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2021年03月31日 16:05 更新

【初マタ出産記】Vol.1 コロナ禍での出産! 壮絶な陣痛を乗り越えられたのは10年来の愛のおかげ~Nさんの場合~

妊娠・出産は一大イベント。特に初マタだと夫や家族への報告、妊婦検診、職場への報告や引き継ぎ、産前の準備などなど、初めてのことで大忙しです。 妊娠出産は人それぞれといいますが、それでも先輩ママたちの経験を聞くと心強いもの。本連載では働く「初マタママ」の妊娠から出産までの体験記をご紹介します!

今月の初マタママのプロフィール

初マタ出産記,Nさん
Nさん(32歳/広告/営業/6カ月の赤ちゃんのママ)

同い年の夫と2018年に結婚。結婚2年目に妊娠、2020年に出産。出産前は、広告営業の部署でメンバーのマネジメントを行いながら営業を行う。現在育休中。

【妊娠初期】驚きの妊娠発覚! でも最初は流産かもと言われて……

初マタ出産記,Nさん
形がドラえもんみたいで、この短い手と足をバタバタさせて、「私生きてるよ!」ってカメラ越しに伝えてくれたのが本当にかわいかったです。喜びの涙と幸せな涙を流しました。

体調

妊娠発覚前は子宮に痛みがあるな、というくらいでした。まさか妊娠しているとは思っていなかったため病気かもしれないと思い、朝イチで会社近くの婦人科に行ったところ、赤ちゃんがすでに亡くなっているか、良性腫瘍の可能性があると言われました。

先生の説明にモヤモヤが残ったので、その日の仕事終わりに別の病院に行ったところ、「朝行った病院で何言われたか知らないけど、妊娠してるよ。4週です」と言われ、驚きました。
それが、2019年の12月20日のことでした。

6週からつわりが始まりました。ちょうどつわりが始まった時期が年末年始だったので、夫の実家で過ごしたのですが、カニ鍋の匂いが部屋に充満して部屋にいるのですらつらかったです。私は出汁の匂いがダメだったようです。

代わりに、酸味系の食べ物が欲しくなるようになりました。そのほかにそうめん、そば、酢飯、トマトパスタ、ツナと卵のサンドイッチ、焼き鳥をよく食べていました。「お腹は空いているけれど、何が食べたいかわからない」という日が多く、夫を困らせることもしばしば……。

妊娠3カ月のとき、帰りの電車で人生で初めて貧血で倒れ、駅で2時間ほど横にならせてもらったこともありました。マタニティマークをつけていても、ラッシュ時はカバンなんて見えるわけもなく……まわりにいた女性たちが抱き抱えて電車から降ろしてくれたこともあります。

それからは頭痛とめまいがときどき起こるようになり、車内で倒れないように駅で休憩したり、混雑時はできるだけ電車の扉の近くに立ったりしていました。

仕事

部長が退職して新体制がスタートするタイミングだったので、上司にはとても言いづらかったのを覚えています。しかし、妊娠3カ月くらいまで待って言うことになるほうが迷惑をかけると思い、妊娠がわかった1週間後に再び病院に行き、本当に妊娠しているかを再度確認してから、年末の最終出社日に妊娠を伝えました。上司もかなり動揺していました。

もともとヒールを履かないタイプだったので、妊娠初期は服装でバレることはなかったと思います。しかし、つわりがひどく、週に1日ほど遅刻することが増えました。
仕事一筋でやってきたので、遅刻が続いたタイミングで「もしや?」と気づいた人もいるかもしれません。

プライベート

夫に妊娠を伝えたのは、最初の病院で子どもがお腹で亡くなっているか、子宮の病気かもと言われたタイミング。そのときは長ーいLINEを送りました。その日の夜、再度病院に行くことも伝えると、病院まで迎えに来てくれたので、直接妊娠を伝えました。

外だったので静かに2人で喜び、帰り道に家の近くの美味しいパスタ屋さんでいっぱい料理を頼んでお祝いしました(笑)。
両親へは、ちょうど年末に互いの実家に帰るタイミングで直接報告。

産院についても、年末にずっと情報収集していました。
産院選びで重視したのは、個室、産後に赤ちゃんをお願いしたら預かってくれる、今の家から通いやすいの3つ。姉が1年前に出産したこともあり、アドバイスを受けながら決めました。

本当は無痛分娩を希望していたのですが、無痛分娩を行っている病院が近くになかったことや、痛みを感じながら産んだほうがいい経験になるのではという思いもあり、普通分娩を選びました。最終的に、地域密着型で1年前に建て替えられたばかりの産婦人科に決めました。この病院で産んで本当によかったと、今でも思っています。

このときはまだマタニティグッズなどは買っていなかったと思いますが、飲み物はすべて麦茶にし、葉酸サプリも飲みはじめました。

妊婦検診に行くたび、赤ちゃんが成長して動いている姿に涙しました。
つわりはあるものの胎動があるわけではないので、本当に生きているのか不安で、早く病院に行きたい、と毎日思っていました。

コロナが流行する前は、毎回夫と一緒に病院に行き、赤ちゃんの成長を見て2人で感動。一度、東京に住んでいるお義母さんとも3人で検診に行ったときは、お義母さんも喜んでくれたのを覚えています。

「かわいい!」と思った瞬間は、ドラえもんみたいな形をしていたとき。手と足をバタバタしていて、本当にかわいかったです。

【妊娠中期】つわりで痩せてクライアントに心配されたことも

初マタ出産記,Nさん
つわりがない日は、太り過ぎないようにお散歩しながら、大好きな王将の餃子をペロリ。散歩した意味がないくらい食べて、反省(笑)。

体調

つわりが落ち着いてきたのですが、コロナが流行りはじめていたので外食はほとんどできず……。Uber Eatsで食べたいものをめちゃくちゃ頼んでいた気がします(笑)。ハンバーガー、カレー、トンカツなどを食べていました。

このころ、虫歯があり歯医者へ。もっと早く治しておけばよかったと思いました。

仕事

早く帰らなきゃいけないと思いながらも、まだ妊娠を知らないメンバーのほうが多い状況でした。できるだけメンバーの仕事のサポートをしたい思いで、可能な限り残業もしながらバランスをとっていました。遅い日は21時ころまで仕事をしていた気がします。もちろん、妊娠を知っている人からは「早く帰れ」と注意されました。

職場では近くにママさんがいたので、体調面や妊娠の状況などを相談しながら仕事を進められ、かなり安心して仕事ができました。

大変だったのは、営業のアポ。アポ中に気持ち悪くなり、少し呼吸がおかしくなることも……。そのときはこっそりと深呼吸をして、体を落ち着かせようとしていました。自分では隠していたつもりだったのですが、のちにクライアントに「おかしいと思った」と言われました(笑)。

初期のつわりで食べられずに痩せてしまったので、それを見たクライアントにもかなり心配されてしまい、「今ダイエットしていて」と必死にごまかしたことを覚えています。

プライベート

子どもができたこともあって、夫の家族と同居することに。それに合わせて家の建て替えもしようとのことで、ハウスメーカーとの打ち合わせが月2回ほど入るようになりました。

お腹が大きくなりはじめたので、妊婦用のパジャマ、洋服などのマタニティグッズも少しずつ買いはじめました。

産休に入ったら「普段はできない髪色にしたい」と思い、このころからどんな髪色にするか検索していた気がします(笑)。

5カ月ころに性別がわかり、名前を考えはじめました。夫とお互いの希望を伝え、字画と意味、響きがいいものに決めました。

【妊娠後期】予定日2カ月前から産休に。在宅で夫婦水入らずの時間もとれた

初マタ出産記,Nさん
コロナで、あまり友人にも会っていないなか、ひさびさに友人と人気の蕎麦屋にランチへ。カメラ好きな友人が夫との2ショットを撮ってくれました。妊婦には8月の暑さと、行列で立って待つのが思った以上に辛かったのを思い出します。

体調

夫の実家を建て替えて二世帯にするため、建て替え工事に伴って仮住まいにお引越し。夫の家族との生活がスタートしました。

後期づわりがときどきあり、何度か吐いた記憶があります。一方で食欲がある日もあって、体重管理が大変になってきました。頻尿と尿漏れが始まり、深夜に起きてトイレに行くことが毎日続くように。

9カ月後半くらいからは横になって眠ることができなくなり、ビーズクッションを背もたれにして座りながら寝たりしていました。このころには夜の睡眠不足を補うため、昼寝が日課に。

妊娠後期に入って、やっと出産が現実味を帯びてきて、どのような流れで子どもが生まれてくるのかを雑誌やWebで検索するようになりました。が、全然イメージがわかず(笑)。 

またこのころから、指を入れない会陰マッサージやヨガ、ストレッチ、おっぱいマッサージを毎日欠かさずにするようになりました。

産まれたのは41週。38週ごろから、巷で言われている陣痛ジンクスをいろいろ試したものの、陣痛はきませんでした(笑)。

産院は、コロナ禍でも夫の立ち会い&宿泊OKという珍しい病院でした。ひとりで産むママさんも多いなか、最初から最後まで夫に付き添ってもらえたのはよかったです。もちろん陣痛は痛かったですが、夫のサポートと呼吸法でどうにか乗り切れたと思います。夫とは約10年の付き合いだからか、サポートがかなりスムーズでした。助産師さんから見てもあ・うんの呼吸だったようで、「私たちのサポートがいらなかったね」と驚かれました。

仕事

マネジメントがメインだったため、クライアントの引き継ぎなどは少なかったのですが、コロナのためオンラインで引き継ぎを行いました。本当は直接会って、ごあいさつしたかったです。

産休も、有給がかなり残っていたので早めにお休みに入らせてもらいました(出産予定日の2カ月前)。上司やまわりのメンバーには感謝です。

産休後も、メンバーから「A社の案件成功しました!」「受注しました!」というような連絡が入り、とてもうれしかったです。

プライベート

入院準備はとりあえず『たまひよ』を買い、そこに書いてあるものを見つつ進めました。それに加えて、地元の友達とテレビ電話をしながらおすすめのもの、いらないものを聞いたりしていました。ほとんどのグッズは楽天かAmazonで購入。

やっておいてよかったことは、お金の勉強。勉強というほどではないのですが、家を建てるということもあり、住宅ローンの本を図書館で借りて読みました。

ほかには、賢い買い物の仕方(楽天を駆使するとか、うまくポイントを貯めるとか)を調べました。そうしたことを今まで一切意識せずに生活していたので、子どもが生まれる前に調べておいてよかったです。

恥ずかしい話、妊娠前は「仕事メインであまりご飯を作らない」という生活でしたが、妊娠後期とコロナが重なって自炊する機会が、料理の勉強になったことがよかったです。

唯一の後悔は、歯医者に早く行っておけばよかったこと。でもそれくらいです。

コロナで夫との2人の時間も取れました、夫は2月からずーっと在宅ワークだったので、「この時間永遠かも!」というくらい2人で楽しい時間を過ごせました。

【産後】体の激痛と寝不足で子どもと号泣。でも我が子がかわいい!

初マタ出産記,Nさん
病院の退院の日。お気に入りのワンピースと、一目惚れして海外から取り寄せたお気に入りのおくるみに子どもを包んで帰宅。家族が部屋をバルーンで飾り付けしてくれてあり、温かく迎えてくれて涙涙でした。

体調

産後初日は赤ちゃんを預かってもらい、次の日から同室がスタート。昼間はある程度うまくできたのですが、夜は「おっぱいをあげる→寝たと思い、ベッドに寝かせる→泣く」というサイクルを6時間ほど繰り返し、赤ちゃんと一緒に私も声を上げて泣きました。結局、深夜3時過ぎにナースコールをして助産師さんに預かってもらうことに。翌朝、私は母親失格なんじゃないかと涙が止まらなくなり、助産師さんになぐさめてもらいました。

抱っこや授乳での、肩と背中と腰の痛みが辛かったです。また、母乳過多によるおっぱいの激痛(出ないよりはいいのですが、出過ぎも本当に痛い……)。そしてよくわからないのですが、母乳が作られるときの、電撃の走るような痛み。

「授乳中はオキシトシンが出て幸せを感じる」と聞いていたのに、実際はそれどころではなく、乳首が切れて激痛に見舞われ……。また、授乳中に切ない気持ちになるといったよくわからない状態になりました(Webで検索したら、同じ人がいて安心しました)。

会陰切開&産後のゆるみによるお股の痛みと、おしっこしたい感覚が戻らなかったことで膀胱炎になりかけました。

そして眠い。出産は交通事故をしたときくらいの衝撃が体にあるとは聞いていましたが「それ以上だろ!」と思いました。

その後退院し、夫家族と同居中で夫もテレワーク、義母も専業主婦のため毎日ほぼ全員が家にいます。
コロナ禍で里帰りできなかったという人も多いなか、サポートしてもらえる人が多かったので、とても幸せな環境でした。しいて言えば、泣きたいときに泣けなかったこと。コソコソ泣いていました(笑)。

辛いこともたくさん書きましたが、それ以上に毎日の子どもの成長がかわいくて仕方がないです。寝ている姿が本当にかわいい。赤ちゃんはまだ目があまり見えていないといっても、ちゃんと自分を追ってくれるのがとてもうれしく、幸せでした。

でも、最初はまだ「母になった」という実感はまだわいていませんでした。ふと、「この子のお母さんは私なんだもんなー」と思うことがあるくらい。けれど、6カ月になった今では、「私はお母さんなんだな」という感情が芽生えています。

初マタ出産記,Nさん
入院中の授乳メモ。「授乳→ベッドに置いては泣く」を繰り返し、私も子どもと一緒に大泣き。
助産師さんに子どもを預かってもらったあとも涙が止まらず、夫に朝イチで「涙が止まらない」とLINEをすると、すぐに病院に飛んできてくれました。

仕事

専業主婦の義母と一緒に住んでいるため、保育園には受からず、4月復帰はしない予定です。しかし、4月に復職する友人や会社のメンバーも多く、自分の居場所が会社にまだあるのか少し不安な気持ちもあります。

プライベート

ベビーカー、抱っこひも、バウンサーなど、メインのものを購入したのは産後でした。

そのなかでも本当に購入してよかったのは、友人に勧められた夜泣き対策用のおくるみ「スワドルアップ」。最初は普通に寝かしつけをしていたのですが、音によるモロー反射が激しく朝3時まで寝て起きてを繰り返していました。「着せるのがかわいそう」という声もWeb上にはありましたが、赤ちゃんも寝たいのに寝られないのがかわいそうで……。

これを着せると寝かしつけの時間がグッと短くなり、赤ちゃんも熟睡できるので、大人にも子どもにもよい商品だなと思いました。でも、旅行のときや、夜に子どもが起きてしまったときの写真が全部スワドル姿です(笑)。

夫は想像通り、子どもの世話をしっかりとやってくれました。お風呂は毎日夫が担当。夜の寝かしつけも率先してやってくれます。最近、子どもが夫の寝かしつけで寝ないことがあり、私の寝かしつけで寝たのを見て、すごくショックを受けていました(笑)。

ベビーカーを押すのも絶対に夫。抱っこひもをするのも夫。子どもがかわいくてたまらないようです(笑)。

最後に、初マタのみなさんへ

妊娠中は不安なことも多いと思います。私もそうでした。でもどうにかなります。なるようになります!

妊娠中は一番ゆっくりできる期間です。ぜひ自分の好きなことに時間を使って、お腹の中の赤ちゃんと幸せな時間を過ごしてください。最高の幸せが待っています。

(文:Nさん、マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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