
共働き夫婦の1日スケジュール ハイブリッドテクノロジーズ 吉田さんの場合(前編)
共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているママに、お話を聞きました。
共働き夫婦の1日のタイムスケジュールとは?
家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどう乗り切っているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。
第9回となる今回は、採用人事を担当しているママのタイムスケジュールを前編・後編にわたりインタビュー。前編では朝・昼のタイムスケジュールと、夫婦間の家事分担などについてうかがいました。
取材にご協力いただいた方

ハイブリッドテクノロジーズ 管理部人事戦略 吉田綾華さん(35歳)
採用業務を担当。求人媒体を通して候補者へのスカウトから面接、内定フォローまでを行う。保育園に通う2歳の女の子のママ。2020年2月に出産し、2年間の育休を経て復職。同い年の旦那さんは営業職で、リモートワークを中心に週1〜2回出社する。
朝のタイムスケジュール

保育園の送迎や急なお休みは夫婦2人で対応
――吉田さんの朝のスケジュールを教えてください。
吉田さん 在宅勤務の日は私が娘を保育園に送り、週1〜2回の出社の日は、夫に保育園の送迎をまかせています。保育園の送迎は、できるだけ夫婦で分担していますね。イヤイヤ期の真っ最中なので、保育園でバイバイするときも一苦労です。
――イヤイヤ期は本当に大変ですよね……。
吉田さん 歯磨きも、私が最初にやろうと言うと、まずは「イヤ!」と言って、その後、夫が同じように「歯磨きしよう」と声をかけるとすんなりOKしてくれることもあります。でも基本はとてもママっ子なので、なんでも「ママがいい!」と言われますね。
――大変なときもありますけど、ママの特権ですね!保育園の準備はパパが担当しているのでしょうか?
吉田さん はっきりとした役割があるわけではありませんが、着替えや保育園の連絡帳などは、夫が担当してくれることが多いです。娘に「ママがいい!」と言われたときは私が対応したり、どっちに着替えさせてほしいかを娘に聞いて、指名されたほうが対応するようにしています。

――吉田さんの朝のルーティンはありますか?
吉田さん 娘が登園したら、登園前に娘が遊んでいたおもちゃや、仕事をするテーブルの上を片付けます。部屋がスッキリしているほうが仕事もはかどるので。そのあとはちょっと一息ついて、犬と遊んでから仕事を始めています。
――ほかに、効率よく仕事を始めるために工夫していることはありますか?
吉田さん 特別なことはしていなくて、仕事の準備というよりは、どちらかというと娘を機嫌よく保育園に送り届けることが重要ですね。娘は朝が苦手で不機嫌なことが多いので、少しでも機嫌よく準備を進められるように気を配っています。起きたらすぐにオムツを替えて、着替えさせたいんですが、とにかく着替えを嫌がるんです(苦笑)。だから先にご飯を少し食べさせて、ちょっと落ち着くまで待ちます。これがうまくいけば、朝は比較的スムーズですね。

――ご夫婦ともに週1〜2回は出社しているようですが、出社日が一緒になることもあるんでしょうか?
吉田さん 基本はかぶらないように調整し、先に出社日が決まったほうの予定を優先して、ずらすようにしていますね。私が出社の日は「行ってきます」というと娘が泣くんですよ。でも、こっそり行くのも心苦しいので、玄関までそーっと行って大きな声で「行ってきます!」と言うようにしています(笑)。スムーズに出社するためには、こっそり、でもスピーディに出発することが大切です!
――そんな技を!(笑) ぐずったりしてなかなか登園が大変、なんてことはありませんか?
吉田さん 保育園の送迎は、毎日時間に余裕を持ってできていると思いますが、それもあえて夫婦の出社日をずらしているからこそかと。スケジュールに関しては、夫婦間でうまく調整できていますね。
勤務中のタイムスケジュール

簡単な家事はお昼休憩を利用して済ませる
――お仕事は基本在宅勤務なんですね。吉田さんは、残業することはありますか?
吉田さん 時短勤務なので、残業は滅多にありませんが、人事という仕事柄、先方の都合に合わせてときどき遅い時間に面接が入ってしまう場合も。基本的には遅い時間の業務は上司が対応してくれて、日中はできるだけ私が対応するようにしています。
出社時間も退社時間も、そんなに遅くなりすぎることもなく対応できているので、夜、娘と一緒に過ごせる時間の確保にもつながっています。
――お昼休憩の時間に、夕飯の下ごしらえも済ませているんですね!
吉田さん 在宅勤務の日は夕飯の下ごしらえなど、簡単な家事を済ませておくこともありますね。基本、洗濯物は前日の夜に洗って乾燥させるところまで終えていて、翌日の夜に畳んでいますが、時間があればお昼休憩のときに済ませてしまうこともあります。
――昼休み中に作り置きをすることは?
吉田さん 時間に余裕があるときや昼休みの空き時間を利用して、一品だけ多めに作っておくことはあります。夕方の保育園のお迎えから夕飯、娘をお風呂に入れるまでは結構バタバタするので、この一品があるだけで気持ちにも余裕が持てるし、とても助けられますね。

定時までになにがなんでも仕事を終わらせる!
――時間内に業務を終えるために工夫していることはありますか?
吉田さん スケジュールに余裕を持たせるなど、特別な工夫はしていません。せっかちなので、とにかく日々を突っ走っている気がします。時短勤務だと、定時が決まっているぶん残業でカバーすることは一切できないので、17時までとしっかり決めて、なにがなんでも終わらせる!という気持ちで頑張っています。
――娘さんが生まれてから、仕事に対する意識や考え方で変わったことは?
吉田さん まず、夫か私のどちらかが、毎日必ず決まった時間に娘を迎えに行かなくてはならない。これは絶対に動かせないですよね。今は時短勤務でもあるので、なおさら時間内に仕事を終えることが重要になりました。
――毎日多忙に過ごすなかで、仕事と家事、育児の両立に悩むなんてことはないでしょうか?
吉田さん 夫婦ともに働きながら、育児もしているので、家事も育児もお互いに「自分のほうがやっている!」という考えがあると思います。もちろん2人とも頑張っていると思うけど、イヤイヤ期の娘の育児は、本当に大変なので、お互いイライラしてしまうときもある。それが悩みですかね。基本は話し合って、解決するようにしています。

まとめ
出社日をずらして、旦那さんと保育に協力できる体制を整えられているのは、とても心強いですね。家事はもちろん、夫婦間で仕事に対する連帯感が強いことも印象的でした。
共働き夫婦は、日々の育児と家事を一緒に頑張っている同志。だからこそ、協力してほしいと思うことは、相手にしっかり話すことが大切だと感じました。
――後編では、吉田さんの夜のスケジュールや産後の仕事に対する変化をおうかがいします。お楽しみに!
(取材・文:宮本貴世、写真:天田輔、イラスト:まちこ @achiachiachico/マイナビ子育て編集部)