
【医師監修】胎動が痙攣みたいで心配|原因は?何かすべき?
胎動にもいろいろなパターンがありますが、まるで「痙攣」しているような胎動があったら赤ちゃんは大丈夫なのか心配になりますね。痙攣のような胎動があったとき考えられる原因や、その場合にできることがあるのか知っておきましょう。
ブルブルした痙攣のような胎動が!なぜ起こる?

早い人では16週ごろ、たいていの人は20週ごろになると、「胎動」が感じられるようになります[*1]。始めはわずかな動きだった胎動も、赤ちゃんが成長するにつれて力強くなり、お腹の中を蹴られたママが「痛い!」と感じることも。
また、ただ「ドン!」と蹴るだけでなく、グルグルしたり、モゾモゾしたり、日が経つにつれて胎動の感じ方にも色々なパターンが出てきます。でも、「ブルブル」「ピクピク」っとまるで痙攣しているかのような胎動があると、「今のは何!?」と気になってしまうかもしれません。痙攣のような胎動があったとき、赤ちゃんはお腹の中でどのような行動をしているのでしょうか。
赤ちゃんが規則的に跳ねているのかも
赤ちゃんは、お腹の中で跳ねるような動きを「規則的に何回か繰り返す」ことがあります。すると、その動きがママに「ビクッビクッ」と規則的に伝わり、痙攣のように感じることがあります。
「しゃっくり」のことも
赤ちゃんは10週ごろから「しゃっくり」をするようにもなります[*2]。しゃっくりを痙攣のような胎動として感じる人も多く、とくに臨月には、しゃっくりと思われる胎動を感じた人は多かったという報告もあります[*3]。しゃっくりは小さな動きなので、赤ちゃんの体がしっかり大きくなると、より感じやすくなるのかもしれません。
お腹の赤ちゃんのしゃっくりが続いていると、苦しくないのか心配になるママもいるでしょう。大人ではわずらわしいしゃっくりですが、赤ちゃんにとっては特に苦痛はないそうです。しゃっくりは人間以外の哺乳類でも普通にみられますが、なぜ起こるのかはわかっていません。胎児がしゃっくりをする理由も不明ですが、「呼吸の練習をしている」「おっぱいを飲む練習をしている」などの説があります。
おしっこ中の可能性も
赤ちゃんは、実はお腹の中でおしっこすることもあります。おしっこをしたときに、「ブルブル」と震えるような胎動を感じることもあるようです。
痙攣のような胎動があったら何かしたほうが良い?


痙攣のような胎動があったら、どうすればいいのでしょうか。
すぐに収まるようなら心配いらない
赤ちゃんの運動やおしっこによるものであれば、すぐに止まります。しゃっくりの場合はしばらく続くこともありますが、赤ちゃんが苦しいわけではなく、やがて止まるので見守っていて大丈夫。いずれにしても、正常な発育の過程で起こることなので心配ありません。
他の症状もある場合は産院に相談を
痙攣のような胎動だけでは特に心配なことはありません。ただし、そのほかにお腹が張る、腹痛がある、出血するといった症状もある場合はかかりつけの産院に相談してください。
胎動の変化で注意することってあるの?


では、注意したい胎動の変化はどのようなものなのでしょうか。
「いつもより減った」「なくなった」時は要注意
胎動があるのは、赤ちゃんが元気な証拠。激しい動きをしても赤ちゃんに問題があることはほとんどありません。気をつけたいのは、逆に「胎動が急に減ったり」「なくなったり」したときです。
それまで活発にあった胎動が急に減ったときは、赤ちゃんに何か問題が起こっている可能性があります。ママと赤ちゃん双方に命の危険がある「常位胎盤早期剥離(赤ちゃんが生まれる前に胎盤が子宮からはがれてしまうこと)」も、胎動が減った、なくなったことから受診して発覚することがあります。
「臨月になったら胎動が減る・なくなる」と聞いたことがある人もいるかもしれません。確かに臨月に入って胎動が少し減ることもありますが、特に変わらないという人もいます。また、もし減ったとしても、まったくなくなるということはありません。
もし、
・胎動が急に減った
・急激に弱くなった
・ほとんど感じられなくなった
ことに気づいたら、妊娠の時期にかかわらず、まずはかかりつけの産院に相談してみてください。
胎動を観察するなら「胎動カウント」を試してみても

胎動を観察する方法に「胎動カウント」があります。胎動が起こる頻度に変化がないかを調べるものですが、心配になったときにどのくらい減ったのか知るために、特に問題がないときでも時々やってみて記録をつけておくのがおすすめです。妊娠28週以降[*4]から、ときどき記録しておくといいでしょう。
10回動くのに何分かかるか測定する
胎動カウントにはいくつか方法がありますが、ここでは10回カウント法と呼ばれるやり方を紹介します。
<胎動10回カウント法のやり方>
(1)座るか横になる(リラックスして胎動を感じやすい姿勢に)
(2)胎動を10回数えて、それにかかった時間を測る
赤ちゃんはお腹の中で寝たり起きたりを繰り返しているので、寝ている時は胎動が起こりにくいこともあります。それでも「10回数えるのに1時間以上かかる」ような場合や、「いつもより時間がかかって心配」な場合はすぐにかかりつけの産科に相談しましょう。
できれば日頃から胎動カウントの記録をつけておくと、いざというとき医師に見せることができて役立つかもしれません。また、胎動カウントアプリを利用すれば手軽に記録がつけられます。日本産科婦人科学会監修のアプリにも、胎動カウントの記録機能が付いているのでダウンロードしておくと便利です。
まとめ

痙攣のような胎動は、赤ちゃんの運動やしゃっくり、おしっこなどいくつかの原因が考えられますが、いずれにしても健康上の問題はありません。注意したいのは、胎動が急に減ったときやなくなったとき。心配な人はここで紹介した胎動カウントで日頃からチェックしておき、変化を感じたらかかりつけの産院に相談しましょう。
(文:佐藤華奈子/監修:浅野仁覚 先生)
※画像はイメージです
[*1]公益財団法人母子衛生研究会 『赤ちゃん & 子育てインフォ』
[*2]『目で見る妊娠と出産』
[*3]Bradford BF. Et al.: A diurnal fetal movement pattern: Findings from a cross-sectional study of maternally perceived fetal movements in the third trimester of pregnancy, PLoS One. 2019 Jun 12;14(6):e0217583.
[*4]日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドラインー産科編2020, CQ007 「胎動回数減少」を主訴に受診した妊婦に対しては?
※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます