連翹(レンギョウ)の花言葉|日本と中国で名前が違うその由来とは
連翹(レンギョウ)という花をご存じでしょうか。聞きなれない花ですが、実は家の生垣などにも使われる身近な植物。春先には枝いっぱいに黄色い花を咲かせます。そんな連翹には、贈り物や祝いの席にもぴったりのすてきな花言葉がつけられているのですよ。ここでは、連翹の概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。
春らしさ溢れる連翹(レンギョウ)の花言葉
連翹は春先になると細い枝にたくさんの花を咲かせます。明るい黄色の花が満開になると、枝全体が鮮やかな黄色に。
そんな連翹の花言葉は「期待」「希望」。
まさに春にぴったりの花言葉ですよね。
花と入れ替わりで芽を出す新緑が見事なことから、この花言葉がつけられたといわれています。
連翹の特徴
連翹は中国原産の植物。渡来してきた当時は鑑賞用としての栽培が主でした。現在は生垣や庭木などにも使われることが多く、日本の各地で栽培されています。
連翹の若い枝は長く伸び、伸びて垂れ下がった枝が地面につくとそこから根付き、のちに新しい連翹の枝が生えてきます。
春先には葉よりも早く花がつき、細い枝いっぱいに黄色い花が開花。葉が出てくるのは、開花期が終わる頃。葉は少し細長で、先がギザギザしているのが特徴です。
連翹の基礎知識
・連翹の分類…モクセイ科レンギョウ属
・原産地…中国、日本、朝鮮半島
・別名…レンギョウウツギ(連翹空木)
・開花期…3月~4月
・出回り期…1月~5月
連翹の名前の由来
連翹は和名で、原産地である中国では「黄寿丹」と言います。
「黄寿丹」のほうが花のイメージに合った名前のような気がしますが、なぜ日本では「連翹」という名前になったのでしょう。
実は「連翹」は本来、オトギリソウ科のトモエソウ(巴草)を指す名前でしたが、日本に渡った際に名前が誤って伝えられ「連翹」になったといわれています。
ちなみに、連翹の英語は「Forsythia」。こちらは、イギリスの有名な園芸家・ウィリアム・フォーサイス(William For syth)にちなんでいます。
連翹の誕生花
誕生花とは、生年月日にちなんだ花のこと。ギリシア・ローマの神話に由来するとされています。
連翹が誕生花となる生年月日は以下のとおりです。
古くから生薬にも使われた連翹
連翹は平安時代の書物「出雲書記」にも登場し、古くから生薬としても用いられてきました。現在でもその花や実が生薬として使われています。
連翹の果実を完熟する前に採取し、日干ししたのが生薬のレンギョウ。強い抗菌作用があり、チフス菌や大腸菌など多数の菌に効果を発揮。また、消炎、利尿、解毒などの目的でも用いられています。
連翹の花を干したものは「連翹花」といい、煎じて服用することで利尿や高血圧予防に効果が期待できます。
あの有名詩人にも愛された花
連翹は、「智恵子抄」でも知られる詩人、高村光太郎が愛した花としても知られています。
連翹を好んだ高村光太郎はアトリエの庭にこの花を植えていました。愛する花の傍らに建つアトリエにて、1956年4月2日に死去。73歳でした。
高村氏の告別式では、連翹の枝が彼の棺の上にそえられたのだそう。
そこから高村氏の命日である4月2日は「連翹忌」と呼ばれ、偲ぶ会が行われています。
花束やフラワーアレンジメントにもおすすめ
連翹にはポジティブな花言葉がつけられているので贈り物にも最適。
切り花にして包んでもよいですし、フラワーアレンジメントに加えてもよいでしょう。連翹の枝は中が空洞なので、太い枝でも女性の力で切ることができますよ。
連翹と組み合わせる花の色は、白や濃いオレンジ、濃いピンクなど発色がはっきりしたものがおすすめ。連翹の黄色がより生えます。
まとめ
連翹の花言葉は「期待」「希望」。
明るい未来を思わせるようなすてきな花言葉ですよね。
これから新しい道を進もうとしている人に、このすてきな花言葉とあわせて連翹の花を贈ってみてはいかがでしょうか。
