アロマオイルの種類別! 掃除に役立つ嬉しい効果と使い方
アロマオイルは香りを楽しむだけ? いえいえ、そんなことはありません。生活全般で活用できますが、今回はお掃除に役立つ効果のあるアロマオイルと、その使い方に焦点を当ててご紹介します。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
私がアロマと出会ったのは6年近く前。それまでアロマは、女子力の高い人たちが使う良い香りのするオイルで、私とは縁のないもの……そう思っていました。その概念を壊してくれたのは、アロマオイルを生活全般で活用していた友人でした。
使い方を教わるうちに、我が家でもなくてはならない必須アイテムとなり、今ではさまざまな場面で活躍してくれています。今回はお掃除に役立つアロマオイルと、その使い方をご紹介していきます。
アロマオイルとは? どれを選べばいい?
アロマオイルとは「アロマ=香り」のする油です。日本で出回る多くのアロマオイルは、天然の物だけではなく、合成の香料を鉱物油で希釈してできたものを含めてアロマオイルと呼ばれています。
アロマオイルの中でも、植物から取れる天然100%の芳香成分のみのものがエッセンシャルオイル(精油)と呼ばれ、この成分がその植物の香りとさまざまな有用作用を持ち、古来から活用されてきました。アロマセラピーで使われるのは、このエッセンシャルオイル(精油)です。
合成香料のアロマオイルは香りを楽しむことはできますが、この成分の香りに似せて作られただけで成分自体はないので、有用作用もありません。生活の中で効果・効能を期待するのならばエッセンシャルオイル(精油)を使用することが大切です。パッケージや容器に「エッセンシャルオイル」または「精油」と記載しているものを選んでください。
エッセンシャルオイル(精油)
エッセンシャルオイル(精油)は、植物の花、つぼみ、種、樹皮、葉、茎、果皮などから抽出した芳香成分です。その植物が生きていくうえで必要な香りと作用があります。(殺菌や防虫効果など)とても濃縮された揮発性の液体なので、密閉容器に入れて保管する必要があります。
活用方法は多岐にわたり、日本では主にリラグゼーションの方面で浸透していきましたが、古くから活用してきた国や地域では、医療や生活全般に用いられてきました。
代表的なエッセンシャルオイル(精油)
お掃除でも役立つエッセンシャルオイル(精油)はたくさんあります! 汚れを落とすだけではなく、さらに嬉しい効果まであるので使い方がわかるととても便利です。
たくさんある中から、特におすすめしたい、お掃除に大活躍する代表的なエッセンシャルオイル(精油)をいくつかご紹介します。
レモン
レモンのエッセンシャルオイル(精油)は、皮から抽出されます。実はレモンの爽やかな香りの成分は、皮に集中していて、実の方にはあまりありません。レモンの皮には、油を溶かすリモネンという成分が多く含まれているので、油汚れを落とすのにとても役立ちます。また、抗菌・防臭作用・抗ウイルス作用もあり、お掃除した後も清潔感をキープしてくれます。
フレッシュな香りには抗ストレス・抗鬱効果・リフレッシュ効果があり、お掃除後も気分を明るくさせてくれてオトク♪ お部屋の消臭・芳香としても役立ちます。
・キッチンの油汚れ取り
・テーブルや床、ドアノブを殺菌・消毒・抗菌・抗真菌作用
・シールやラベル剥がし
・染み抜き
・木製品や革製品の艶出し
・銀製品のくもり取り
・消臭・防臭
・油性マジック落とし
など……お掃除に、こんなに役立つエッセンシャルオイル(精油)は他にないのでは? と思うくらいの効果・効能があります。
リモネンはレモンだけではなく、オレンジやグレープフルーツ、ライムなどの柑橘類の多くに含まれています。一般に市販されている洗剤にも、オレンジオイル配合となっているものをよく見かけるのはこのためです。柑橘類の多くが油汚れを落とすのに有効です。
リモネンは油を溶かすだけではなく、発泡スチロールやプラスチックも溶かすことで有名です。お掃除に使うときには、変形や破損の心配があるので、それらを避けて使用してください。
また、リモネンは肌に付けた後、紫外線を浴びると赤くなることがあります。ついてしまったら、12時間以上あけるか、洗い流すようにしてください。
ティートリー(ティーツリー、メラルーカ)
ティートリーはフトモモ科の常緑樹。オーストラリア原産で、先住民であるアボリジニの人々は昔からこの植物を医療に用いてきました。高い抗ウイルス・抗バクテリア作用、抗寄生虫作用、免疫促進作用、抗真菌、抗感染作用などたくさんの効果効能があるので、お掃除にも大活躍してくれるエッセンシャルオイル(精油)といえます。
特に、殺菌消毒したい場所のお掃除にはぴったり!
・床やドアノブなど足や手の皮脂汚れの付きやすい場所の殺菌、抗菌
・洗濯物の部屋干しのニオイや抗菌
・キッチンのニオイや抗菌
・お風呂や洗面所のカビ予防
・ノミ、ダニ、シラミなどの寄生虫駆除
・バスマットの殺菌で水虫対策
など、感染症の流行る時期には特に活躍します。
ペパーミント
スーッとした清涼感のあるペパーミントの香りは、大好きな方も多いですよね! ペパーミントはシソ科の多年草です。抗バクテリア、抗ウイルス、抗菌、消臭作用があり、呼吸器系にも働きかけてくれるので、お掃除に使った後は空気まですっきり爽やか♪ 心と体の緊張を緩め、集中力をUPさせてくれる香りとして有効です。
・床やドアノブなど、足や手の皮脂汚れの付きやすい場所の殺菌、抗菌
・洗濯物の部屋干しのニオイや抗菌
・キッチンの消臭や抗菌
・お部屋の消臭・芳香
・防虫
ラベンダー
ハーブの女王と呼ばれるラベンダー。シソ科の小低木です。紫色の花と香りは観賞用としても人気ですが、その香りの持つパワーは、古代エジプトからヨーロッパなどの広範囲で活用されてきました。
抗真菌、抗感染、抗ウイルス、抗菌作用などがあり、抗ストレス、抗鬱作用も。ラベンダーが快眠のサポートをするのはよく知られています。また、この香りを苦手とする虫もいるので防虫にも使えます。
・床やドアノブなど足や手の皮脂汚れの付きやすい場所の殺菌、抗菌
・洗濯物の部屋干しのニオイや抗菌
・キッチンの消臭や抗菌
・芳香
・防虫
リラグレーション効果の高い香りのラベンダーのエッセンシャルオイル(精油)は、お掃除中もお掃除した後も良い気分で過ごせそう! 免疫力も高める働きがあり、たくさんの恩恵を受けられそうですね。
ただし、妊娠中・授乳中の方は慎重にお使いください。
お掃除の目的別エッセンシャルオイル(精油)
お掃除で活用できるエッセンシャルオイル(精油)は、まだまだあります! お掃除の目的別でどんなオイルが適しているかみてみましょう。
殺菌・抗菌・抗ウイルス
感染症が流行っているときや家庭内での広がりが心配なときは、お掃除しながら殺菌したり、抗菌したりできるといいですね。また、お掃除した場所だけでなく、使っている最中や終わった後も空気をきれいにしてくれます。キッチン、お風呂、洗面所、リビング、子ども部屋、寝室などあらゆるところで活躍します。
レモン、ラベンダー、ティートリー、シダーウッド、タイム、シナモン、ユーカリプタス、ライム、ペパーミントなど、多くのエッセンシャルオイル(精油)は、殺菌作用があるものです。
油汚れ
レモンのところでも紹介しましたが、柑橘類のほとんどのものには油を溶かすリモネンが多く含まれています。キッチンの油汚れはもちろん、油性マジックやシールの接着剤も落とすことができます。
レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、ベルガモット、タンジェリンなど、フレッシュな香りで気分も明るくしてくれます。また、木製のフローリングや家具を柑橘類のエッセンシャルオイル(精油)を使って磨くと艶も出るので◎。革製品でも同様に、艶出し効果があります。
消臭
柑橘類の香りは嫌なニオイを消臭し、フレッシュな香りにしてくれます。また、レモングラスやペパーミント、ラベンダー、タイムなども殺菌し消臭する働きがあります。嫌なニオイは、雑菌が増えることが原因。殺菌作用のあるオイルは、消臭効果が期待できます。お好きな香りで、芳香材を兼ねて選んでみてはどうでしょうか。
防虫
お掃除とセットで対策したいのが防虫。キレイにお掃除して害虫が苦手な環境を作ることが大切です。防虫対策でもエッセンシャルオイル(精油)は大活躍! 人間にはよい香りでも、害虫にとっては苦手な香りがたくさんあります。
クローブ、レモングラス、ペパーミント、ラベンダー、ユーカリプタス、ゼラニウム、ティートリー、タイムなど、対策できる害虫はさまざまです。お掃除にも役立つ効果のあるオイルばかりなので、お掃除しながら害虫対策もできるのはうれしいですね!
アロマオイルの使い方
それでは実際どのように使えばいいでしょうか?
スプレー
何にでも使いやすいように、水に混ぜてアロマスプレーを作っておくと便利です。
【 50mlくらいの容器分 】
・水 45ml
・無水エタノール 5ml
・エッセンシャルオイル(精油) 10滴
無水エタノールの代わりに、アルコール度数の高いウォッカなどでも代用できます。エッセンシャルオイル(精油)は水に溶けないので、エタノールで混ざりやすくします。もしない場合は、入れなくても大丈夫ですが、混ざらず分離してしまうので、使う直前によく振ってスプレーしてください。
エッセンシャルオイル(精油)は、用途に合わせてお選びください。複数のオイルを混ぜる場合は合わせて10滴になれば大丈夫です。
プラスチックを溶かす成分のあるエッセンシャルオイル(精油)もあります。ガラス瓶か、プラスチックの中でもリモネンに比較的強いもの(アルコール・精油対応のプラスチック容器)をお選びください。ポリエチレンテレフタレート(PET)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)は、比較的強いと言われています。さらに、遮光性のある容器だとベストです。
汚れに直接噴きかけたり、お部屋の消臭にシュッとひと噴きなど、あらゆるお掃除に使いやすいので、用途ごとに何種類か作っておくとすぐに使えます。
アロマオイルを重曹と組み合わせてみよう
自然由来のもので、お掃除するエコクリーニングの代表選手「重曹」。エッセンシャルオイル(精油)との相性も抜群です。重曹でのお掃除にエッセンシャルオイル(精油)をプラスして使うと、より効果が上がります。重曹に数滴混ぜて、汚れに直接かけて磨いたり、重曹水スプレーに混ぜて使ったりするのもおすすめ♪
重曹にエッセンシャルオイル(精油)を数滴たらして、消臭・芳香剤に! 香りがしなくなったら、また数滴たらしてあげてください。2カ月ほどして効果がなくなっても、そのままお掃除に使えるので無駄がありません。
水に混ぜる
スプレーにするのが面倒な時は、水に垂らして布巾や雑巾で拭き掃除をしてもOK! また、カップに水を入れて柑橘類のエッセンシャルオイル(精油)を1~2滴たらし、電子レンジでチンすると、一気に消臭できます。蒸気で汚れも緩んで、お掃除もしやすくなるのでおすすめです。
ティッシュに
消臭効果のあるものや、防虫効果のあるものをティッシュに垂らして忍ばせておくのもいいですよ。掃除機に香りの付いたティッシュを吸い込ませて、掃除機特有の嫌なニオイをいい香りにするのもおすすめです。
そのまま
とっても面倒くさがりな方は、そのまま使っても。雑巾や汚れに数滴たらしてお掃除してください。
いつの間にかついていた汚れ。水拭きで何度拭いても、ほとんど取れませんでした。
雑巾にレモンオイルを垂らして拭いたら、ほとんど力も入れてないのにこの通り! 子どもが油性ペンでいたずら書きしてしまった……どうしよう~! なんていうときには、ぜひ試してみてください。
アロマオイルを使うときの注意事項
感じ方は人それぞれ、自分に合ったものを選ぼう!
エッセンシャルオイル(精油)は、高濃度の芳香成分です。強い刺激のあるものや、お肌に合わないときもあります。敏感肌の方や高齢者、小さなお子さん、妊娠・授乳中の方、持病のある方はご注意ください。その日の体調によっても、感じ方は変わってくることがあります。使い方は種類や品質、メーカーによってさまざまです。使う前にご確認の上、自己責任でご使用ください。
香りの好みは食べ物の好みと同じく、人それぞれ違います。苦手な香りを無理をして使うとストレスになるので、その場合は、同じ効果・効能のある他のエッセンシャルオイル(精油)の中からお好みの香りを探してみて下さい。
動物によっては苦手なことも
肉食の猫科の動物は、植物の芳香成分であるエッセンシャルオイル(精油)を代謝する能力がとても低く、うまく分解することができません。他にも、インコやフェレットも同様に気を付けた方がいいようです。
お掃除の際はよく換気し、使用後はよく拭き取ってからお部屋に入れるなどして、直接舐めないようにしてください。どの種類がどの程度大丈夫かどうかなど、まだ解明されていないことも多いようですが、猫ちゃんは特に柑橘類とティートリーが苦手の様子。
「リモネン」を多く含む場合は容器に注意を
柑橘類のほとんどの種類は、プラスチックや発泡スチロールを溶かすリモネンを多く含んでいます。高濃度でプラスチック製品を掃除したり、容器にしたりしないように気を付けてください。また、肌に付いたまま、紫外線に当たってしまうと赤くなることがあります。オイルがついてしまったら、拭き取ったり、洗い流したりしてください。
まとめ
植物の芳香成分であるエッセンシャルオイル(精油)は、香りを楽しむだけではなく、たくさんの効果・効能があります。お掃除にごとに適したオイルがあるので、よい香りの中、効果的に使うことができます。しかも、汚れを落とすだけではなく、他にも嬉しい効果がたくさん! 天然のものですが、とても濃縮されたものなので安全に使用できるよう、注意事項を知ったうえでご使用くださいね。