
おちんちんのセルフケア、子どもへの教え方! いつから?どう伝える?|おちんちんの教科書#1
子供の体の部位の中でも、特にママにとっては不思議な存在である「おちんちん」。いつかは子供自身が洗うようにしていきますが、どんなふうに教えればいいのでしょうか。

今回はおちんちんのセルフケアについて、約7000人分の男性器を診察したママ泌尿器科医・岡田百合香先生の著書(『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書 0才からの正しいお手入れと性の話』誠文堂新光社刊)より解説をお届けします。
おちんちんのセルフケア 子どもにどう教える?
乳幼児期の子どもに対して、保護者が無理におちんちんの皮をむいてケアをする必要はまったくありません。
一方で、「正しいおちんちんのケアの仕方」を子どもが習得できるように、大人が教えることはとても重要です。
では、具体的に、いつ頃、どんなことを、どのように伝えていったらよいでしょうか。時期や伝え方は人それぞれだとは思いますが、次のポイントを目安にしてください。
いつ頃から伝える?
子どもがおふろで自分の体を洗うことに興味を持ったタイミングがベスト。
言葉で意思疎通ができるようになる3才頃から、保護者と一緒に入浴する期間のうちに伝えられるとよいですね。(異性の保護者は小学校低学年頃まで、同性の保護者であれば中学生になる前までが目安)
どんなふうに伝える?
まずは、「自分の体を清潔にするって気持ちがいいよ」と伝えるところからスタート。
「おしっこやうんちが出るところだから、毎日きれいにしてあげようね」
「とても大事な部分だから、優しく丁寧に洗おうね」
などのポジティブな言葉で伝えましょう。
また、入浴時におちんちんを洗うときのポイントは次の4つです。
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・包皮を無理のないところまで引き下げる
・優しく洗う。ゴシゴシしない(ボディソープは使っても使わなくてもどちらでも)
・ボディソープを使った場合はしっかり洗い流す
・皮を戻す(ここ重要!)
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おちんちんの洗い方に関しては、パパ(男性の保護者)が、自分の性器を洗う様子を実際に見せながら教えると非常にわかりやすいです。

女性の場合は性器の洗い方を実演しながら教えることが、構造上なかなか難しい(自分で直接見るのも難しい……)ため、実演しながら教えられるのは個人的に羨ましく思います。
最初のうちは保護者が実際に触りながら教えてもよいですが、そのときは必ず「やり方を教えるから、おちんちん触っていい?」「プライベートゾーンだから、自分で洗えるようになろうね」と子どもに声掛けすることを忘れずに。
本人が触られることを嫌がったら、その日は無理に行う必要はありません。子どもの気分や興味の度合い、また日によってどのくらい入浴に時間をかけられるか、などを見ながら気長にやっていきましょう。入浴後は他の皮膚と同様に、おちんちんの包皮部分も保湿するよう伝えてください。
「毎日やらなきゃ!」と力む必要はまったくありません。できなくても決して叱らず、できたときにはたくさん褒めてあげてください。
年輩男性の「善意」が危ういことも
注意したいのは、祖父など普段は一緒に住んでいない男性親族と入浴する場合です。大人の男性が「善意」で勝手に幼い男児の包皮をむいてしまう事案も、残念ながら耳にします。昔は今よりも「包茎は直さねば」という価値観が強く、プライベートゾーンの概念について学ぶ機会も乏しかったため、「よかれと思って」やっているのでしょう。しかし、無理やりプライベートゾーンに痛みを伴う処置をされた子どものショックはいかほどでしょう。可能であれば事前に、「包皮は無理やりむかない」「プライベートゾーンを本人の同意なく触らない」という方針を共有しておいた方がいいかもしれません。
✅ まとめ>>>3才頃から、おちんちんの洗い方を教えておこう
『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書 0才からの正しいお手入れと性の話』(著:岡田 百合香、誠文堂新光社刊)より一部抜粋、再編集
