ミイラはなぜ何千年も腐らないのか…そこにはちょっとゾッとする工夫が!?|ヤバい科学図鑑#4
エジプトには何千年も腐らないミイラがあるのに、日本ではあまり聞きません。それはなぜなのでしょうか?
『学校では教えてくれない ヤバい科学図鑑』(SBクリエイティブ)より、不思議で興味深い話題をお届けします。
今回のテーマは『ミイラはなぜ何千年も腐らないのか』……知ったらちょっとゾッとする!?
●ミイラはなぜ作られた?
古代のエジプトでは、「人間が死んだあと、生まれ変わって来世も生き続けるために、体をとっておく必要がある」と考えられていました。
そこで、王など身分の高い人の体は死んだあと、細菌(バクテリア)の働きで腐るのを防ぐため、細菌の働きを抑える処理や加工をして残しておくことにしたのです。この加工された死体をミイラと呼びます。
「古代エジプトは、ピラミッドやスフィンクスなどを作ったことでも有名ね」
●腐らせない工夫
エジプトでは体を腐りにくくするために、まずは死体を切り開いて、心臓以外の内臓や脳を取り出していました。人間の体の中で最も腐りやすい内臓を取り出すことで、腐りにくくしていたのです(古代のエジプトでは心臓は大事に扱われていました)。
他にも、腐らないミイラを作るために、防腐剤としてハチミツや植物性油、樹脂などが使われていたようです。
「ハチミツの抗菌作用は、たしかに今でも「のどあめ」なんかに利用されているぜ」
●エジプトではミイラが腐りにくい
しかし最も重要なのは、エジプトの空気がとても乾燥していることです。ミイラを作るためには、死体をしっかり乾燥させる必要があるため、空気が乾燥しているエジプトはうってつけだったのです。
逆に、湿度の高い日本では、死体を乾燥させてミイラにするのは難しく、エジプトのように死体を腐らせずにとっておこうという考え方もあまりなかったようです。
「ミイラが日本にあったら、梅雨時なんかは大変なことになっちゃっていたわね……」
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