ランドセルの収納アイデア大集合! リビングすっきり・子どもも納得
小学生のママなら一度は悩むであろう、ランドセルの収納問題。リビングの床に転がったランドセルを見て、ついイラっとしてしまうこと、ありますよね? どうすれば、子どもがランドセルを片づけられるようになるのでしょうか。親子のためのランドセル収納アイデアをご提案します。
ランドセルはどこに収納する? メリットとデメリット
そもそも、ランドセルって、家のどこに置かれているのが一般的なのでしょうか。
東京ガス都市生活研究所のレポートによると、ランドセル・通学カバンの置き場所としては、「子ども部屋」が1番多く、「リビング」「玄関」と続きます[*1]。
それぞれ、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
1か所で完結できる「子ども部屋」
子ども部屋には、学習机や本、文具など、勉強に必要なものが揃っています。ランドセルから教科書やノートなどを出してすぐ家庭学習に取り組めることが、メリットの一つ。また、子どもが自分で持ち物を管理する自立心が養われることも期待できます。
ただし、リビングなどで過ごすことの多い子は、ランドセルを部屋に運ぶのを面倒に感じるかも。生活動線によっては、習慣化するまでが大変かもしれません。また、親がチェックしづらいことも、デメリットとして挙げられます。
親も管理しやすい「リビング」
リビングにランドセルを置くと親の目が届くので、学校からのお知らせやプリントを見逃さない=忘れ物が防げるというメリットがあります。リビング学習にも最適です。とくに、まだまだ親の手伝いが必要な、低学年の子のご家庭に向いています。
一方で、親の負担は増えるかも。しっかり管理しておかないと、学用品が散らかり、家族団らんの邪魔になってしまいがちです。子どもと一緒に置き方のルールを作ったり、片付けの習慣を身につけたりするようにしましょう。
帰宅時に必ず通る「玄関」
子ども部屋やリビングでのランドセル収納がなかなか習慣づかない場合は、玄関がオススメ。帰宅時に必ず通る場所なので、習慣化がもっともかんたんです。ほかの部屋が散らかることもなく、親子ともにストレスが軽減されるでしょう。
ただし、利便性の高さはあまり期待できません。学習に必要なものを出して運んだり、学校へ持っていくものの準備をしたりするのに手間がかかります。また、よほど広い玄関でない限り、スペース確保が困難です。人の出入りを邪魔しないよう工夫しましょう。
ランドセル収納を失敗しないために|親と子どもの両目線で考えよう!
ランドセル収納を検討するとき大切なのは、親と子どもの両目線で考えることです。片方に偏ると、もう片方のストレスになったり、収納が習慣づかなくなったりしてしまいます。まずは、それぞれに必要なポイントを見てみましょう。
子どものためのポイント3つ
ランドセル収納で大切なのは、「子どもが自分でできる」ということ。親の手を借りず、ランドセルを自分で収納し、自分で活用できるようになるためのポイントをまとめました。
①片づけやすい位置にある
ランドセル収納場所の位置設定は重要です。たとえば、背伸びしないと届かない、持ち上げないと置けないような高い位置に設定したら、子どもの負担になってしまいます。また、周りに物がたくさん置いてあると、それらが邪魔になって片づけにくいです。
重いランドセルでもサッと置けるような環境を整えましょう。
②登校準備への動線が確保されている
帰宅から翌日の登校までの間に、ランドセルの中身の入れ替えが必要です。それまでの動線を確保することも大事なポイント。たとえば、玄関とリビングの間に子ども部屋があるなら、「帰宅後すぐ子ども部屋に寄って、翌日の準備をした状態でランドセルを収納し、リビングへ向かう」などの流れをつくります。
まずは、帰宅後の子どもの動線をシミュレーションすることから始めましょう。
③宿題がしやすい環境が整備されている
小学生は宿題のある日が少なくありません。そんなとき、ランドセルの収納場所の近くに机やいす、その他の学習環境が揃っていると便利です。学習習慣を身につけるきっかけにもなるでしょう。
子ども部屋で勉強をさせたいなら子ども部屋、リビングで勉強をさせたいならリビングにランドセルを置くという判断もありえます。
大人のためのポイント3つ
親にとっては、子どもの片付けの習慣化はもちろんのこと、家の快適性を守ったり、清潔感を保ったりすることもランドセル収納の重要な目的。それらを叶えるためのポイントをまとめました。
①リビングの快適性を守る
親がリビングに転がるランドセルを見てイラッとしてしまう原因の一つは、リビングの快適性が損なわれるからです。リビングは本来、家族が団らんしたり、くつろいだりする大切な空間。そこに無造作に放置されたランドセルを見過ごすわけにはいきません。
まずは、リビングの快適性をキープすることを大切にしましょう。
②収納もインテリアの一部とみなす
インテリアにこだわりがあるご家庭、いつも部屋をきれいに保っているご家庭では、リビングの床にランドセルが転がっている状況自体がアウトです。インテリアの一部となるような素敵なランドセル収納方法を実現したいところ。
最近はおしゃれな収納グッズもたくさんあります。インテリアに合うデザインの収納グッズを見つけましょう。
③「とりあえず」でもOKと考える
なかには、「親である自分自身が片づけ苦手」という方もいますよね。そういう方は、「とりあえず片づけばOK!」と考えるのも手。快適性やインテリアのことはいったん置いておいて、子どもにランドセルを定位置に置かせることに力を注ぎましょう。
片づけが苦手でも、面倒くさがりでもできる収納方法が何かしらあるはずです。
兄弟がいる場合は?
兄弟が同時期に小学校へ通うというご家庭は、さらによく考えなくてはなりません。兄弟の性格の違い、生活動線の違いなどによって、ランドセル収納の用意のしかたにも工夫が必要だからです。
たとえば、生活動線がほぼ同じなら、同じ場所に同じ収納を人数分並べたり、大きめの収納を分けて使ったりしてもよいでしょう。逆に、生活動線が異なるなら、それぞれの検討が必要です。
とはいえ、兄弟で差をつけると、けんかの原因にもなりかねません。本人たちとも話し合っておくことをオススメします。
子どもが成長したら
子どもの成長に応じて、ランドセル収納を変えたほうがよい場合もあります。
たとえば、学年が上がるにつれ、リビングより子ども部屋にいる時間が長くなる、というケース。ランドセルの収納場所も、リビングから子ども部屋に移動したほうがよいかもしれません。
このような可能性を想定し、あらかじめ可動式の収納グッズを用意するなども一つの手。ぜひ検討してみてください。
家の間取りも考慮して
家の間取りによっても、ベストなランドセル収納は変わってきます。
たとえば、子ども部屋がリビングより奥にあったり、2階や3階にあったりするなら、子ども部屋よりリビングでランドセルを下ろすほうが楽ですよね。それなのに、子ども部屋をランドセル置き場にしてしまったら、子どもが面倒くさがってうまくいかないかもしれません。
間取りと生活動線、生活動線とランドセル収納は切っても切れない関係性なのです。
ランドセル収納の方法は? 使えるアイデア&グッズ大集合!
ランドセル収納で工夫できることは、場所(どこに置くか)だけではありません。方法(どうやってしまうか)も工夫できる重要なポイントとなります。具体的に、どんな収納方法があるのか、アイデアや便利グッズを集めました。
登校準備がスムーズになる「ランドセルラック」
ランドセル収納を前提とした定番グッズ。ランドセルを置くスペースのほか、引き出しやフック、ブックスタンド、なかにはハンガーラックまでもが付いているものも。ランドセルだけでなく、ほかの学用品も一緒に収納できるので、登校準備が楽々スムーズに行えます。
キャスター付き! ニトリの「ランドセルラック(グロウEG42)」
一番上の段にランドセルを置くスペースがあり、ほか引き出しや本棚が付いています。キャスター付きなので、置き場を移動する際も楽チンです!
オシャレなリビングにも◎ カインズのランドセルラック
ランドセル置き・本棚・引き出しなど多機能なうえ、見た目も素敵! インテリアにこだわりのあるご家庭にぴったり。
使い方自由自在な「カラーボックス」
カラーボックスとは、組み立て式の収納家具のこと。別売りの引き出しやブックエンドなどと組み合わせてカスタマイズすることで、さまざまな目的に使用できます。また、複数並べることもできるので、兄弟の人数分のスペースを確保できるのがうれしいところです。
インテリアの邪魔をしない IKEA(イケア)のカラックス
見栄えの悪い不揃いな間隔ができないよう、細部までこだわってつくられたカラックス。インテリアにも溶け込みやすいデザインです。
兄弟で使える! 無印良品のスタッキングシェルフ
豊富なサイズや段数から選択可能。ワイドサイズなら、ランドセルを2つ並べて収納できるので、兄弟のいるご家庭にもオススメです。
低予算&最小スペースで収納できる「壁掛けハンガー」
ランドセル収納のために大きな家具を買ったり置いたりすることが難しいご家庭にオススメなのが、壁掛け収納です。壁や家具、扉などに取りつけて使うので、場所を取りません。また、多機能のラックやボックスより比較的安い値段で手に入ります。
スペースを有効活用! 山崎実業のランドセル&リュックハンガー2種
カラーボックス横についているネジを活用してかんたんに設置できるランドセルハンガー。付属のネジを使えば壁面にも設置可能です。フック付きなので、ほかの学用品も一緒にかけられます。
玄関の下駄箱などの扉を活用してかんたんに設置できるランドセルハンガー。こちらもカラーボックス用と同じく、フック付きで便利です。
家庭学習の強い味方「フック付き学習机」
デスクサイドにあらかじめフックが付いている学習机なら、座ったまま手の届く場所にランドセルをかけておくことができます。ランドセルの中身を出し入れするたび移動したり、宿題で使ったノートや筆記用具を入れ忘れたりすることがないので、家庭学習に大助かりです。
シンプルで使いやすい! 無印良品のオーク無垢材デスク
余分な棚や機能はなく、机・引き出し・フックのみ。シンプルでありながら、ランドセルはしっかりかけられる学習机です。
宿題も登校準備も一緒にできる! ニトリのデスク
ランドセル用フックのほか、学用品をしまう引き出しや収納スペースも充実している学習机。宿題や登校準備が一緒にできます。
上着や帽子と一緒にかけられる「ランドセルスタンド」
帰宅してランドセルをサッと下ろし、脱いだ帽子や上着と一緒にかけられる、ポールハンガータイプのランドセルスタンド。ランドセル専用のものなら、子ども向けの高さにつくられているので、倒れてくる心配はありません。来客用のコートかけなどにも使えて便利です。
全体耐荷量16kgの力持ち! 山善のランドセルスタンド
耐荷量10kgのランドセルハンガーに、ほかの荷物がかけられるサブハンガーが付いていて、全体耐荷量16kg。必要なもの一式がかけられます。
コンパクトなのに大活躍! ニトリのランドセル収納スタンド
高さ100cm、幅28cmとコンパクトなサイズ感。その割にフックが複数付いていて帽子やシューズ袋、習字カバンなどもかけられます。
そのほか、こんなアイデアも……
ランドセル収納専用グッズ以外にも、ランドセル収納に使えるアイテムはたくさんあります。その一部をご紹介。すでにご自宅にあるものもあるのでは?
キッチンワゴンで移動式ランドセル収納
IKEA(イケア)の人気商品「ロースゴク」など、キッチン収納としてつくられたワゴンにランドセルを収納しているご家庭も多数あります。家のなかを自由に移動できるのが便利です。
フタのない箱にポイっと収納
さまざまなお店で売られている大きめのストレージボックスに、ランドセルなどの学用品を無造作に入れていく収納スタイル。これなら、収納下手な子でも、なんとか続けられるかも!?
どうやって決める? 我が家のランドセル収納方法
ご紹介したとおり、ランドセルの収納方法は多種多様。たくさんありすぎて、迷ってしまうご家庭も多いでしょう。そこで、それぞれのご家庭に合う方法の選び方についてご提案します。
子どもの性格に合わせる
おおざっぱな子や、活発ですぐ外に遊びに行くタイプの子なら、サッと置くだけで済むランドセルラックがオススメ。真面目で、帰宅後すぐに宿題に取りかかる子なら、教科書やノートが取り出しやすいフック付き学習机が合うでしょう。
子どもの性格やタイプを見極め、その個性を活かせる選択ができるといいですね。また、意識して子どもを見ることで、我が子の意外な一面を発見することもできるかもしれません。
子どもの意見を尊重する
収納方法に悩んだら、一度子ども本人の意見を聞いてみては? 親が一方的に押しつけるのではなく、親子で一緒にルールを決めることで、子ども本人の意識も違ってくるはずです。
また、自分の行動パターンをイメージしたり、自分の考えを人に伝えたりと、想像力・表現力を刺激する機会となることも期待できます。せっかくなので、親子の意見交換を楽しんでみてください。
家にあるもので試してみる
ランドセルの収納方法が決められなければ、あえて新しい収納グッズなどは購入せず、家にあるもので試してみるのがオススメです。
たとえば、「フックが一つ余っているから、学習机に取りつけてみよう」「帽子用のハンガーポールに空きがあるから、ランドセルをかけてみよう」など、よいアイデアが浮かびませんか?
まずは、そこから試してみて、続けるか否か判断してみてはいかがでしょうか。
まとめ
工夫次第で、いろいろな方法があるランドセル収納。みなさんのご家庭に合うアイデアは見つかりましたか? どうすればランドセルがリビングの床からなくなるか……。親子で一緒に話し合い、ルールを決め、ゲームのように楽しみながら習慣化を目指してくださいね!
[*1]東京ガス都市生活研究所「戸建住宅と集合住宅の意外な違い」