「慣らし保育が分かっておらず…」初めての育休復帰を反面教師に。第二子の復職は果たして……【わたしの復職レポート】
多くの職場でワーキングマザーの存在は当たり前となり、妊娠・出産を経て仕事復帰をする女性の数も年々増えています。でも第一子の復職の際は、初めてで何もわからず不安や悩みも多いはず。そんなときは、先輩ママたちのリアルな体験談を聞いてみましょう! 本連載ではさまざまな職場で働く女性の“復職ストーリー”をご紹介します。
復職ママのプロフィール
産休直前まで大きなお腹でクライアントのもとへ
第一子を出産するまでは広報職で外勤が多く、取引先へのアポイントや講演に穴を開けないようにするのが大変だったのを覚えています。上司にバックアップしてもらいながら、何かあったときのためのリスクヘッジをしていました。
しかも私はもともと背が低い上に、産休直前期には腹囲が100cmを超えていたので、かなり危なっかしい状態で荷物を抱え、移動をしていた記憶が……。
配下のメンバーに頼ることも多くあり、みんなの負荷も上がっていたので、とにかく申し訳ない気持ちでいっぱいでした。あと、初期の頃は「寝づわり」がひどくて、仕事中はとにかく眠気との戦いでした。
バタバタの復職後は、上司の言葉が支えに
その後は無事出産し、約1年間の産・育休を経て職場に復帰。しかし、今振り返ると、このときの復職には大きな後悔があります。
第一子で何もわかっていなかったこともあり、慣らし保育の考慮もせず、4月1日からいきなり復帰。時短も使わず、「残ったタスクは寝かしつけてからやればいい」「早起きしてやればいい」と軽く考えていました。
今思えば復帰してすぐにそんな体力はないわけで……。夜な夜な資料を作成したり、メンバーの資料のチェックをしたり、相当無理をしてしんどい思いをしました。
おまけに保育園最初の年は、子どもの急な発熱などでの呼び出しも多発。朝一の遠方のアポイントや夕方からの講演があるときは、新幹線を駆使して、送迎や呼び出しに対応するために奔走していました。
そんな時にすごく助けてくれたのは、当時の上司です。「生き急ぐな」「喜んで!」が口癖で(笑)。お子さんが3人いるパパだったこともあり、嫌な顔一つせず業務のバックアップをしていただけたのが救いでした。
職場での復職前の面談に娘を連れて行き、上司に会っていただいていたのも、結果的に良かったと思っています。私が背負っているもの(子ども)を実際に共有できたことで、いつも娘を気にかけていただき、全力のフォローが本当にありがたくて……。
面談の途中で娘がテーブルの上をハイハイして、上司も心なしか顔が緩んで和やかなひとときだったことを鮮明に覚えています。
失敗を教訓に改善できた、第二子出産後の復職
第二子を妊娠した頃は、異動により内勤になっていたため身体的には楽でした。もちろん、調査やサイト改善の要件定義をする大事な時期に穴を開けないよう、業務の繁忙期を意識しながら前もって動くなど、工夫はしていましたね。
それでも夜のミーティングなど、どうしても参加できないときは申し訳ない気持ちでいっぱいに。また、第一子の時は比較的軽かった「吐きづわり」も重く、とてもつらかったです。
復職に関しては、第一子のときの失敗からいろいろ学んでいたので、スムーズでした。復帰するタイミングは慣らし保育を考慮して逆算し、体力温存のために子どもの寝かしつけと一緒に私もそのまま寝るように。
「体力の過信をしない」「ゆとりを持つ」「仕事に優先度をつける」「大変なのも今だけ(子どもも体力がつき呼び出しがなくなる、できることが増え楽になる)」……どれも第一子のときの教訓から学んだことです。
また、子どもに関してはさまざまな事情の方がいるので、復帰前も職場には連れていかず、子どもの話もなるべくお子さんがいる方とだけするように変わりました。「育児を仕事の言い訳にしたくない」という思いもありました。
また産休に入る前の関係各部署への挨拶回りは丁寧にしましたが、復帰は逆に「いつのまにか戻ってる」と思われるくらい静かに戻りました。
子どもが5歳まで毎年のように入院
復職に際して、やはり大変だったのは子どもが病気のときの対応です。
第一子のときはとにかく体調を崩すことが多くて、初年度は登園率が6割くらい。インフルエンザやプール熱、溶連菌感染症、ヘルパンギーナなどなど……保育園で流行りやすい病気には、すべてかかった記憶があります。
さらに風邪をこじらせて肺炎を起こしてしまったり、5歳くらいまでは年1回のペースで入院をしていました。
第二子は、第一子ほどではないものの、やはり呼び出しはあります。季節柄なのか、寒くなって若干、回数が増えてきた気がします……。
病児保育も一度利用したことがあるのですが、待ち時間も長い上に当日確実に入れる保証もなく、何より弱っている我が子を預けるのがかわいそうになってしまって。なるべくパパ、ママ、おばあちゃんでローテーションを組んで対応するように。
第二子がまもなく1歳になるので、念のため区の病児保育登録だけはしておく予定ですが、民間の方は入会費や年費・月額がかかるのでまだ迷っています。
子どもが2人になり、変わったこと
私は、第一子のときも第二子のときもフルタイムで復帰しましたが、夜のルーティン(夕食の支度、お風呂、歯みがき、寝かしつけなど)のことを考え、時差出勤制度をよく使っています。
上の子は“延長保育の主”で朝から晩まで預かってもらい、お迎えは19~20時がデフォルトでしたが、下の子は18時です。
園の方針で、0歳児は延長保育が利用できないこともありますが、いちばんの理由は子ども2人分の夜ルーティンのため。帰宅してから正味2時間が戦場となりますので、遅い時間まで預けることは難しいです。
長女が通っている小学校の学童は19時まで空いていますが、中学年になって友人が早く帰宅することが増え、「私も早く帰りたい」と言うことが多くなってきました。
行政サポートとしては、一時期、区の育児支援ヘルパーを利用していましたが、保育園に入ったので利用できなくなりました。
区のファミリーサポートは、18時以降に対応して下さる方に巡り合えず、依頼方法も毎回電話なので、現状はうまく利用できていません。
共働きでの育児の役割分担については、夫婦で揉めることも多々あり、現在進行形で困っています (笑)。
ルールはその都度引くのですが、いつの間にか元に戻っていたり、何なら悪化していたり。第一子のときに「私:夫」の家事育児分担を、一時的に「7:3」くらいまでもって行けた時期もあったのですが、今は残念ながら「9.5:0.5」です。
ただ、家事代行を2週間に1回利用することでなんとかなっています。
子どもは必ず手離れする。このかわいい瞬間にどうか向き合って
復職前は「子どもが寝てから仕事すればいい」と思っていた私ですが、寝かしつけで一緒に寝落ちし、職場に対して自己嫌悪。片手間で夜のお世話をするので、子どもに対して自己嫌悪。
そんな毎日の繰り返しですが、「できる範囲で全力でやる。周囲のみんなの力を借りる」と割り切るようにしています。
これから復職する方には、上司の受け売りですが「生き急がないで」と伝えたいです。
子どもは必ず手離れする時期が来ますので、本当にこのかわいい瞬間に向き合えるのは今だけ。仕事ももちろん大切ですが、どうかこのひと時ひと時を、時間に折り合いをつけながら大切に過ごしてください。
(構成:マイナビ子育て編集部)