当までの場合、「子どもに独立心をつけるため」がトップ。小学校1年生の場合は「(将来)一人で勉強できるように」、小学校2~3年生の場合は「(将来)一人で寝られるように」でした。
一方で、そのほかの顕著な違いが見られたのが小学校4~6年生。「子ども(たち)が欲しがった」が50%と圧倒的に多くなりました。
子ども部屋で「勉強する」「遊ぶ」割合は2割のみ
小学校入学をきっかけに子ども部屋を与える家庭が多いなか、主にどのような用途で子ども部屋が使われているのでしょうか。「寝る」「勉強する」「遊ぶ」に分けてまとめたデータがこちらです。
「寝る」に関しては、「家族の寝室」が56.6%と過半数を占めており、「子ども部屋」は39.1%でした。家族で一緒に寝る家庭の方がやや多くなっています。「勉強する」に関しては、「子ども部屋」が22.2%、「リビング・ダイニング」が76.5%。家族のいる空間でのリビング学習が主流となっているようです。「遊ぶ」に関しても、「子ども部屋」が20.9%、「リビング・ダイニング」が77.2%と、「勉強する」とほぼ同様の結果でした。
「寝る」では小学校5~6年生になると「子ども部屋」と「家族の寝室」が逆転しますが、「勉強する」「遊ぶ」では学年で大きな差は見られません。多くの家庭では、子ども部屋を与えつつも、勉強や遊びの場としてはリビングが選ばれているようです。
まとめ
小学生の子ども部屋に関する調査をご紹介しました。小学校入学をきっかけに子ども部屋を与える家庭が多いようです。ただ、子ども部屋で勉強したり遊んだりするケースは2割程度にとどまり、主にリビングで過ごしている子どもが多いこともうかがえる結果でした。
(マイナビ子育て編集部)
画像はイメージです
<調査概要>
■小学生の子どもとの暮らしに関する調査(2023年)/積水ハウス 住生活研究所
調査期間:2023年1月20日~22日
集計対象人数:568人
集計対象:小学生の長子をもつ全国の20~60代の既婚男女
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/research/20230303