息子が部活の先輩から仮性包茎をバカにされコンプレックスに。「手術したい」と相談された父親が考えたこと
我が子の「性教育」を、いつ、どんな話から、どこまで伝えていったらいいのかーー悩める親たちがぶつかった「子どもの性の悩み」を明かしてくれました。13歳の息子さんがあるコンプレックスを抱えていたという、父親の体験談です。悩みのきっかけは、部活の先輩からバカにされたことでした。
息子からの思いもよらぬ相談
<投稿主:42歳男性 / 子:15歳男子>
息子は今から2年前、13歳の中学1年生だった頃、仮性包茎に悩んでいました。
中学校の部活動の先輩にバカにされたことがきっかけだったようで、「仮性包茎の手術をしたい」と相談されたのです。
しかし実際に見せてもらうと、包茎としても重度のものではなかったため、「今はまだ手術の必要性はないと思うよ」と説明しました。
中学生がインターネットで得られる情報はとても偏っている
先輩にバカにされたことがきっかけで、自分で仮性包茎について調べたようですが、中学生がインターネットで得られる情報はとても偏っています。
美容医療のクリニックなどが出している広告などから煽情的で虚偽の情報ばかりを見せられコンプレックスを刺激され、悩みを深めてしまったようです。
このようなことは、仮性包茎だけに関わらず、様々な青少年の性の悩みに共通することだと思います。
インターネットの情報だけではなく、しっかりと親や学校が性教育をしていかなければならないと思います。
息子の場合は、勇気を出して親に相談してくれたことがきっかけで直接教えることができましたが、そうでなかった場合、問題は深刻になっていきます。
現在、うちの息子の悩みはある程度解消されたようですが、インターネットの広告から得た情報ばかりに踊らされた結果、間違った選択をしてしまった10代、20代は少なくないのではないでしょうか。
(※編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています)
日本人男性の8~9割は包茎
「包茎」に関して、母親の間でも「赤ちゃんのおちんちんの皮を早めにむくべきか、むかないほうがいいのか」という疑問がしばしば話題になります。
泌尿器科医の岡田百合香先生は、現在では日本でも海外でも「無理にむくべきではないという意見が主流」だといいます。
男性同士の間で、包皮の状態で優劣をつけるような「悪習」は今もあるようです。岡田先生によれば、自身が包茎に関して若いころに嫌な思いをしたため、我が子に同じ思いをさせたくないと包皮をむきたがるパパもおり、根深い問題だといいます。
「そもそも日本人の8〜9割は包茎です。『真性包茎』で、おしっこがうまくできない、性行為に支障がある、清潔を保つことが難しいなど日常生活に支障があれば泌尿器科の受診をお勧めしますが、そうでなければ少なくとも思春期前に治療が必要になることは限定的です。『仮性包茎』であればなおさらで、清潔にできて炎症を繰り返すなどがなければ問題ありません。社会に蔓延している誤ったイメージやメッセージを変えていくことも大切だと言えそうですね」(岡田先生)
詳しくは岡田先生のインタビュー記事でご覧ください。
▼泌尿器科医ママが回答! 子供のおちんちんはむくべき? それともむいちゃダメ?|岡田百合香先生インタビュー#2
(マイナビ子育て編集部)