共働き夫婦 共働き夫婦
2025年05月27日 10:31 更新

共働き夫婦の1日スケジュール 株式会社Works Human Intelligence 大山 皓文さんの場合【夜編】

共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているパパに、お話を聞きました。

共働き夫婦の1日スケジュールとは?

家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどうのりきっているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。第34回となる今回は、人事システムの開発などを手掛けるWorks Human Intelligenceでエンジニアとして働くパパのタイムスケジュールを朝〜日中編・夜編にわたりインタビュー。夜編では夜のタイムスケジュールとご夫婦の家事分担についてうかがいました。

取材にご協力いただいた方

株式会社Works Human Intelligence 開発部門(ID管理製品グループ) マネージャー 大山 皓文さん(36歳)

大手法人向け統合人事システム「COMPANY」の開発部門に所属。ソフトウェアエンジニアとして、自身も企画・開発を担当するほか、マネージャーとしてグループ全体の統括も担う。プライベートでは、幼稚園年中の長男(4歳)と保育園に通う長女(1歳)のパパ。

夜のタイムスケジュール

◾️お迎えは「夫婦交代制」で園の状況を互いに把握!

――夕方のお迎えは、パパとママで分担して行かれているそうですね。

大山さん 朝は妻が早くに出社しているので、在宅で時間に余裕のある私が兄妹2人とも送っているのですが、夕方は夫婦どちらも迎えに行く時間をとることが可能なので、それぞれ1人ずつ交代で迎えに行っています。今日は自分が息子を幼稚園に迎えに行って妻が娘を保育園に、明日は自分が娘で妻が息子、という具合です。

――交代で行くのには何か理由があるのですか?

大山さん 私が長男、妻が長女を迎えに行くというように固定してしまうと、一方の園の状況しかわからなくなってしまうので、「どちらの園の状況も夫婦お互いが把握していたほうがいいよね」と妻と話し合い、交代で行くことにしました。先生の名前や顔を自分が覚えるというのもそうですし、逆に先生に自分の顔と名前を覚えてもらうという面でも交代で行くのがいいと思っています。

――送りはパパ、お迎えはママ、というご家庭もよく聞くのですが、ご夫婦双方がお迎えにも行って積極的に園の状況を知ろうとされているのですね。

大山さん 子どもが園の様子やお友だちの話をしてくれたときに、話の内容がわからなくなってしまうと寂しいじゃないですか。それはとても残念なので、できるだけ園の状況は知っておきたいと思っています。それに、夫婦の会話もやはり子どものことが多くなるので、妻から園の様子などを聞いたときに状況がわかるようにしておきたいというのもあります。共働きなので、園の送り迎えだけでなく、育児全般、自分ができることはできるだけ率先してやっていきたいですね。

――お迎え後は、ママが料理を作っている間に大山さんがお子さんと遊ばれるなど、家事や育児の連携プレーが本当に素晴らしいですよね!

大山さん 子どもたちがキッチンに入って行かないよう死守するのが私の役割です(笑)。絵本や紙芝居を読んだり、長男のハマっているお店屋さんごっこをしたりと、平日の親子のコミュニケーションの時間にもなっています。お店屋さんごっこはだいたい息子が店員で私がお客さんに。「ネットで注文するので届けに来てください」というと、届けに来てくれます。

――令和のお店屋さんごっこですね(笑)! お気に入りの絵本や紙芝居はありますか?

大山さん 長男は、「キャベツくん」など長新太さんの絵本が好きですね。独特のユーモアのあるお話とイラストで、親子ともに夢中になっています。紙芝居は、土日に図書館へ行って気になるものを借りてきて平日に読むという感じなので、お気に入りのものを繰り返し読むというよりは、毎回違うものを読んで楽しんでいます。

◾️「パパ育休」は当たり前! 社内の取得率は7割越え

――お子さんが生まれた際、育児休業制度は利用しましたか?

大山さん 長男のときは、通常の育児休業制度を3ヶ月ほど取得しました。長女のときは「産後パパ育休」で産後3週間ほど休み、1歳になる直前で通常の育児休業制度を利用して、さらに3ヶ月ほど休みました。

――第二子のとき、二度に分けて育休を取られたのはなぜですか?

大山さん 長女が産まれたときは、マネージャーになって1年目ということもあり、長期で育休を取るのが自分的に少し不安があったというのが大きいですね。1歳になるタイミングで再び休みを取ったのには2つ理由があって、ひとつは妻が1年間育休を取って子どもたちと向き合ってくれていたので、疲れが出ているタイミングだろうなと思ったこと。
 もうひとつは、長男が幼稚園に転園するタイミングだったので、そこでいろいろと不安定になるかもしれないという懸念があったからです。一般的には謎なタイミングだと思いますが、理由を上司に話したらすぐに理解して応援してくれたので感謝しています。

――大山さんのようなケースが先駆けとなって、育休の多様性が広がると素敵ですね! 他の男性社員の方も育休を利用する方は多いのでしょうか?

大山さん 私の部署で言えば、ほぼ100%の男性社員が育休を取っています。会社全体を通しても7割以上の取得状況で、半年以上の方も1ヶ月の方もいますが、私の周りだと3~4ヶ月は休んでいると思います。

――男性も育休を取りやすい環境なんですね!

大山さん はい。むしろ取らなかったら「なんで?」となりそうな気がします(笑)。それぞれの状況もあると思うので、他人がとやかく言うことではないとは思いつつも、あとから時間を戻すことはできないので、もし取らないという人がいたら、「絶対に取ったほうがいいよ」と勧めると思います。自分も周りのサポートがあり育休を取得できているので、今度は自分がサポートする番かなと思います。

◾️ベビーシッターをお願いして長男と思いっきり遊ぶことも

――大山さんはベビーシッターを活用されているとのことですが、どんなときに利用されることが多いですか?

大山さん 休日に私が副業をしたり、妻が資格の勉強をしたりして、片方がワンオペ育児になることがあるのですが、そうしたとき、シッターさんに兄妹のどちらか一人を預けることが多いですね。大人1人で子ども2人の面倒を見るのが大変というよりは、2人それぞれが思いっきり遊べるようにという観点で利用しています。

――年齢も性別も違うと、興味のあるものも違いますよね。

大山さん そうですね。子ども2人を連れてどこかに出かけるとなると、どうしてもまだ小さい下の子に合わせて上の子を我慢させてしまうことが多いので、たまには上の子を伸び伸び遊ばせてあげるためにも、ベビーシッターさんの存在はとても助かっています。たとえば、妻が不在の休日に下の子をベビーシッターさんに任せて上の子と遊園地に行ったことも。4歳以上なら乗れる乗り物も多いので、思いっきり遊ばせてあげることができ、とてもありがたいですね。

――ベビーシッターの利用に高いハードルを感じるという声も聞きますが、最初に頼もうと思ったきっかけは?

大山さん 正直あまり覚えていないのですが、 慣れない育児の中で少しリフレッシュするために利用したのが最初だったような気がします。そのときは、保育士資格を持っていてベビーシッターとしての経歴も長い方を探して選びました。今は毎回同じ方に頼むことが多いですね。そのほうが親としても安心ですし、子どもたちも懐いていて、ベビーシッターさんが来るとすごく喜んでいます。最近ではベビーシッター利用の補助もいろいろあるので、だいぶ利用しやすくなっているんじゃないかなと思います。

――大山さんはどのような補助を利用されていますか?

大山さん 私は会社の補助を利用しています。自治体などが行なっている支援制度もありますが、そうしたもののほとんどが申請をして利用した後に補助金が戻ってくるというもので、申請を忘れると返ってこなかったりするんですよね。弊社ではベビーシッターを利用する時点で補助金を引いた額を支払えばいいので、そういうところが便利だなと感じています。

◾️便利アイテムは積極的に取り入れて家事をスリム化

――家事の便利グッズもたくさん取り入れていますか?

大山さん 食器洗浄機や全自動洗濯乾燥機はもちろんですが、料理系でいうと、材料を入れてボタンを押すだけで自動で調理をしてくれる「ホットクック」が特に便利です。普段はあまり料理をしない私も愛用しています。最近ジムに通いはじめて健康に気を使うようになったので、いつもホットクックでサラダチキンを作っているんですよ。

――ヘルシーだし子どもも食べられていいですね。

大山さん 朝材料を入れておけば夕方にはできていますし、火を使わなくて済むのでその間安心して子どもの面倒を見られるのがいいですね。子どもたちの朝ごはんにも、ホットクックで作ったサラダチキンが大活躍しています!

――デジタル系の便利グッズはいかがですか?

大山さん 玄関に取りつけて使う「スマートロック」は、スマートウォッチと連動して玄関の開閉ができるので、子どもを抱っこしながら鍵を開けるのに重宝しています。「アレクサ」は、電気の明るさを調光する機能を特に活用していて、子どもたちの入眠をスムーズにするために、お風呂から出たら部屋の電気を徐々に暗くするようにしています。

――そういった便利グッズはご夫婦のどちらが取り入れようと提案されるのですか?

大山さん ホットクックなどの料理系は妻からの提案が多いのですが、デジタル系は私から提案することが多いですね。そういったものが好きなので、むしろ使い続けるために、使い方を探しているというのもあるかもしれません(笑)。

――最後に子育ての楽しさ、嬉しさを感じる瞬間を教えてください。

大山さん 楽しいのは全部楽しいですが、「これに対してこんな発想を持つんだ!」という瞬間に出会ったときは、なるほどという驚きや学びがあっておもしろいなと思いますね。ごはんをおいしそうに食べる顔を見たり、寝顔を見たりといったように、日々のちょっとしたところでも、いつも幸せを感じています。

(取材・文:上野真依、撮影:佐藤登志雄、イラスト:ぺぷり/マイナビ子育て編集部)

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-