
1歳半~2歳の「語彙爆発」期にやってみて! ことばをぐんぐん育てる遊び『ことばをひきだす親子あそび』vol.4
子どものことばを育てるには、親子あそびや語りかけが大切。頭ではわかっていても、具体的にどうすればいいのか悩んでしまうママ&パパも多いのでは? SNSで話題の言語聴覚士・なな先生こと寺田奈々さんの『ことばをひきだす親子あそび』(小学館)より、年齢ごとのことばを育てるおすすめのあそびを紹介します。
【1歳半~2歳】この時期の語りかけのポイント
期待して予測する力を育てる
「少しだけ先を予測する」ができるようになると、頭の中にイメージを思い描くのが上手になり、「先がわかる」「期待して待つ」などができるようになります。例えば、「高い高い」をしてもらう直前、期待して待つお子さんの内面に、「高い高い」をしてもらっているイメージが広がっています。イメージを描く力は、ことばを育むためにとても大切。繰り返しや交代を取り入れる、タイミングをあえて少しずらすなど、「期待して待つ」を取り入れて。
オススメのおもちゃや絵本
イメージや語彙を広げるものが大活躍。おままごとセットで、野菜やくだものの名前や 「切る」「食べる」 などの表現が身につきます。乗っている動物を数えるバスのおもちゃを使えば「乗る」「到着」などの表現も広げられます。絵本では、しかけをめくると、動物が現れる『コロちゃんはどこ?』(評論社)で動物の名前や『おべんとうバス』(ひさかたチャイルド)で食べ物の名前を答えることで、楽しみながら語彙を増やしていきましょう。

【表情筋をしっかり使う】変顔あそび
顔は身体の中でもよく動き、コミュニケーションに重要な役割を果たす場所。
ニッコリ笑顔、口を突き出して「ウー」、ほっぺを膨らまして「プー」、
お互いに顔を見合っていろんな変顔をまねっこしてみましょう。

うながしのヒント
◎ 大人も忙しくていろんな表情を作る機会が少なくなっているかも? お子さんと顔の筋肉をしっかり使い、豊かな表情を作りたい。
【ドキドキ感情の共有】カップタワーグラグラ
重ねて楽しむカップタワー。すべて積めたら、倒すまでにもったいつけて遊んでみましょう。
「倒れるかな? ドキドキ→安心→倒れそう! ドキドキ→安心→キャー! 倒れた!」の緩急を親子で楽しんでください。

うながしのヒント
◎倒れそうなタワーをハラハラしながら一緒に見守る経験から、相手の挙動に注目しつつ、面白い瞬間に目を離さない注意集中力が培われる。
(寺田奈々『ことばをひきだす親子あそび』(小学館)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
>>『ことばをひきだす親子あそび』のほかのあそびも知る
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書籍『ことばをひきだす親子あそび』について

親子で遊びながら赤ちゃんや子どものことばを育てる方法、実はたくさんあるんです。
本書の著者は言語聴覚士の「なな先生」こと寺田奈々さん。年間100症例以上のことばの相談・支援に携わりながら、SNSや育児雑誌で子どものことばについて発信しています。本書は「なな先生」が、ことばの専門家としておすすめしたい100の親子あそびを紹介。0歳・1歳・1歳半・2歳・3歳にわけて、それぞれのステージのことばの特徴やおすすめの遊びが掲載されています。
ひとつひとつのあそびの進め方や隠された意図、促し方を、イラストを交えてわかりやすく説明。さらに次にやりたいあそび、難しかったら戻ってやりたいあそびも記載されているので、お子さんのペースにあわせて進められます。
おもちゃや絵本、体を使ったあそびだけでなく、日常生活の中でできる「ながらあそび」も多数収録。仕事で忙しくお子さんと過ごす時間が限られたママ&パパにもおすすめです。
ことばの発達が心配な場合はもちろん、「遊びながら発達を促したい」「赤ちゃんとどうやって遊んでいいのかわからない」というときにも参考にしたい一冊。
寺田奈々さんのプロフィール
言語聴覚士。慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、プライベートのクリニック、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100症例以上のことばの相談・支援に携わる。臨床のかたわら、「おうち療育」を合言葉に「コトリドリル」シリーズを製作・販売。専門は、子どものことばの発達全般、吃音、発音指導、学習面のサポート、失語症、大人の発音矯正。
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